これからの社会に欠かせない「プログラミング」。
昨今、公立校でもプログラミングの授業が必修になり、巷ではプログラミング教室も増えました。
時代の変化に沿うように、プログラミングを教えてくれる家庭教師サービスも登場しています。
人材不足が叫ばれて久しいプログラマーですが、プログラミング技術は将来的にどのくらい需要があるのでしょうか?
この記事では、プログラミングの必要性やプログラマーの将来性、プログラミングの家庭教師のサービスや、その内容などについて解説します。
プログラミングが不可欠な時代に
インターネット、SNS、ブロックチェーン、AI、5G、メタバース…
各種テクノロジーが日進月歩で進化し、コンピュータ技術の恩恵に与らない日はありません。
今後そのニーズは縮小するどころか、組み合わせとともに爆発的に高まっていくでしょう。
20世紀後半に始まったインターネット上のあらゆるウェブサイトのテキスト情報量は増え続け、有史以来、人類が記してきたテキスト情報量を凌いだと言われています。
文字・写真・動画を扱うインターネットだけではありません。
生産工場における産業用機械など、あらゆるハードウェアにもコンピュータを駆使した自動制御が欠かせません。
デジタル技術の発展の一方、世界は危機的なエネルギー不足の状況にあります。
環境に優しいエネルギー活用の推進はどの国にとっても急務で、SDGs(持続的な開発目標)はあらゆる企業における至上命題です。
電力使用がひっ迫する時間帯には自動的にエネルギー供給先を切り替えるなど、電力企業でさえAIを駆使した仕様が求められています。
今や最先端技術を扱うベンチャー企業だけでなく、レガシーな産業分野においても最新テクノロジーの導入が必須です。
他方、情報セキュリティの甘さから国内では官民問わず、個人情報の漏洩のニュースは後を絶ちません。
増え続ける情報を傍受するハッカーや、破壊するウイルスへの対処の重要性も大きくなっています。
よって今後、ハード・ソフトを問わず、社会基盤となるテクノロジーを支えるプログラミングスキルの需要がますます高まっていくことは疑いようがありません。
入試科目に加わった”プログラミング”
ところが、いま国内の多くの産業でプログラミング人材はその不足が叫ばれています。
時代の要請を受けて、文部科学省は2020年度から公立小学校におけるプログラミングの授業を必修化しました。
”一人一台タブレット”の掛け声で知られる「GIGAスクール構想」を実現させ、小学校低学年から授業中にデジタル端末を使用する光景が当たり前になりました。
2021年秋にはデジタル庁も設置され、各方面の対策に乗り出しています。
こうした動きに伴って、大学入試制度も変革を迫られました。
国立大受験者の入試制度の変更点は、旧センター試験に比べて教科数・科目数が増えることです。
2022年1月に発表された「2024年度以降の国立大学の入学者選抜制度」の方針によると、大学共通テストではこれまでの5教科7科目に「情報」を加えた6教科8科目が課されます。
新設教科「情報」では、プログラミングをはじめ、インターネット・セキュリティなどの知識が問われます。
2024年度(2025年実施)の大学入学共通テスト以降、この新制度が適用されるため、国立大を志望する高校1年生(2022年時点)は受験対策が必要になります。
プログラミングの位置づけは、名実ともに主要教科と同等になったのです。
高まる早期プログラミング学習のニーズ
必要性のますますの高まりから、最近では早ければ小学生のうちにプログラミング思考を身につけることも珍しくなくなってきました。
典型的なのは、小学生向けプログラミング教室の急増です。
初心者向けのプログラミング学習ではどんなことを学ぶのでしょうか?
