子供の通学路は危険がいっぱい!安全対策と防犯のポイント

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子供たちは、成長するにしたがって、どんどん自身の世界を広げていこうとします。
好奇心は悪いことではありませんが、大人の目が行き届かない場所に危険は潜んでいます。

特に毎日登下校をする通学路の安全について改めて考えてみましょう。

思わぬトラブルや危険に巻き込まれてしまうことがないように、できるだけ普段から考え得るトラブルに対しての安全策を親子で話し合っておくと良いでしょう。

通学路での危険 ①交通事故

スピードを出している車両

通学路はもともと子供たちにとって危険が少ない道が選ばれています。しかしながら、連日のように全国で交通事故が発生していると考えると、「通学路=絶対に安全な道」であるとは言い切れません。
通学路での交通事故は、どのような時に発生するのでしょうか。

通学路の道が狭い場合

交通事故のケースを調べてみると、車と歩行者の距離が近くなるほど、接触事故が起こりやすくなる傾向があるようです。車の往来が多い道路は特に危険です。

もしも通学路の歩道が狭くて身体が車道にはみ出しやすいと感じたら、その道は危険であることを認識し、気をつけて通るようにしましょう。

さらに歩道にガードレールの設置がない場合も気をつけましょう。交通事故が起こりやすいといっただけでなく、不審者に無理やり車に連れ込まれてしまうといった、犯罪に巻き込まれるケースもあるため、特に注意する必要があります。

もしも通学路が、以上のケースに当てはまるような場合は…

  1. 車道にはみ出さないこと
  2. 車の動きに注意すること

最低限この2点を十分に伝えておく必要があります。

時間制限のある道路

また、幅が狭い通学路のなかには、登下校の時間帯に車両通行の時間規制が行われているケースがあります。
そうした車両規制について十分認識してくれていると良いのですが、残念ながら気づかずにスピードを緩めることもなく走行するドライバーも少なからず存在します。車両規制がされているからといって「100%車は通らない」と安心しすぎることなく、狭く危険な道であることを意識しておくことが必要でしょう。

子供が一人で登下校していないからといっても油断はできません。集団登校中の事故も数多く報告されています。過去には、子供たちが並んで歩いている列に、後ろから暴走車が突っ込んでしまう事故といった、防ぎがたく痛ましいケースもあります。
集団登校中も油断することなく、常に車の気配や音に気をつけて周りに注意を払うことが大切です。特に様子がおかしい車や、スピードを出しすぎている車を見かけたら注意して目を離さずに、早めに安全な場所へ退避するようにしてください。

交差点や横断歩道をわたる時

横断歩道を渡る女の子

子どもの交通事故のパターンとしては、交差点や横断歩道などを通過している時に起こるケースが多いといえます。これは通学路に限ったことではありません
基本的に、道路では歩行者が車よりも優先とされています。

しかしながら、「車が止まってくれるはず」という思い込みは、絶対に危険です。特に、信号のない場所を渡るときには、十分に安全確認をしてから横断しなければなりません。

道路を走るオートバイ

こちらに向かって来る車が見えたときは、「まだ遠くにいるから大丈夫」と思うことがありますが、遠くにいるように見えても、すぐに迫ってくることがあるので、車が行きすぎるのを待ったほうがいい場合もあります。
特にオートバイ(自動二輪・バイク)は車体が小さい分、近くに来ているのに遠くにいると錯覚しやすい上に、瞬発的な発進の速度は車よりも速いため注意が必要です。

横断歩道を渡るときにも、注意を怠らないようにしましょう。
交差点や横断歩道での事故では、子どもの姿がドライバーから「見えていなかった」ことが原因になっているケースが数多く報告されています。つまり、ドライバーの確認不足も原因かもしれませんが、被害者の子どもの体が小さく、運転席の死角に入ってしまい、子供の姿が見えなかった、ということも考えられます。

