勉強の場所に困っているという学生は多いです。
基本は自宅、図書館、予備校に通っている方はそこの自習室、ということになるでしょう。
他にカフェやファミレスで勉強する人もよくいます。
今回は、少し奇をてらった場所として、ネットカフェで勉強するメリットやデメリットについて解説していきます。
特に有名なネットカフェを具体的にピックアップして紹介します。
ネットカフェで勉強するメリット
ネットカフェのメリットとしては、まずは快適な空間があるということです。
普通のカフェだと隣との仕切りがないことが多く、隣に座る人によっては集中の妨げになる可能性があります。
それこそ、おじさんがジロジロ見てきて嫌だったり、勉強って何?的な女子高生がバカな会話を延々としていたりする可能性があります。
あまり周りが気にならないタイプの人も、度が過ぎればやはり気になるものです。
こういったリスクが、比較的に少ないのがネットカフェの良いところです。
半個室と完全個室は周りの目がない
ネットカフェの席は、オープンシートと半個室、完全個室の3つのタイプに分かれます。
オープンシートは仕切りがありません。
しかし、半個室タイプはブースタイプとも呼ばれていて、四方に仕切りがあります。
そのため、周りからの目が気になりません。
完全個室タイプは言わずもがなです。
完全個室は、基本的に防音構造になっています。
フラットよりリクライニングがおすすめ
初めての方で気をつけたいのは、リクライニング席とフラットシート席です。
オープンシートは椅子と机があります。
半個室と完全個室の場合、椅子と机がないフラットシートという選択肢もあります。
呼び名はネットカフェによって違いますが、多くはこの2種類(リクライニングとフラット)を用意しています。
フラットシートは横になるのには良いですが、勉強をしに来ている人にとっては、やはり椅子とテーブルがあったほうが良いです。
フラットシートのほうが眠くなりやすい欠点もあります。
もし席の種類を選ぶ店舗であった場合、リクライニング席を選ぶようにしましょう。
席タイプ別の料金相場
料金は、オープン→半個室→完全個室の順に上がっていきます。
■東京の例(ex. バグース,カスタマカフェ)
東京で人気の「グランサイバーカフェ バグース」と「カスタマカフェ」を例に取ってみていきます。
・バグース
バグースではブース席(半個室)と完全個室席が用意されています。
バグース新宿店では、ブース席が3時間1,030円(税込)、完全個室が3時間1,650円(税込)となっています(※)。
※参考:バグース新宿店
・カスタマカフェ
カスタマカフェではラウンジ席(オープン席)と完全個室から選べます。
ラウンジは3時間836円(税込)、完全個室は3時間1049円(税込)です(※)。
※参考:カスタマカフェ代々木店
■北海道の例(ジョイカフェ)
北海道で5店舗を有するジョイカフェをみてみます。
ジョイカフェ札幌駅前南口店でいうと、オープン席(TV・PCなし)が3時間850円(税込)、ブース席が3時間1050円(税込)となっています(※)。
※参考:ジョイカフェ札幌駅前南口店
このように、大体オープン席だと3時間700円ぐらい、半個室だと1,000円くらい、完全個室となると1,000円~1,600円くらいが相場となっています。
3時間コースの料金比較 | |||
店舗名 | オープン席 | 半個室席 | 完全個室席 |
---|---|---|---|
バグース | - | 1,030円 | 1,650円 |
カスタマカフェ | 836円 | - | 1,049円 |
ジョイカフェ | 850円 | 1,050円 | - |
24時間いつでも利用可能
公共の図書館だと、平日は20時頃、土曜・日曜は17、18時頃に閉まってしまうことが多いです。
大学図書館は、平日22時までなど、遅くまでやっています。
特に専門職大学院の自習室などは、24時間空いていることもあります。
基本的には図書館は時間制限がありますが、ネットカフェでは当然、それがありません。
24時間いつでも自分が好きな時間に、好きなだけ使えます。
せっかく勉強がのってきているのに、閉館時間に急かされて途中で切り上げてしまうのはもったいないです。
ネットカフェであれば、23時でも0時でも翌1時でも、自分が好きなだけ使えます。
泊まることもできる
もう終電がなくなって帰れなくなったら、そのまま泊まることももちろん可能です。
今では大抵のネットカフェにシャワー室が付いていて、シャンプーやボディソープ、バスタオル、ブランケットといったアメニティの貸し出しも、無料、または有料で行われています。
マンネリの生活にスパイスを加えられる
特に受験生となると、毎日自宅など決まった場所で勉強をして、決まった時間にお風呂に入って、決まった時間に寝るという生活を繰り返すケースが多いです。
習慣化することで継続しやすくなるメリットがあります。
ただ、たまにはそこに刺激が欲しい、違ったスパイスを入れたいと思うことがあります。
毎日だとお金の面で負担が大きくなってしまいます。
しかし、月に1回などたまにがっつりネットカフェで勉強をすることにより、マンネリになりがちな勉強にそれこそ刺激を与えられます。
ドリンクバーがある
ネットカフェでは、別途料金を払うことなく、ドリンクが飲み放題であることが多いです。一部、カスタマカフェのようにドリンクは一杯のみという制限があるところも存在します。
ドリンクバーでは、普通のジュースやコーヒーなどのほか、コーンスープやクラムチャウダーなども用意されています。
