通信制高校という選択肢

無理に通学しなくていい【通信制高校】について

高校に通えなくなった人や、高校に通いたくない人は、通信制高校があることを知っておいてください。
通信制高校は、主に自宅で勉強して3年以上をかけて高校を卒業します。
通学する高校と同じです。

不登校になる生徒さんの原因や解決法については、以下の記事でご紹介しています。

確かに、不登校にならないように努力することはよいことです。
しかし不登校になることも悪いことではありません。
なぜなら、高校に行くことで自分が傷つく場合、それは悪いことだからです。
だから不登校を選択して通信制高校に所属して、傷つくことを回避することはよいことです。

通信制高校で勉強をして、高卒の学歴を確保しましょう。

自分は自分で守るしかない

日本の高校進学率はほぼ100%であり、そして通学する高校を卒業することが「普通のこと」になっています。
では、通信制高校を卒業することは普通のことより劣るかというと、そのようなことはありません。
確かに通信制高校にいる子供は多くありませんが、通学高校と価値的に異なるところはひとつもありません。

大人だって簡単に変えているから気にしないで

転職自分に合わないところを避け、自分に合うところをみつけることは、大人でも普通にしています。
例えば転職です。
大人が勤務先を変えることは珍しくありません。
大人は、給料が高い会社や、働き甲斐がある会社、自宅に近い会社、尊敬できる上司がいる会社、快適に暮らすことができる地域の会社を求めて簡単に転職します。

さらに、現在の勤務先でストレスを感じた場合も、転職を考えます。
過度なストレスが、心や体を傷つけるからです。

同じことを10代で実行しても構いません。

いじめ、教師の無理解、気が合う友達がいない、部活への不満、授業への不満などを感じて「我慢できない」と思ったら、傷を負ってしまう前に高校を辞めて、通信制高校に切り替えましょう。

どこでも学ぶことはできる

重要なのは、少なくとも10代の間は休まず継続して学び続けることです。
勉強はどこででもできます。
1人でも学ぶこともできます。

通学高校を中退しても、勉強は中断しないようにしてください。
そのために通信制高校を検討してみてください。

「通学高校を卒業して」と言われたらどうすべきか

高校に通学することがつらくなって不登校になると、保護者や高校教師や友人たちから「頑張って学校に復帰しよう」と声をかけられるかもしれません。

そのような支援を受けて高校への通学を再開させた生徒はいます。
勇気ある行動だと思います。

しかし、誰かが高校への通学を復帰させたとしても、その人の状況と自分の状況はまったく違います。

保護者や高校教師や友人たちのアドバイスに耳を傾けることは大切ですが、最後まで自分を守ってあげられるのは自分しかいません。

通信制高校とは、どう勉強するのか

通信制高校の仕組みを紹介します。

自宅で学習する、最近は動画授業も

勉強する手通信制高校は、毎日通学しなくてよい学校です。
自宅で教科書や参考書を使って学習します。
最近はタブレットを使って動画をみながら学習できる通信制高校もあります。
動画は、本物の教師の本物の授業を撮影したものなので、通学高校での授業と質的になんら変わりません。

通学高校の授業なら、授業中に教師に質問できますが、ただ繰り返し同じ授業を受けることはできません。
動画なら、わからない授業は何度でもみることができます。

通信制高校は、生徒たちが自宅で学習しているかどうかを確認します。
確認方法は、レポートや試験で行います。
レポートとは、高校から課題が出され、それを自宅で調べて解答する学習方法です。

試験のときは学校に行きます。
通学高校と同じように教室で受けます。

3年間以上は同じ、通学はゼロではない

通信制高校にも最低3年間所属することになります。
74単位を取得すると卒業できます。

「通信制」といっても、1日も学校に行かなくてよい通信制高校はありません。
学校に行くことをスクーリングといい、10回~30回ほど通学します。

スクーリングは試験の日とは別に設定されます。

不登校は「子供のせい」ではない

保護者のなかには、不登校になるのは我が子のせい、と考える人もいます。
また生徒自身が、自分の言動や振る舞いが学校に行きにくい状況をつくってしまったと感じることもあるでしょう。

しかし文部科学省の調査結果をみると、子供のせいでないことは明確です。

2010年度 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の「高校における不登校となったきっかけと考えられる状況の割合」の上位10項目は以下のとおりでした。

高校における不登校となったきっかけと考えられる状況の割合、上位10項目(複数回答)

・無気力:24.2

・不安など情緒的混乱:16.5

・遊び・非行:10.9

いじめを除く友人関係をめぐる問題:9.1

・学業の不振:8.6

病気による欠席:7.9

・いずれにも該当しない、本人に関わる問題:6.1

入学、転編入学、進級時の不適応:5.8

親子関係をめぐる問題:5.3

・意図的な拒否:4.8

印は明らかに本人では対処しようのない問題です。

それ以外の項目も、上記のように表記すると、本人に問題がありそうな印象を受けますが、実際は一概にそうとはいえないでしょう。

例えば、回答数が最も多い「無気力」は24.2%にも達します。
不登校の高校生のほぼ4人に1人が当てはまるわけです。
これだけ多いと「誰が子供を無気力にしたのか」と考えるべきでしょう。
16.5%の「不安など情緒的混乱」も、「誰がそのような状態にしているのか」という視点が欠かせません。

