大学入試の仕組みを解説!

大学入試の仕組みを解説!私大専願と国立受験者の違い

今回は、最も大学入試でポピュラーである一般方式(推薦・AO以外)で決める仕組みについて解説していきます。
センターの位置づけや、その後の私大、国立の個別入試についてみていきます。



過去に2020年度から始まる大学入学共通テストで導入される英語民間試験や、センター試験廃止についても解説しているのでそちらも併せてご覧ください。

私大専願の方にセンター試験は必要?

マークシート現在の大学入試の仕組みとしては、センター試験を受けて、その後に私立大学の個別試験(独自試験)を受けたり、国立大学の二次試験を受けたりします。

このとき、私大専願の方がよく考えるのが、センター試験を受ける意味がないのではないか、ということです。
ここが国立を受ける方との違いです。

国立は必須だが私大は違う

つまり、国立大学の場合、センター試験を受けるのが必須となっています。
一方で、私立大学の場合はそうではありません。

私大では、個別試験だけで合格点を取れば、それで受かります。
基本的に、この一般方式で合格する人がやはりその名の通り一般的です。

センター利用入試で決めるデメリット

メリットとデメリット一方で、センター試験を利用しても受けられます。
募集人員は一般方式に比べて少ないですが、センター利用入試で私大合格を決めるルートも用意されています。

そのため、このセンター利用入試を受けるのであれば、当然、私大専願の方もセンター試験を受ける実益が出てきます。

センターを受けるだけで大学に合格できるなら、それが一番良いと考える人がいます。
しかし、センター利用入試のデメリットも知っておかなければなりません。

今では、大抵の大学でセンター利用入試をやっています。
そのため、上位の大学はセンター利用で受けられないというデメリットはありません。

募集人員が少ない

既に軽く触れましたが、募集人員が少ないというのがデメリットです。

たとえば早稲田大学法学部の一般方式の募集人員は350名です(※)。
センター利用入試の募集人員は100名です。
3倍以上募集人員が違うことが分かります。

※参考:早稲田大学法学部 2020年度 各種入学試験概要

ライバルのレベルが高い

さらにセンター利用で早稲田の法学部を受ける人のなかには、東大京大の法学部(東大は文一)を第一志望としている人が相当数います。

つまり、滑り止めとしてセンターで早稲田を受けているわけです。
ここで決めてしまえば、わざわざ本番の二次試験の前に早稲田へ受けに行かなくて済みます。

■東大志望がセンター利用で早稲田を決める

2020年の例でいえば、早稲田の一般入試が2月15日、東大の一般入試が2月25~27日です(※)。
つまり、試験本番10日前の差し迫ったなかで、本当は入りたくない大学へ大切な時間を使って行かなくてはなりません。

※参考:東京大学 一般入試(前期日程)の概要

滑り止めだから受けに行かないわけにもいかず、正直、邪魔だなー、と感じてしまいます。

この面倒さが、センター利用入試にはありません。
いずれにしろ東大を受けるためにセンターは必須ですから、それをそのまま滑り止めの早稲田に利用できれば便宜です。

このような理由から、東大京大一橋を目指す極めて偏差値の高い優秀な層が、センター利用入試を使います。
MARCHや関関同立のような有名私大も同様です。

東大京大までいかなくても、他の北海道大学や九州大学、名古屋大学といった旧帝レベルの国立受験者がやはり滑り止めでセンターを利用し、MARCHクラスを受験します。

センター利用入試は難度が高い

先ほども指摘したように、センター利用入試の募集人員は一般方式に比べて少ないのが特徴です。
そこを一般方式に比べてさらに優秀な層が争います。

そのため、概して一般方式に比べてセンター利用で受かることのほうが難しいです。
たとえば、センター利用では早稲田の法に受からなかったけれど、一般では受かったということが普通にあります。

その逆はほとんどありません。

センター対策よりも個別対策が大事

私立専願なのであれば、一般入試だけで足ります。
特にセンター試験は、私大の独自入試に比べて簡単です。
センター対策をしても、それがそのまま私大対策には直結しません。

自分が受けたい私大の過去問をしっかりと検討して、そのための対策をしていくことが大切です。
さすがに東大や京大に受かる人はなんの対策もしなくても、有名私大の一般入試に受かることはあります。

しかし、他の国立合格者が、MARCHの一般入試を受けたら落ちてしまった、ということはよくあります。
それぐらい私大の入試は、各学校に合わせた対策が求められます。

センター対策で余計な時間を使うことなく志望校の対策に専念したほうが効率の良いケースが多いです。

私大専願でもセンター利用入試を受けるメリット

ただし、例外もあります。

それは、受験者の属性です。
具体的にいうと、広くまんべんなく基本を理解しているのであれば、センターで好成績を収めることが可能です。

苦手科目がない人はセンターのほうが有利

センターは基本ができていれば解ける平易な問題ばかりだからです。
私大の独自入試は三科目が一般的です。
しかし、センター利用だと科目が増える傾向があります。

たとえば、早稲田法では5教科6科目(国語、数学、理科、外国語、地歴・公民、選択科目)で受けなければなりません。

一般方式なら国語、日本史、英語で良いところ、苦手な数学や理科が対象になってしまう、と考える人がいます。
このような人には、やはりセンター利用は向きません。

大学生の女子生徒ここでも国立志望が有利な理屈が見て取れます。

私大専願で文系だけど、理系科目にも苦手意識はない、といった方にはもってこいです。
基本的な知識しか問われませんから、国立受験者と争える可能性は充分にあります。

ワンチャンある、というのが最も真に適った表現です。
そのため、広く基本的な学力が備わっている人の場合は、私大専願でもセンター試験を受ける価値はあります。

国立受験者のセンター試験は足切り

センター試験を受けるにしろ受けないにしろ、これを受けない選択肢はない(推薦やAOで決める人以外)というのが私大の一般入試です。

国立はもちろん、二次試験が本番で、センターは足切りの意味合いしかありません。
たとえば東大文一の足きり点はここ数年で見ると、500~600点前半です。
得点率でいうと6割程度です。

