【母子家庭】支援制度で大学へ

【15の支援制度】で母子家庭の子も大学に行ける【道内編】

女手一つで子供を育てているシングルマザーのなかには、「我が子を大学に進学させたい」と考えている人もいるでしょう。

そのためにはお金が必要になります。

しかし日本社会は「女性が稼ぎにくい」社会になっています。
厚生労働省によると、男性の平均月額賃金335,500円に対し女性は246,100円にとどまっています(2017年)。

そこで、子供を大学に行かせたいシングルマザーには、支援制度をフル活用することをおすすめします。
国や北海道や市町村が用意している「15の支援制度」を使えば学資を貯めることができるはずです。

以下の記事でも簡単にご説明しましたが、今回は更に深堀した内容となっています。

今回の記事では、より深刻な状況に陥りやすい「母子」や「シングルマザー」をメーンに解説していますが、父子家庭やシングルファーザーでも経済的に困窮している場合は同様の支援を受けることができます。

児童手当【支援1

児童手当は、生活の安定と子供の成長を支える目的で、中学校卒業前(15歳到達後の最初の331日)までの児童を扶養している保護者にお金(手当)を支給します。

所得が少ない世帯への支給額は以下のとおりです。
金額は1人当たりの月額です。

  • 3歳未満:15,000
  • 3歳以上:10,000円(第3子以降を15,000円)
  • 中学生:10,000

所得が多い家庭にも支給されますが、金額は子供1人当たり一律月5,000円です。

ひとり親家庭等医療給付事業【支援2

医療費ひとり親家庭等医療給付事業は、母子家庭と父子家庭の親や子供が病気になったときの医療費の負担を軽くする支援です。

支援の対象になるのは、母または父の「入院」と、20歳未満の子供の「通院」または「入院」です。

医療費は通常、3割の自己負担がありますが、ひとり親家庭等医療給付事業を利用すれば1割になります。

さらにその自己負担の額は、通院で月18,000円、入院で月57,600円が上限になっています。
この額以上支払う必要はありません。

医療費は突然、大金が必要になることがあります。
学資を貯めていても、それを一気に使うことになるかもしれません。
ひとり親家庭等医療給付事業を使えば、そのような事態に陥らないで済みます。

シングルマザーは、母子ともに健康であるうちに、お住いの市町村に内容を確認しておきましょう。
そうすれば病気が発生したときに、少なくとも「お金の心配」だけはしなくて済みます。

児童扶養手当【支援3

児童扶養手当もひとり親家庭に支給されるお金です。

子供が次のいずれかの条件に当てはまる場合に支給されます。

  1. 父母が婚姻を解消した子ども
  2. 父または母が死亡した子ども
  3. 父または母が一定程度の障がいの状態(年金の障害等級1級程度)にある子ども
  4. 父または母が生死不明の子ども
  5. 父または母が1年以上遺棄している子ども
  6. 父または母が裁判所からDV保護命令を受けた子ども
  7. 父または母が1年以上拘禁されている子ども
  8. 婚姻によらないで生まれた子ども
  9. 棄児などで父母がいるかいないかが明らかでない子ども

支給額は、親の所得に応じて子供1人当たり月額10,12042,910円となっています。

子供が2人の場合は、この金額に5,07010,140円が加算されます。

3人目以降は1人増えるごとにさらに3,0406,080円が加算されます。

母子・父子自立支援員【支援4

思いやり母子・父子自立支援員はお金の支援ではなく、人的支援になります。

シングルマザーが生活に困ったり、自立が困難になったりしたら、お住いの市町村の福祉事務所に相談してください。
そうすると母子・父子自立支援員が、自立に必要な情報を提供したり、相談にのってくれたり、適切なアドバイスをしてくれたりします。

母子・父子自立支援員にアプローチすることで「支援漏れ」を防ぐことができます。

母子家庭等生活支援事業【支援5

母子家庭等生活支援事業は、母子家庭などで親が病気になったり冠婚葬祭が起きたりして日常生活に支障が出たときに、家庭生活支援員が必要な介護や保育などを手伝ってくれる仕組みです。

