今回は学校説明会についての特集です。
現代では中学受験をする家庭も珍しくありません。
受験校についての様々な情報を得るためにも、また入学試験の詳細を知るためにも学校説明会は避けて通れないイベントです。
豊かな北の大地で中学受験を考えている保護者の方に必要な情報を掲載しています。
北海道の中学受験スケジュール
基本的に北海道であっても内地であっても受験のスケジュールに大きな違いはありません。
学校説明会は主に土日に行われています。
4月ごろから各学校の学校説明会が一斉にスタートします。
夏に入るまでは頻繁に開催されているため、保護者の方は4月ごろから受験を考えている中学校の情報収集を始める必要があります。
夏休みの時期
夏休みに入ると子どもは夏期講習で応用問題に取り組むなど受験に対する意識も本格化し始める時期です。
夏休みの間にも学校説明会は開催されているので、春の間に行きそびれた学校で開催されている場合はこの時期に参加することをお勧めします。
学習塾に通っている家庭であれば塾長との面談の機会もあります。
授業を通して見つけた子どもの苦手な部分や課題を克服するために塾長の話を注意深く聞き、今後の方針を固めましょう。
秋から年末まで
秋から年末にかけては受験勉強も追い込み時期に突入します。
保護者の方はこの時期までに子どもと相談して第一志望校を決める必要があります。
夏休みが終わるタイミングからまた学校説明会が頻繁に開催される時期となるので、最終決定の機会として積極的に活用しましょう。
願書もこの時期までに入手しておく事が望ましいです。
可能であれば併願校についてもこの時期に決めておくと良いでしょう。
年が明けてから
年が明けると入学試験は目の前です。
保護者の方も子どもも一番忙しくなる時期です。
願書の提出などで忙しくなるので、可能な限り余裕を持って準備しておくことをお勧めします。
またインフルエンザなどの流行病に関しては免疫力の低い子どもは感染のリスクが高いため予防接種も欠かせません。
一般的な風邪も流行する時期なので保護者の方は子どもの体調管理にも気を遣う必要があります。
余談ですが塾に通っている子どもを見ていると、中学受験の為に塾へ通わせ始めるタイミングは5年生が一番多い印象を受けます。
次いで6年生になるタイミングも多いです。
中学受験を視野に入れて塾へ通わせることを検討されている保護者の方の参考になれば幸いです。
北海道の学習塾における「年間スケジュール」についても、以下の記事で詳しく紹介していますのでご覧ください。
学校説明会に行くメリット
学校説明会に行くことで受けることの出来るメリットをご紹介します。
そもそも学校説明会に行く理由は「その学校に魅力を感じ、受験を検討しているため」至ってシンプルです。
今回は学校説明会に行くことで得られる副産物的なメリットの話です。
保護者にとっては不安を解消する場
保護者としては中学受験が初めての受験となります。
学校説明会は受験予定校の特色や魅力を知るという側面もありますが、不安なことや不明な点を明らかにするために説明を受けるという副産物もあります。
学校説明会に行くことで入試の概要から求めている子どもの像まで受験に関する情報を提供してくれます。
そのため保護者の方にとっても入試までの段取りがつけやすくなり、安心して一年間を過ごすことができます。
学校によっては過去の入試問題を提供してくれるところもありますので、積極的に学校説明会へ行って情報収集に努めるようにしましょう。
また検討している異なる学校の学校説明会にも参加する事もお勧めします。
理念や教育課程などの比較が出来るようになりますし、学校に慣れる事で落ち着いて校内を見て回ることが出来るようにもなります。
その中で気になった学校があれば併願候補として検討しても良いでしょう。
子どもにとっては体験入学
学校説明会は学校の魅力や特色を理解する機会であると同時に、子どもにとっては体験入学の場にもなります。
校内見学の際に子どもが「この学校に通いたい」と思うことが出来るかが学校説明会の最大の目的です。
少子高齢化の影響を受けて年々子どもの数は減少傾向にあります。
学校は生徒数を確保するために特色のある学校づくりを行い、それらをアピールする場として様々なイベントを同時開催することが一般的です。
その内容は体験授業、在校生との座談会から部活動体験まで様々です。
どれも学校生活を身近に肌で感じられるイベントとなっており、入学前から学校生活に慣れることが可能なプログラムが用意されています。
学校生活の体験を一通り終えた際の子どもの表情から聞かずとも大体の感想は読み取れるかと思います。
資料ではわからない部分の確認
気になっている中学校のパンフレットを取り寄せて読み比べたとしても、詳しい学校の状況までは知ることが出来ません。
パンフレットで比較できるのはせいぜい校風や設備に関してでしょう。
実際に学校へ訪れて見学を行う事で、在籍生徒の姿や表情を確認することが出来ますし、校舎の雰囲気を感じることも可能です。
またパンフレットに掲載されていた最新設備が実際に活用されているのかを知るためにも学校見学会に訪れる必要があります。
公立の中学校ではまだ普及率の低いタブレット端末やプロジェクターの導入に魅力を感じている保護者の方であれば、これらのチェックは欠かせない項目でしょう。