二次試験合格者のセンター平均点は700点半ば、得点率は8割程度です。
そのため、東大文一の合格を目指すならセンターで8割以上を得点することが指標となります。

とはいえ、前述のように東大の二次に比べればセンターはとても簡単です。
2020年度より大学入学共通テストと名称が変わって内容も多少変わりますが、難易度に大きな変化はありません。

二次対策をしていればセンターでの8割は余裕ですから、やはりセンター対策に過分の時間を使わないことが賢明です。

センター試験で足切りされない年もある

ちなみに、東大では毎年足切りがなされるわけではありません。
定員の3倍程度まで絞るのが目的ですから、足切りせずともその程度の倍率であれば、あえて実施する必要がないわけです(※)。

※参考:東京大学 一般入試(前期日程)の概要

近年では2016年が足切りのなかった年で、そのときの基準点は257点、得点率は20%台と非常に低いです。

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個別入試の受験後

では、私立や国立の個別入試を受けた後はどうするのでしょうか。

私立専願

私立専願の方の場合、個別入試で第一志望校から滑り止めまで受けるのが一般的です。
第一志望に落ちても、滑り止めに受かっていれば、そちらに行くかどうかの判断をします。

滑り止めにさえ落ちていたら、追加出願ができる私大があるかどうかを調べて、そこを受けるか、浪人するかの判断をします。

国立受験者

勉強する女子学生国立の場合、前期日程に落ちていても、中期や後期日程で再チャレンジ、あるいは大学を変えて受けることができます。

ただし、最近では前期日程のみの国立大学が多くなっています。
東大もその1つで、2016年より後期日程を廃止しています。

前期・中期・後期と、最大で3校の受験が可能です。
気をつけたいのは、第一志望は前期で受けるということです。
まだ受験準備が万全ではないから、前期は見逃して後期に賭けよう、などという選択はあり得ません。

第一志望は前期で受ける

一般的に、募集人員は前期日程が最も多く設定されています。
全体の8割程度です。
そのため、最も受かりやすいのが前期だといえます。

後期は少ない席を争うために、前期より難度が高くなります。
そのため、前期で受けた大学よりも後期受験はレベルを下げることも多く行われます。

東大が第一志望の場合は言わずもがな、後期は入試そのものがありませんから、レベルを下げた国立を受ける他ありません。

後期まで受けて、それでも落ちていたら、滑り止めの私大に受かっていればそこに行きます。
私大を受けていない場合、後期の試験は3月中旬ですから、その合格発表を待って私立への追加出願はできません。

後期でも落ちたら私大へ

このことから、国立が第一志望の場合でも、前述のセンター利用や2月の個別入試で、私大の進学先を確保しておくことが大事です。

そしてもしも、国立に落ちたら、そこへ行けるようにします。

■入学金をドブに捨てるリスクを負うか

お金のイメージこのときリスクとなるのは、お金です。私大の入学金の払い込み時期は、国立の結果発表前に設定されています。
たとえば、早稲田の法学部に合格した場合、入学金を3月6日までに納めなければなりません(※)。

※参考:早稲田大学 2020(令和2)年度 入学金・学費・諸会費

東大の前期日程の合格発表日は、3月10日です。

早稲田法の入学金は20万円です。
もし東大に受かっていても、この20万円は返ってきません。

入学金の払込期限をもう1週間ぐらい延ばしたところで、手続きには何も支障はないはずです。
このような形でお金儲けをして経営をしようとするところに、私大の女々しい経営思考があるといえます。

■リスクを感じる人は仕組みを受け入れるのが吉

このような仕組みに納得がいかない人は、私大など無視して国立専願にするのが良いです。
東大一本で私大に無駄なお金を寄付することなく決めたなら、それが一番格好良いです。

ただ、これにはリスクがあるのも事実です。
顕在化する不安を少しでも感じているのであれば、親への感謝の念を忘れずに、滑り止めの私大を決めて入学金を納めておいたほうが安心です。

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大学入試の仕組みについてまとめ

今回は、今さら人に聞けない大学入試の基本的な仕組みを解説してきました。
センター試験が2020年度から大学入学共通テストに変わりますが、その位置づけは異なりません。

私大専願は必ずしも受けるべきものではないですし、国立志願者は必須で受けます。

さらに同じ私大専願、国立志望の方でも、現行の仕組みのなかで入試の攻略方法は変わってきます。
自分の得意科目や志望校の試験日などを踏まえて、適切な判断をしなければなりません。

この記事を監修した人

監修者の画像
チーム個別指導塾「大成会」
代表:池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。

学習相談、体験学習などいつでも受け付けております!

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