小中学生のうちは、プログラミング理解の基礎となる計算力・英語力・論理的思考力がまだまだ乏しいもの。
本格的なプログラミングを学ぶのはまだ難しいため、以下のような初心者向けビジュアルプログラミングを学ぶことから始めます。
ビスケット(Viscuit)
自分の描いた絵を動かせるアプリです。
独自の「メガネ」という仕組みを用いて、ゲーム・絵本・アニメーションなどを簡単に作ったり、複数のメガネを組み合わせることで高度なプログラムを作ることもできます。
直観的な仕組みのため、プログラミングを始めたばかりの小さなお子さんにおすすめです。
スクラッチ(Scratch)
アメリカのマサチューセッツ工科大学メディア・ラボのライフロング・キンダーガーデンという研究チームによって作られました。150以上の国と地域で利用され、40以上の言語に対応しています。
構文やアルゴリズムを覚えることなく、視覚的なプログラミングで複雑なゲームやアニメーションを作ることができます。
さらに、自作の作品をオンラインコミュニティで他の人と共有できます。
マインクラフト(Minecraft)
全世界で1億人以上がプレイしており、日本の小中学生からも人気の高いアプリです。
仮想空間内で立方体のブロックを用いてさまざまなものを作ることができ、遊びながら空間把握能力や設計力を磨けます。
教育版もあり、「レッドストーン回路」という電子回路さながらの仕組みや、「MakeCode」というプログラミング言語を利用して、本格的なプログラミング教育につなげることができます。
海外では実際に小学校などの授業で取り入れられ、イギリスでは小中学生5万人に無償配布されました。
また、コミュニティに参加すると、世界中のプレイヤーと競争あるいは協力したり、巨大なロビーで交流したり、広大なワールドを探索することができます。
プログラミング教育を取り入れた小学校でも、上記のプログラミング言語が用いられています。
ビジュアルプログラミングを十分活用できるようになると、テキストベースの本格的なプログラミング学習に移行します。
遊びを学びに取り入れるのが近道!
プログラミング学習に限ったことではありませんが、幼い子どものうち、とりわけ小学生のうちは「遊びながら学ぶ」のが一番のおすすめです。
プログラミングのいいところは、遊びと学びの距離が非常に近いことです。
プログラミングで作れるものはたくさんありますが、身近で楽しいものといえば、やはりゲームではないでしょうか。
ゲームには、パズルゲームやレーシングゲーム、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲームなど幅広いレパートリーがあります。
好奇心を保ったまま、手っ取り早くプログラミングを学べるとしたら、ごく簡単なものでよいのでこれらのゲームを試しに作ってみることです。
たとえば料理の作り方を覚えるにしても、レシピ本を読んだり、レシピ動画を視聴するのもよいですが、実際に手を動かして作ってみるのが理解するのに一番の早道です。
それと同じように、プログラムの中身や原理を知りたければ、動かし方をよく知っているゲームを実際に作ってみるのが最も早く理解にたどりつけます。
上に挙げた3種類の初心者向けビジュアルプログラミングは、いずれもゲーム作成にも向いており、遊びから入って学びにつなげるのに適したものばかりです。
ハードウェアとの連携で広がる可能性
さらにゲームばかりでなく、最近の初心者向けプログラミングの長所はハードウェアとの連携も強いところです。
昔のテキストベースのプログラミング言語は、ハードウェアと連携するにも特殊な配線の専門的知識が必要で、子どもや素人はなかなか手が出しにくいものでした。
近年の無線技術の進化はこの状況を大きく変えました。
スクラッチやマイクロビットのような最近のビジュアルプログラミング言語は、無線の規格であるBluetoothにも対応しているため、各種センサーから入力を受け取ったり、モーターを制御できたりします。
すると、画面上のゲームのみならず、センサーやロボットなど外部世界において役立つ機器を作ることができます。
このように、技術的な部分はほぼカバーされているため、後はアイディア次第です。
好奇心旺盛で創造力豊か、多少器用なお子さんであれば、大人顔負けの発明品が手軽に出来てしまうのが昨今のプログラミングの素晴らしいところです。