保護者がチェックすべき項目
学校はあくまでも子ども本人が通う場所で、本人の意見を尊重しなければなりません。
その一方で子どもを安心して通学させるために保護者の方もチェックしておくべき項目があります。
ここでは必須のチェック項目を3点紹介します。
学校の教育理念・教育目標
学校では教育の理念が掲げられています。
例えば「規律を重んじた学校生活を通して、国際社会に胸を張って進むことの出来る人材の育成」という具合です。
保護者の方が抱いている家庭教育での目標と一致しているか、もしくは共感することが可能である必要があります。
真面目でストイックな性格の子どもが自由な校風をアピールポイントとしている学校へ進学すると、学校生活に馴染むことが困難となります。
逆におおらかな子どもが規律と礼節を重んじる伝統校に進学しても窮屈さを感じながら三年間を過ごすことになるでしょう。
中高一貫校であれば更に三年を過ごすことになります。
そのため教育理念や教育目標の確認は必須とも言うべき項目です。
学校では校長が掲げた教育理念のもとで教員が指導にあたっています。
私達が生徒の頃は見向きもしなかった教育理念ですが、先述の通り保護者として学校と関わる際はチェックが必要な重要ポイントです。
教育理念が教職員へ浸透しているかを確認するために、教員へ「本校の教育方針は何ですか」と質問してみるのも良いでしょう。
校長のマネジメント能力や教員の教育への使命感・情熱をはかるための参考になります。
在校生の様子
学校に通うのは子ども自身です。
在校生の様子と子どもの様子を重ね合わせて「安心してこの学校へ通わせることができる」と感じることが出来るかも大切なポイントのひとつです。
「自分の子どもがこの学校の生徒だったら…」と想像力は必要ですが、在校生の生活態度から学校の現状を把握することが可能です。
在校生の様子を見る上でわかりやすい目安となるものは大まかに「挨拶」「服装」「頭髪」の3点です。
挨拶を徹底している学校は礼節を重んじており、指導も浸透しているので行儀の良い指導を行っている事が伺えます。
挨拶を励行している学校は全体的に見ても明るく雰囲気の良いところが多いので、目安としては妥当と言えます。
廊下で在校生とすれ違った際などは少し注目してみると良いです。
服装に関しても、清潔な制服をきちんと着こなしているかで学校の荒れ具合を確認することが出来ます。
シャツを出している、靴のかかとを踏んでいるなど着崩した状態を放置されている状態は教員の指導力不足や無関心が原因です。
服装の乱れは生活の乱れに繋がります。
これらを指導しない学校ではいじめなどの問題行動に関しても消極的な対応がなされる事が予想されます。
頭髪に関しては近年髪色に関する問題が取り上げられており、提唱するにはリスクも伴いますが、保護者としては見ておきたいポイントです。
明らかに染髪をしている、頭髪規定を守っていない等の生徒が居ないかを確認します。
近年では学校での頭髪規則について様々な意見がありますが、今回は校則の意義を論点として考えてみましょう。
校則の本質は遵法精神を養う事にあります。
集団生活を営む上で規則は必ず守らなければなりません。
なので定められた規則を守らない生徒が居ることや、教員の指導が行き届いていないという事は明らかな問題です。
それが生徒の生まれ持った地毛である場合は尊重されるべきですが、校則を破り意図的に染髪をしている生徒が見られる場合は乱れた学校であることも考慮しておく必要があります。
校舎の雰囲気
学校説明会ではパンフレット写真とは異なり、学校のリアルな姿を確認することが出来ます。
パンフレットの写真では学校の魅力をアピールするために、普段以上に丁寧な清掃や整理整頓がなされています。
いわゆるパンフレットの写真は “最大瞬間風速” 状態です。
校舎を見て回る際はパンフレットの写真と同じ様に綺麗な状態を維持できているのかについて気をつけて見ておくべきポイントでしょう。
学校設備が壊されていないか、掲示物が破られていないか、お手洗いの清掃は行き届いているか、また履物をきちんと揃えているかを通して実態を知ることも可能です。
加えて校舎内の照明は適切な明るさであるか、エアコンや電子黒板などがある学校に関しては活用されているのかについても余裕があれば確認することをお勧めします。
これらを確認することで言葉や数値では評価できない校舎内の雰囲気を掴むことが出来ます。
何となく明るい雰囲気がある、風通しが悪そうだ等の漠然とした印象でも構いません。
構内見学を通じて「子どもを安心して通わせる事ができると感じられるか」についても学校説明会でプレゼンすべき魅力の一つです。
まとめ
保護者の方にとって中学受験は子どもの最初の受験となります。
そのため分からないことも多く不安に感じることでしょう。
学校説明会はそのような保護者の方の不安を解消するために、受験に関する情報や学校生活の様子を発信するイベントです。
時間に余裕があるのであれば出来るだけ多くの志望校を訪れ、比較しましょう。
そうすることで保護者の方も安心して、子どもを中学校へ送り出すことが可能です。
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。