また、ソフトクリームが食べ放題なこともあります。
ご飯も食べられる
お腹がすいたら、パソコンから手軽に注文できます。
最近ではネットカフェで提供されるご飯がおいしいと評判です。
・バグース
バグースでは、チーズハンバーグカレー(930円)が人気です(※)。
また、ネットカフェでは定番ともいえる焼鳥丼(530円)も評判が良いです。
※参考:バグース フードメニュー
・カスタマカフェ
カスタマカフェでは特製カレー(330円)が安くて美味しいと評価されています(※)。
ここは期間限定メニューを出していて、11月・12月は魯肉飯(ルーローファン 420円)という豚の角煮がのった丼ものです。
※参考:カスタマ フードメニュー
・ジョイカフェ
北海道のジョイカフェでは、ネットカフェにしては珍しくラーメンが提供されています(※)。
味は醤油・豚骨醤油・味噌と3種類あって、全て450円です。
丼ものでは、豚バラあぶり焼き丼(550円)が人気です。
※参考:ジョイカフェ フードメニュー
ネットカフェで勉強するデメリット
周りの人の雑音がある
ネットカフェを利用するデメリットとしては、通常のカフェでみられるリスクが完全にはなくならないということです。
つまり、周囲の人の雑音です。
ネットカフェは基本的にパソコンや漫画を楽しむ場所で、会話に興じる場所ではありません。
タイピング音
そのため、カフェでのようなかしましい声は聞こえてこないのが通常です。
しかし、他の人のタイピング音や、いびきの音が気になるという方がいます。
確かに、ゲームや仕事でキーボードを激しくタッチしている人がいます。
エンターキーを思い切り、ターンと叩けば本人は気持ち良いのかもしれませんが、隣で勉強しているほうからするとうるさいと感じます。
この問題は、普通のカフェで起こりますが、ネットカフェでも同様にあり得ます。
むしろタイピング音に限っていえば、ネットカフェのほうが聞こえてくるリスクは高いです。
■図書館の自習室ではパソコン使用禁止
図書館や公民館の自習室などだと、そこでは電卓やパソコンなど、キータッチが必要なものの使用は禁じられているケースが多いです。
もちろん、禁止する張り紙には周囲の人の迷惑になるため、と書かれています。
ネットカフェは本来、勉強する場所ではありませんから、当然、図書館の自習室などでは禁じられるキータッチ音が、勢いよく聞こえてくる可能性があります。
■完全個室でも解決にならない
この問題を回避するために、完全個室を選べば良いのではないか、と考える人がいます。
確かに、普通に考えればそれで解決のはずです。
防音設計になっているというし、それでもう問題ないでしょう、と考えるのは当然です。
しかし、そう簡単に上記デメリットはなくならないのが現状です。
というのも、完全個室、防音設計という名ばかりのケースが非常に多いからです。
具体的な店舗名は避けますが、実際のところ、多くのお店で周囲の音が普通に聞こえてきます。
それこそ、隣でテレビを観ていたらその音が聞こえてきますし、残念なことに、キータッチ音も普通に壁を貫通してきます。
カップルのいちゃいちゃ声
さらにネットカフェの音問題として、普通のカフェより高いリスクが存在します。
それは、カップルのいちゃいちゃ声です。
オープン席なら大丈夫ですが、半個室、完全個室となるとこのリスクが非常に高くなります。
特に前掲のバグースのように、店内が薄暗いタイプのネットカフェだとより危険性が上がります。
中学生や高校生の多感な時期に、大人のいちゃいちゃしている声を聞くのは、勉強に差し障る以上に悪影響があります。
カップルはエスカレートすれば何をしでかすか分かりません。
特に完全個室では、隣から聞きたくもない声や音が聞こえてくる可能性があります。
■店員に報告して対処
回避方法としては、そっと店員に報告することです。
お店としても暗黙の了解としていることがあります。
某ネットカフェでは、個室内の壁に「○○はゴミ箱へ」と男女の行為を認める張り紙をしています。
しかし、男女のいちゃいちゃの声がひどいことを報告すれば、普通のネットカフェであれば確実に注意をしてくれます。
ただ、そのカップルが静かになってもまた別のカップルが現れたり、そもそも店員に報告すること自体がストレスになってしまったりするケースがあります。
タバコの煙が流れてくる
タバコの煙が苦手な方も注意が必要です。
これは、通常のカフェと同様の問題になります。
オープン席、半個室席では、近くの喫煙エリアから煙が漂ってくる可能性があります。
完全分煙と言っていても、仕切りがあるだけで上が開いている例が存在します。
その場合、実質的に喫煙スペースと隔てるものがなくつながっていて、煙が流れてきます。
タバコの煙が嫌な方は、完全個室タイプにすると対策できます。
バグースのように扉付きで完全に喫煙・禁煙がセパレートされているなら、どの席でも大丈夫です。
ネットカフェでの勉強についてまとめ
ネットカフェは、快適な空間で時間制限もなく勉強に没頭できます。
特に半個室や完全個室の席を選べば、周りの目も気になりません。
ただし、音問題があります。
これを回避するには、真に防音がしっかりした完全個室の席を利用します。
カップルなどおしゃべりについては、徹底して禁じてくれる店舗を選ぶのが良いです。
ネットカフェは誘惑が多いという人がいますが、それは図書館でもスマホをいじれば動画や漫画、ゲームなど好きなコンテンツを楽しめるので、結局のところ、個人の意識次第だといえます。
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。