左折している車両

そのほか交差点では、右左折車によって歩行者が巻き込まれる事故も多く発生しています。
もしも自分のほうに曲がってくる車が見えたら、信号がその時に青だったとしても、安全な場所で車が完全に止まってくれるのを待ちましょう。
そして、横断するときは、必ずドライバーの顔が見える場所を通るようにしてください。ドライバーの顔が見えない場合、その時はドライバーの死角に入っている可能性があり、危険です。特に、トラックやバスなどの大型車が交差点の横断歩道を通る際には、くれぐれも注意するようにしましょう。

歩行者信号が青でも、事故にあってしまうことは珍しくありません。まわりの車の動きをよく観察して、安全を確認してから渡るようにしましょう。
事故が起こった時に、ドライバーが「信号を見ていなかった」との供述が多いことからも、くれぐれも自衛の意識を持つことが必要といえます。

子供がドライバーから見落とされないための交通安全対策として、次のことがあげられます。

  • 道路を横断するときは手をあげる。
  • 車が近づいてくるときは、無理に渡らずに一度立ち止まって車が通りすぎるのを待つ。
  • 横断歩道では、青信号でも車が完全に停止したことを確認してから渡る。
  • 車の前を通るときには、ドライバーと目をあわせる。
  • 停止した車の直前直後を通らない。
  • なるべく目立つ色の衣服を身につけて、ドライバーからよく見えるようにする。
  • リフレクターを複数身につける

新小学1年生は特に気をつけて!

小学生の女の子の後ろ姿

警察庁の発表によると、15歳以下の子どもの事故状況の件数の中では、7歳の児童の交通事故が最も多いことからも、新1年生は特に注意が必要であることがわかります。
1年生は高学年の児童に比べると身体がまだまだ小さく、ドライバーから姿が見えないということが大いにありうると言えます。先述した交通事故防止対策について、何度も確認しながら親子で話し合っておくとよいでしょう。

また、どの年齢にもいえることですが、急いでいる時はどうしても、気持ちにゆとりがなくなってしまいがちです。そんなときに、安全確認が不十分になってしまう、あわてて飛び出してしまう、といったことが起こり、事故につながることが考えられます。
少しでも交通事故の危険を避けるため、朝は余裕をもって早めに登校することや、放課後は時間的に無理のないスケジュールを組むことを心がけ、安全に気をつけるようにしましょう。

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通学路での危険 ②雪の日、雪が積もった通学路

雪が積もった通学路

北海道・東北の地域では冬場になると足が埋まるほどの雪が積もります。
冬の通学路、特に雪が降った翌朝は、気をつけなければならないことが多くあります。

子供は雪が積もっていると、ついついはしゃいでしまい、登校中に友達と雪を投げ合ったり、立ち止まって雪遊びをしたりしてしまうことがあります。どうしても注意力が散漫になってしまいがちです。
もしも雪に慣れているとしても油断せず、雪の日の通学路では何が危険なのかを、改めて親子で具体的に確認しておきましょう。

雪の日の通学路で考えられる危険とは

  • 足元が悪く、歩きづらい
    道に雪が積もってしまうと、雪が積もっていない時のようには歩けません。足を踏み出した場所が新雪の時は、雪に足を取られやすくなります。また、夜の間に降り積もった雪が凍って、滑りやすくなっていることがありますので、ゆっくり慎重に足を進めなくてはなりません。
  • 道幅が狭くなり、死角が増えることも
    降り積もった雪が道路脇に寄せられると、歩行者が通ることのできる道幅が狭くなってしまいます。そのため、車と接触する危険性が高まりますので、普段の時以上に注意する必要があります。
    また、ガードレールや垣根、ミラーなど、通学路の途中にあるものに雪が積もってしまうと、雪のためにいつもは見通せるような場所でも、視界が遮られ死角できてしまうことがあります。
  • 音が聞こえにくくなる
    雪は音を吸収するというのをご存知でしょうか。雪の日は、周囲の音が普段とは違って聞こえますので、車の音が聞こえづらいということも。交差点や道路が交わる場所などでは、一旦立ち止まり、周りを見ながらしっかりと安全確認をして、危険を回避するようにしましょう。
  • 雪の落下
    雪が降るとどうしても足元ばかりに気がいってしまいがちですが、実は頭上にも注意が必要です。屋根や街路樹に降り積もった雪の塊が落ちてくることがあるからです。雪の日は注意することが多く、どうしても視野が狭くなってしまいますが、特に雪がたくさん降り積もった時には、足元だけでなく頭上にも意識を向けるようにしましょう。
  • 思わぬ事故に巻き込まれる可能性も
    雪の日や雪が降ったあとは、歩行者だけでなく車の方も、いつもと違う道路で戸惑っているドライバーが多いものです。そのため、自動車や自転車がスリップしてしまう可能性もあります。
    自動車の近くを歩いているときに、運悪く巻き込まれてしまう事故もあります。もし雪の日に自動車や自転車が見えたら、できるだけ安全な場所に避けるようにして、通いなれた通学路でも、十分に注意を払いましょう。