人的支援ではありますが、具体的な労力を提供してもらえるのでお金の節約につながることもあるでしょう。

自立支援教育訓練給付金【支援6

街を歩くキャリアウーマン自立支援教育訓練給付金は、母子・父子家庭の親に対し、就労に必要な技術を身につけるためのお金を支援してくれる仕組みです。

具体的には、職業スキルを獲得したり向上させたりすることができる訓練講座を受講したときに、受講費の60%に相当する額が支給されます。

この給付金を受けることができるのは、次の内容にすべて当てはまる人です。

  • 児童扶養手当の支給を受けているか、または、同様の所得水準にある
  • 就業経験、技能、資格の取得状況や労働市場の状況などから判断して当該教育訓練を受けることが適職に就くために必要であると認められる
  • 過去に自立支援教育訓練給付金を受給していない

高等職業訓練促進給付金など【支援7

高等職業訓練促進給付金は、シングルマザーが看護師や介護福祉士などの資格を取得するための学校などに通うときにお金を支給する支援です。

金額は以下のとおりです。

高等職業訓練促進給付金

市町村民税非課税世帯 月額 100,000円

市町村民税課税世帯 月額70,500円

(支給上限期間は3年間)

高等職業訓練修了支援給付金

市町村民税非課税世帯 50,000円

市町村民税課税世帯 25,000円

(カリキュラム終了後に支給)

支給条件は以下のとおりです。

  • 母子家庭の母などであって、児童扶養手当を受けているか、または同様の所得水準にある
  • 養成機関(学校のこと)において1年以上のカリキュラムを修業し、対象資格の取得が見込まれる
  • 仕事または育児と修業の両立が困難である

母子家庭等就業・自立支援センター事業【支援8

母子家庭等就業・自立支援センター事業は、シングルマザーなどに、就業や技能の習得に関する相談、就労支援、養育費に関する相談、総合的な支援などを提供するサービスです。

道内に7カ所のセンターを設置して、シングルマザーたちの相談を受けています。

センターの住所などは以下のとおりです。

道南圏

社会福祉法人 函館市民生事業協会 母子家庭等就業・自立支援センター(函館高砂母子ホーム内)

040-0063 函館市若松町3516

TEL 0138-24-8040

オホーツク圏

社会福祉法人 北見睦会 むつみ会ひとり親等自立支援センター(北見母子福祉センター内)

090-0048 北見市北8条西1丁目

TEL 0157-23-4195

道北圏

社会福祉法人 旭川市社会福祉協議会 母子家庭等就業・自立支援センター

070-0035 旭川市5条通4丁目 旭川市ときわ市民ホール1

TEL 0166-21-7181

釧路・根室圏

社会福祉法人 釧路まりも学園 母子家庭等就業・自立支援センター

085-0011 釧路市旭町165

TEL 0154-22-2401

十勝圏

社会福祉法人 帯広市社会福祉協議会 母子家庭等就業・自立支援センター

080-0847 帯広市公園東町3丁目9番地1

TEL 0155-20-7751

道央圏

母子家庭等就業・自立支援センター

050-0083 室蘭市東町2丁目33号 ハートセンタービル1

TEL 0143-83-7047

札幌市

札幌市母子家庭等就業支援センター

060-0042 札幌市中央区大通西19丁目 札幌市社会福祉総合センター1

TEL 011-631-4257

母子家庭等電話相談【支援9

SOS相談母子家庭等電話相談は、相談員が電話でシングルマザーやシングルファーザーの相談にのるサービスです。

あまりに追いつめられると、本当は支援が必要なのに、自分がそのような状態にあることに気がつかないことがあります。
もしくは、「自分が支援を受けられるはずがない」と思い込んでしまっていることもあります。
それで「SOS」を出すタイミングが遅れると、問題が深刻化してしまいます。

そのような人は、下記の電話番号に電話をしてみてください。

市役所などに行きづらいと感じている人も、まずは電話で相談してみましょう。

きっと役に立つ支援がみつかるはずです。

  • 電話:011-261-0447
  • 相談窓口:社会福祉法人 北海道母子寡婦福祉連合会
  • 受付日時:9001700(ただし、年末、年始を除きます。)

 全道どこからでも、この電話番号で対応しています。

ただ、この北海道母子寡婦福祉連合会がすべての相談事に対応をするわけではなく、相談員はシングルマザーたちから話を聞いてから、市町村の担当部署を紹介することになるはずです。

母子生活支援施設【支援10

母子生活支援施設は、18歳未満の子供を養育しているシングルマザーなどが、子供を十分養育できないときに、子供と一緒に入居できる施設のことです。

受けられる支援と施設の特徴は次のとおりです。

  • 独立した居室で生活できます。シングルマザーは施設から職場に通うことができます。
  • 子供を施設から保育所や学校に通わせることができます。
  • 相談職員がいるので、仕事や育児、健康、家族関係、将来の生活設計を相談できます。
  • 施設を出たあとの生活基盤を築くためのサポートを受けることができます。
  • 施設の利用料金は所得に応じて決まります。