プログラミング学習の家庭教師のメリット
このようにプログラミング学習が隆盛の時代とはいえ、親御さんのなかには「子どもにプログラミングを学ばせたいけど、教室が遠い…」「見学してみたけど、どの教室もうちの子には合わないかも…」と悩まれる方も少なくありません。
そこでおすすめしたいのが、お子さん一人ひとりに最適な教師・授業形態・指導方法を提供できる「完全マンツーマン」のプログラミングの家庭教師です。
プログラミング学習の家庭教師には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
1.先生を独り占めできる
プログラミングは基本的に難しいため、やっていると分からないことがたくさんあるものです。
学校のプログラミングの授業や、プログラミング教室の場合、ひっきりなしに先生に質問が集中し、限られた授業時間では質問できないことが生じます。
消化不良のまま次の授業に進むと、よくわからないまま進み、置いてきぼりになりかねません。
プログラミングの家庭教師がいれば、わからないところや質問したいところがあれば、いつでもすぐに質問できます。
「質問したいのに、先生が他の生徒に付きっきりで聞けない…」という心配は無用です。
2.まわりのペースに合わせる必要がない
勉強には個人差がつきものですが、とりわけプログラミングは子どもによって理解度や到達度が大きく異なります。
適性もかなりあるため、子どもによって出来ることや作りたいことのレベルがまちまちです。
したがって、学校のプログラミング授業やプログラミング教室では、進みが早すぎて理解が及ばなかったり、逆に進みが遅くて作りたいものが作れず、不満を抱えるお子さんが出てきます。
その点、家庭教師はお子さんの理解度を見極め、合ったスピードで学習を進められます。
わからないまま授業に置いていかれたり、すでにできることを何度も繰り返しやらされたりする心配はありません。
自分に合ったレベルや進度で理解を深められます。
3.きめ細やかな対応・フォローが可能
お子さんによって、プログラミングに何を望むかは人それぞれです。
人並みの知識があればそれでよいと思う方も多いでしょうが、なかにはもっと面白いプログラムを作りたいと願う好奇心旺盛なお子さんもいるでしょう。
プログラミングの家庭教師は「プログラミングの楽しさが伝わるように指導して欲しい」「本人のやりたいことを尊重して指導して欲しい」など、きめ細かくさまざまな要望に対応してくれます。
勉強以外に学習計画や勉強法の指導も可能です。
4.通学や送迎のスケジュール調整が簡単
プログラミング教室と大きく違うのは、教室までの通学時間がなく、親御さんの送迎が不要になることです。
授業時間や頻度をひとりひとりの都合に合わせて調節できるので、他の習い事などで何かと忙しいお子さんにはとても適しています。
5.プロのアドバイスが受けられる
プログラミングは教則本も数多く出版されているため、場合によってはご家庭などで独学することも原理的には可能です。
ただし、専門的な知識や経験が不可欠な分野のため、プロフェッショナルな教え手がいないと、どうしても素人感の抜けないプログラムになりがちです。
格好悪いだけならまだしも、アルゴリズムの構成は経験による差が非常に大きく、ものによっては優に100倍を超える計算速度の差が生じます。
このことは、同じことをするプログラムでも、たった1秒で終わるはずの処理に2分近くかかり、1時間で終わるはずの処理が4日かかっても終わらないことを意味します。
複雑で巨大なプログラムになるほど、さらにこの差は天文学的な差となって表れます。
すると、せっかく苦労して書いたプログラムがお目当ての動作を果たしてくれないばかりか、子どもは基本的に短気なので、時間がかかると飽きて食いつかなくなってしまいます。
プログラミング本来の楽しさを味わい、モチベーションを保つためにも、プロのプログラマーの助言を受けられる環境は非常に大切です。
6.さまざまな能力を伸ばすことができる
プログラミングに必要なアルゴリズムを組み立てるには、数学的素養が必要です。
また、コマンド文には英単語を用いるため、数学や論理的思考力のほかに英語力も育みます。
このように、プログラミング学習は創造に役立つだけでなく、他の教科学習にも良い影響を与え、相乗効果が生まれます。