冬道以外の自転車通学の注意点に関しては、以下の記事で更に詳しく解説しています。

雪道や凍った道を歩くときのコツ

降ったばかりの雪の上を歩くときは、フカフカしていてまだ歩けなくもないですが、徐々に歩行者に踏み固められたり、その雪が夜の間に凍ったりすると非常に滑りやすくなります。

雪道を歩いた足跡

人は歩行するときに、かかとから足を地面につけて、つま先へと体重を移動させますが、同じようにして雪道の上歩くと、ツルッと滑って足を取られてしまいます。雪の上を歩くときには、足裏全体をついて、接地面を広くすると滑りにくくなります。歩幅は狭く、まっすぐ上から下へ足を降ろしましょう。そして、慌てずに一歩一歩、確実に地面をとらえて歩くようにすると、転びにくくなります。

車がよく通る道路は、比較的雪が解けてなくなるのが早いですが、朝は溶けた雪で路面が凍結していることがよくあります。雪が降った時の朝の通学路では、いきなり飛び出したり、走ったりせず、道路の様子をよく観察してから歩くようにしましょう。

歩く時には、次にあげるような滑りやすい場所はなるべく避けて歩くと良いでしょう。

  1. 日かげ
  2. 横断歩道の白線や路面に書かれた道路表示
  3. わだち
  4. バスの停留所やタクシーの乗降場所
  5. タイル張りの場所
  6. 橋の上

雪の日の通学では、服装や持ち物にも気をつけよう

雪が降った日は、寒いので厚着をしてしまいたくなりますが、動きづらいとかえって転倒しやすくなりますので、なるべく身軽で動きやすい服装にすることをおすすめします。

  • 動きやすい服装で
    寒い時には厚手の服を重ね着したくなりますが、薄くてあたたかいインナーを着る方が、動きやすく、保温性も保てます。上着は、クッション性が高い中綿やダウンが入ったものや、防水性の生地を使用しているものがいいでしょう。万が一転んだときに衝撃を和らげることができるように、お尻を覆うくらいの丈があるものがおすすめです。
  • 防寒には小物を活用する
    帽子や手袋などを着用することで、防寒効果もありますし、何よりも転んだ時の衝撃を和らげてくれる役割を果たしてくれます。また、保温効果が期待できるネックウォーマーなどで、首元をあたためると良いでしょう。マフラーでも良いですが、ほどけたり、場合によっては引っかかってしまい、かえって危険を伴うケースがあります。
  • 両手はいつでも使える状態にしておく
    歩行中にバランスを保ったり、転倒した時に体を守るため、両手はあけておきましょう。
    学校へ持っていく荷物は、手に持ったり肩にかけたりしないで、なるべくランドセルやリュックで背負って運び、いつでも両手が使えるようにしておきましょう。
  • 靴は滑りにくいものを選ぶ
    普段の登下校で使っている履き慣れたスニーカーは、靴底がすり減って滑りやすくなっている可能性があります。雪の日には、ゴム底の長靴のような靴底に大きな溝がある、滑りにくい素材の靴を選びましょう。
  • なるべく目立つ色の服で
    雪の日は、視界が悪く薄暗いため、ドライバーから歩行者がいるとわかってもらうためにも、目立つ色の服のほうが安全です。雪と同化してしまうような、白やグレーっぽい色の服は、なるべく避けたほうが良いでしょう。目立つ色の服を持っていないようなら、帽子やジャンパーなど、一部分だけでも取り入れるようにすることもできます。リフレクターを身につけておくと、更に安全ですね。