施設名と住所、電話番号は以下のとおりです。

  • すずらん:札幌市中央区北1条東8丁目1番39号 011-251-8302
  • 伏見寮:札幌市中央区伏見2丁目279号 011-561-2021
  • 厚成会母子ホーム:札幌市東区北8条東15丁目213号 011-742-9200
  • 札幌市しらぎく荘:札幌市白石区菊水52丁目14号 011-811-3053
  • 札幌あいりん荘:札幌市豊平区豊平43丁目3番26号 011-841-2777
  • もいわ荘:札幌市南区川沿54丁目2番5号 011-571-9585
  • 函館市松陰母子ホーム:函館市若松町3516号 0138-24-1133
  • 函館高砂母子ホーム:函館市若松町3625号 0138-23-4020
  • 相愛の里:小樽市長橋1丁目220号 0134-22-3512
  • 旭川隣保会トキワの森:旭川市本町2丁目437番地80 0166-55-7061

母子父子寡婦福祉資金貸付金【支援11

貯金するイメージ母子父子寡婦福祉資金貸付金は、シンブルマザーなどが経済的に自立するために必要な資金を「貸し付ける」仕組みです。

お金は借りることになるので返還しなければなりませんが、仕事を軌道に乗せるにはそれなりの資金が必要になるので、自立に役立つはずです。

次の用途に必要なお金を借りられます。

事業開始資金・事業継続資金・修学資金・技能習得資金・就職支度資金・修業資金・医療介護資金・生活資金・住宅資金・転宅資金・就学支度資金・結婚資金

寡婦控除【支援12

寡婦控除は、シングルマザーの所得税を減らす制度です。
税金が減るので、お金に余裕が生まれるわけです。

所得税の額は、所得に税率をかけて算出します。
計算式はこのようになります

所得税の額=所得×税率

「控除」とは所得を少なくする方法で、一定金額を所得から差し引きます。

寡婦控除の額は27万円または35万円です。
いずれの額が採用されるかは、夫と離婚したか、死別したか、所得の額、子供のある・なしなどで決まります。

寡婦控除が適用されると、所得税の額の計算式は次のようになります。

所得税の額=(所得-27万円または35万円)×税率

この計算式からも、寡婦控除を受けると所得税の額が小さくなることがわかります。

寡婦控除を受ける方法は、シングルマザーが会社員の場合は、勤務先に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出するだけで済みます。

シングルマザーが個人事業主の場合は、確定申告のときに申請します。

国民健康保険の保険料免除【支援13

所得が少ない世帯には、国民健康保険の保険料が免除されます。

免除されるかどうかは、前年の所得で決まります。

免除額は所得額に応じて、全額免除、または4分の1免除、4分の2免除、4分の3免除となります。

行政サービスの費用負担の軽減【支援14

さまざまな行政サービスの利用料は、所得が低い母子家庭がする場合、減額されることがあります。

粗大ごみ処理の手数料や上下水道料金の他、電車やバスの運賃が割引になることもあります。
これらは市町村が独自に行っているので、お住いの自治体に問い合わせてください。

道営住宅などへの入居の優遇【支援15

母子家庭の場合、所得によっては道営住宅や市営住宅などの公営住宅に優先的に入居できます。
公営住宅の家賃は所得によって変わるので、実質的に家賃優遇も受けられることになります。

公営住宅なら月々の住居費をかなり抑えることができ、お金を学資に回すことができます。

その他の手当・支援について

日本学生支援機構の、返還する必要のない給付奨学金の制度があります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

高等学校等就学支援金制度という支援もあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

もしもお子さんが浪人した場合、支援金はどうなのか?これについても以下の記事で解説しています。

まとめ~学資を貯めるために使ってください

シングルマザーは、生活において夫の支援が受けられないというハンデを負っています。
もちろん、夫が「負」の存在であれば離婚したほうが「よりまし」になりますが、しかし夫婦で協力して子育てしている世帯よりは、子供の教育が「不利」になりやすくなります。

ここで紹介した支援は、不利を減らしたり不利を返上したりできるチャンスになるでしょう。
上手に活用して、子供の大学進学という大きな夢を実現させてください。

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