不登校の高校生の保護者も、そして不登校の高校生自身も、「子供のせいではないのではないか」「環境に問題があるのではないか」という視点を持って解決策を考えていったほうがいいでしょう。

そして「子供のせいではない」「環境に問題がある」と断定できたら、通信制高校への転籍を考えてみてはいかがでしょうか。

道内7校の通信制高校の特徴は

北海道内には通信制高校が7校あります。
内訳は道立1校、私立6校となっています。
校名は以下のとおりです。

  • 北海道有朋高等学校(道立、札幌市北区)
  • 池上学院高等学校(私立、札幌市豊平区)
  • クラーク記念国際高等学校(私立、深川市)
  • 札幌自由が丘学園三和高等学校(私立、和寒町)
  • 星槎国際高等学校(私立、札幌市)
  • 小樽双葉高等学校(私立、小樽市)
  • 北海道芸術高等学校(私立、仁木町)

それぞれの特徴を紹介します。

北海道有朋高等学校

北海道有朋高等学校

北海道有朋高等学校は道立で、札幌市北区屯田9条7丁目にあります。

カリキュラムは、レポートとスクーリングと試験です。
試験は年2回で、レポートは自宅で作成して高校に郵便で提出します。
スクーリングは年30日程度で、自宅近くの協力校に通学してもいいですし、有朋高校に行くこともできます。

「生徒」は15歳から70代まで、幅広くいます。
なかには働きながら学ぶ人もいます。
最低3年間在籍することになりますが、期間の上限はなく何年かけても構いません。

1年間の学費は4万円です。

池上学院高等学校

池上学院高等学校

池上学院高等学校は私立で、本部は札幌市豊平区豊平35丁目1-38にありますが、函館、帯広、北見、釧路、室蘭、旭川、苫小牧にもキャンパスがあります。
キャンパスとは、スクーリングで通う場所のことです。

レポート、スクーリング、試験、特別活動で卒業の可否を評価します。
自宅で受講できるインターネットを使った授業を行っています。

スクーリングは年10回、試験は年2回です。

特別活動は、学校祭、体験学習、修学旅行、芸術鑑賞、スポーツ大会で、これらには参加する必要があります。

クラーク記念国際高等学校

クラーク記念国際高等学校

クラーク記念国際高等学校は私立で、本部は深川市納内町3丁目2-40にあります。

スクーリングは月2回でその他のルールはほとんど有朋高校と同じです。

クラーク記念国際高等学校は自宅学習で独自性を出しています。
タブレットやパソコンを使って、動画や教育ソフトで学びます。
学習レベルは中学復習から難関大学受験用までと幅広く用意しています。

札幌自由が丘学園三和高等学校

札幌自由が丘学園三和高等学校

札幌自由が丘学園三和高等学校は私立です。

「札幌」という名称ですが学校は上川郡の和寒町字三和412番地にあります。

スクーリングは月1回です。

地方に学校があることで、自然体験を中心にした授業に特徴があります。

星槎国際高等学校

星槎国際高等学校は私立で、本部は札幌市厚別区もみじ台北5丁目12-1にあります。

スクーリングの頻度は月1回から週5日まで選ぶことができます。

海外や離島に住みながら在籍することも可能です。
海外ではインターネットを使った授業とレポートで対応します。
そして一時帰国したときにスクーリングを受けることができます。

小樽双葉高等学校

小樽双葉高等学校

小樽双葉高等学校は私立で、小樽市住ノ江1丁目317号にあります。

スクーリングは、2種類あります。

「土曜日コース」と「夏と冬に集中して登校するコース」のどちらかを選ぶことができます。

状況に応じて検討することができると言えます。

北海道芸術高等学校

北海道芸術高等学校

北海道芸術高等学校は私立で、仁木町東町5丁目4-1にあります。

マンガ・イラストコース、声優コース、ファッション・ビューティーコース、美容師コース、ミュージックコース、ダンスコース、美術コース、教養コースの8コースがあります。
すべてで高卒資格を取得することができます。

キャンパスは札幌にもあります。

まとめ~何を学ぶかが重要

通学する高校は、友達をたくさんつくったり、競争しながら学んだりすることが好きな子供が向いています。
一方で、内気な性格だったり、会話を好まなかったり、他人と比べられたくなかったりする子供は、集団学習が苦手です。
そのような子供は、通信制高校を検討してもいいでしょう。

快適に学べる方法を考えましょう。

学び方の好みは人それぞれです。
通信制高校も通学高校も、文部科学省の学習指導要領に沿った内容を教わることができるので、教育内容は「同質」です。

何を学ぶかが重要なのであって、どう学ぶかは、ある程度自分で選ぶことができます。
選択肢を有効活用しましょう。

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