雪の日に備えて、普段から準備を整えておき、考え得る危険なケースを親子で話し合っておくことをおすすめします。また、雪の日に急いで事故に巻き込まれないようにするためにも、普段よりも時間の余裕を持って、家を出るようにしましょう。

通学路での危険 ③誘拐などの犯罪に巻き込まれないために

誘拐しようとする様子

不審者による犯罪では、子供たちが日ごろ使う通学路が、狙われやすいと言われています。特に、人通りの少ない道や、死角が多い道は、子どもの連れ去り事件が発生する恐れがあるので注意する必要があります。不審者から身を守るためには、普段から次のようなことを心がけましょう。

友達と登下校するなどして、1人で歩く時間をなるべく短くする

登下校中に大人がずっと付き添うことはできません。なるべく友達同士で登下校するようにしましょう。
特に、まわりから見えにくく誰もが入りやすい場所へ1人で近づくことは危険です。そのような場所は、子どもを狙う不審者がいても、怪しまれにくく、助けを呼んでも気づかれにくい場所です。駐車場もまた、人目につかずに無理やり車に引っ張られたり、車にひかれてしまうといったことがあり、危険です。

知らない人に、絶対についていかない!

「知らない人についていってはいけない」ということは、子供たちはちゃんと理解してはいるのです。けれども、自分の名前を呼びかけられると、子供たちは警戒心を緩めてしまいます。こうしたリスクを減らすためには、持ち物に書く名前を、他人からは見えない裏側に書くなどして、簡単に名前を知られてしまわない工夫をしましょう。

また、過去には玄関先に置かれた傘などの持ち物から、子どもの名前を知られてしまったというケースがあります。外からよく見えるような家の周りにも、子どもの名前を知る手がかりになるような物を置かないように気をつけましょう。

危険と感じたら大声を出し、すぐに走って逃げる

危険な時に何と叫ぶかをあらかじめ決めておき、周囲に迷惑のかからない場所で一度声を出す練習をしてみましょう。その際に、大声の代わりになる防犯ブザーもあります。
ランドセルなどの邪魔になるものは、逃げるときにはその場に置いておき、とにかく逃げることを優先させましょう。逃げつつ、周りの大人に助けを求めましょう。

通学路に安全な場所を見つけておくことも大切です。緊急時や何らかのトラブルが生じた時に、子どもだけではどう対処したら良いか、なかなか判断することができません。

▼「子ども110番」シールの一例(地域差あり)

こども110番のマーク

いざという時のために、「子ども110番」のシールが貼ってある家や、交番の位置など、逃げる場所を親子で確認しておいてください。

通学路の危険な場所を、親子で確認しておこう

犯罪を起こす前に、不審者は現場を下見することが多いといわれています。人気が少ない駐車場、空き地、公園など、不審者が潜んでいるような場所は注意が必要です。

もしも万が一、そのような場所のそばに通学路があるようなときは、どういうことに注意すればよいか、いざという時には、どこに逃げれば良いのかを親子で話し合っておきましょう。

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まとめ~家族でしっかり話し合っておこう~

親子で話し合う様子

以上のように子供の通学路には多くの危険があることを改めて確認できたかと思います。
通学路を毎日歩く子供たちには、常に危険が隣り合わせの状態にあることを、しっかりと【子供たち自身】に意識させることが重要だと言えるでしょう。

今回ご紹介したさまざまな危険とその対策について、一度はきちんと家族で説明する場を作り、分かり易く伝えてあげてください。
そうすることで万が一の際にもお子さんが適切な行動を取ることができ、また子供に説明することによって親御さん自身の心構えも違ってくるかと思います。

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この記事を監修した人

チーム個別指導塾
「大成会」代表
池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。


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公開日:2021年5月15日 更新日:2024年2月28日   
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