プログラミングの家庭教師は、プログラミングの習熟に必要なこれらの要素を熟知しているため、効率的に能力を養えるでしょう。
プログラミング学習の家庭教師サービス
子ども向けのプログラミング学習の家庭教師サービスを以下にご紹介します。
Tech Teacher
プログラミング指導に特化した家庭教師サービスです。オンライン授業に対応し、全国どこからでも受講可能です。学習目的や教師に求める条件をヒアリングしたうえで、相性の良い教師を紹介してくれます。また、60分の無料体験授業で教師との相性を確認可能です。指導の特徴としては決められたカリキュラムや教材がなく、お子さんの適性を見定めたうえで、オーダーメイドのカリキュラムを作成します。
プログラマーの就職
プログラミングを行う職種はプログラマーですが、実際にはさまざまな種類のプログラマーがいます。
「プログラマー」は一律ではなく「会社員」くらいの広い意味であり、どの分野の、どの組織の、どの業務にあたるかによって、責任範囲やそれに伴う待遇はまちまちです。
働き方がリモートワークかどうかも、企業や部署によって異なります。
プログラマーが活躍できる分野は今や、EコマースやSNS、コンピュータソフトやゲームの開発、ウェブサービスだけにとどまりません。
電力企業の例のように、ありとあらゆる業界の企業がプログラマーを欲しています。
高まる需要とは裏腹に、とりわけ国内では教育・育成の遅れからプログラミング人材の不足が叫ばれており、今後もしばらくそのような状況は続くでしょう。
機械が人にとって代わることはない?
テクノロジーが進化するとやがて「AIが人にとって代わる」という見立てもありますが、プログラマーがなくなることはありません。
新しいものを創造するのが人間である限り、創造的なプログラマーが常に求められるからです。
将棋や囲碁の分野ではすでに2016年頃にAIの性能がプロ棋士を上回り、一時は人間の棋士の必要性が問われました。
現在、それらの分野の人気は下回るどころか、むしろ以前より上がっています。
その理由は、10代で活躍する藤井聡太棋士のような、AIの活用によって従来より強くなる新たな棋士が出現したためです。
かつての王者・羽生善治棋士もAIによって研究し尽くされましたが、やはりAIの活用によって再び復活の兆しをみせています。
このように、機械やAIが進化するたびにさらに進化し、新たなフロンティアを生み出してきたのが人類の歴史です。
翻って、科学文明の進歩は人間を辛い労働から解放してきました。
21世紀において、「人から機械へ」科学技術を用いた労働力の代替がいっそう進むことは間違いありません。
しかしながら、このことは機械任せの社会になることを意味しません。
機械による一括操作は安全性の議論と表裏一体であり、その典型例は自動運転技術です。
万一の事故の際の責任を人間(ドライバー)がとるか、機械(自動車メーカー)がとるかは重要な倫理的課題となっています。
機械が主体性をもたない限り、責任の所在はつねに人間の側にあり、人間の果たすべき役割が求められ続けます。
ゆえに、今後も熟練した技術を備えたプログラマーがあらゆる分野において必要とされることでしょう。
まとめ
AIを始めとするテクノロジー社会の到来によって、高度なプログラミングスキルはますます不可欠になる一方、国内のプログラミング人材は慢性的な不足が叫ばれています。年々高まるニーズとともに、学校の授業では情報科目としてプログラミングが取り入れられ、巷でもプログラミング教室が溢れ返るようになりました。数年後には受験科目として導入されることも決まっています。
学校や塾と異なるメリットをもつのが「プログラミングの家庭教師」です。まわりの目を気にすることなく、自分のペースで学習を進めることができ、分からないところをいつでも聞くことができます。家庭教師の力を借りて、ゲームやロボットなど興味のあるものを独力で製作することが理解の一番の近道になります。
プログラミングが苦手なお子さんも得意なお子さんも、これから始まる新たな時代に欠かせない専門的なスキルを高め、その思考法を学ぶことは有用です。お子さんの教育に次世代の学びを取り入れることで、将来の選択肢が広がるかもしれません。本格的なプログラミング学習に入る前に、初心者向けビジュアルプログラミングから始めてみるのがおすすめです。ぜひプログラミング学習の家庭教師を活用してみませんか?