みなさんこんにちは、みなさんは勉強をする際にどのように勉強をしますか?
多くの人が範囲や問題数等をもとに勉強時間を決めるかと思います。
ですが、同じ1時間でも時間の区切り方によっては30分を2セット(途中に小休憩を入れて)だったり、60分ぶっ続けという人もいるでしょう。
本日紹介する方法を使用することで、きっとみなさんの学習効率を休息に向上することができる科学的に正しい勉強法をご紹介します。
ポモドーロ勉強法という言葉を聞いたことがある人はいますか?
本日はこのポモドーロ勉強法という勉強法について解説していきたいと思います。
ポモドーロは、元々イタリア語で「トマト」という意味です。
そして、イタリア料理の基本であるトマトソースを salsa di pomodoro と呼びます。
salsa がソースを意味します。
ポモドーロ勉強法とは何か?
ポモドーロ勉強法とは、1980年代にフランチェスコ・シリョによって開発された時間管理術で、その名前はトマト型のキッチンタイマーに由来しています。
このシステムは、仕事や休憩時間を定期的に短く区切ることで、迫り来るタスクに圧倒されるのを防ぎ、燃え尽きてしまうのを防ぐことができるという信念に基づいています。
まず、ポモドーロの単位として「25分の作業+5分の休憩」を1ポモドーロとして計算します。
そして、それを4ポモドーロ(2時間)連続して学習し、30分の休息をとります。
ポモドーロ勉強法が勉強の効率アップになぜ効果的なのかについて2点(手軽に始められる、気が散ることへの対策)という点を紹介していきます。
手軽に始められる
研究によると、先延ばしにすることは、怠惰や自制心の欠如とはほとんど関係がありません。
むしろ、ネガティブな感情を避けて物事を先延ばしにしてしまうのです。
大きな仕事やプロジェクトを目の前にすると、不安になるものです。
そこで、一時的にでも気分を高めるために、TwitterやNetflixを利用するのです。
幸いなことに、研究によると、回避サイクルから抜け出すための効果的な方法が示されています。
それは、後回しにしていることを小さくして、威圧感のない最初の一歩を踏み出すことです。
例えば、小説を書くために席を立つのではなく、5分間書くために席を立つのです。
それでもまだ難しいですか?
パラグラフを編集するためだけに座ってみてください。
小さなことを短時間で行うことは、一度に大きなプロジェクトに挑戦するよりも、はるかに容易に直面することができます。
ポモドーロ・テクニックとは、「大きな仕事やプロジェクト、目標を、25分間だけやることに分解する」という、先延ばしを防ぐためのテクニックです。
そうすることで、膨大な仕事に圧倒されることなく、次にやるべきことに集中することができます。
結果は気にせず、1ポモドーロずつ進めていきましょう。
気が散ることへの対策
フロー状態(究極の集中状態)にあるときに邪魔されたことがある人は、集中力を取り戻すのがいかに難しいかを知っています。
しかし、LINEの通知やYouTubeの視聴、SNSの通知など、絶え間なく入ってくる情報は、私たちの注意をますます引きつけます。
そのため、いかに集中状態を持続させることができるかが鍵となります。
何でもかんでもテクノロジーのせいにしたいところですが、最近の研究では、仕事中の気晴らしの半分以上は自分で引き起こしたもの、つまり自分で集中力を削いだものだと言われています。
その場では、「このメールは重要だから待てない」、「Twitterをチェックするのに1分もかからなかったから、本当の意味での気晴らしではない」などと、自分の中の気晴らしを正当化するのは簡単です。
しかし、このような小さな妨害行為が積み重なっていくのです。
気が散ることで失われるのは時間だけではありません。
注意を向け直すのにも時間とエネルギーが必要です。
気持ちを切り替えた後、集中力を取り戻すまでに20分以上も前の作業を引きずってしまうことがあります。
ちょっとだけとFacebookをチェックしたい衝動に駆られると、タスクに戻るのに20分かかることになります。
ポモドーロ・テクニックは、このような自己中断に抵抗し、集中するように脳を再訓練するのに役立ちます。
それぞれのポモドーロは1つのタスクに特化しており、それぞれの休憩はリセットして、作業すべきことに意識を戻すチャンスです。
ここでは、そのポモドーロ法の基本6つをご紹介します。
- 25分間のタイマーをセットして、作業を開始します。トマトのタイマーでなくても、携帯電話やこのオンライン版を使っても構いません。
- 気になることが浮かんだら、紙に書いて勉強に戻ります。
- ブザーが鳴ったら、紙にチェックマークをつけます。これで、ポモドーロと呼ばれる1インクリメントを完了したことになります。
- 5分間の休憩を取ります。頭に浮かんだ気晴らしをチェックしたり、ストレッチをしたり、お茶を飲んだりします。
- ポモドーロを4回行ったら、30分の休憩を取ります。
- これを繰り返します。
この勉強法のポイントは1ポモドーロ内で自分で決めた範囲を確実に終わらせ、短期的(25分以内)に区切られた時間を繰り返すことにより、高い集中力を継続して維持するという点にあります。
そして、集中力と脳の記憶の傾向を知ることでこの勉強法がいかに効果的であるかがわかります。
例えば、長時間連続して勉強をした場合、1分から60分までのどの時間帯の記憶がより鮮明でしょうか?
この場合では、脳がフレッシュでかつ脳をスポンジと捉えると、スポンジがカラカラの状態が最も記憶を吸収しやすくなっております。
一方30−40分と時間が経過し、スポンジに十分な水分が行き渡り始めるとどうでしょうか?
今まで覚えていた(吸収していた水分)ものを完全に吸収することができず、徐々にスポンジ(脳の記憶から)溢れ出てしまいます。
そこで、効果的な勉強法がポモドーロ勉強法というもので、25分に細かく区切り、ストップウォッチやタイマーで計測し、高い集中力を維持したまま勉強を続けるという方法があります。
下記画像はエビングハウスの忘却曲線と言い、横軸が”時間”を表しており、縦軸が”脳の記憶保持率”を表しています。
図のように、時間の経過と共に記憶の記憶保持率は低下していきます。
この忘却曲線を効果的に利用したのが、このポモドーロ勉強法なのです。
脳の記憶保持率が低下する前にさらにフレッシュな状態の脳で勉強をすることにより、記憶が消える前にさらに上書きし、簡単には消えない記憶とすることができます。
さらに、ポモドーロ勉強法を使用する際の効果を上げるための方法をいくつか紹介していきたいと思います。
ポモドーロ法の効率を高める方法
ポモドーロ・テクニックを正しく使うには以下の方法を考えてみてください。
ポモドーロ勉強法は、みなさんの生産性を高めるタイマーになります。
しかし、どのポモドーロツールが自分に最適かを決める際には、ルールを守ることを忘れないでください。
以下の5つのルールを理解し、実行してみてください。
きっとポモドーロテクニックの効果をさらに高めることができます。
・ルール1. ポモドーロをやめない – 最初のポモドーロを始めたら、25分のタイマーが鳴る前にやめてはいけません。
・ルール2. もし1つのタスクが5−7ポモドーロのように非常に多くの時間が必要だと考えられている場合、1ポモドーロごとに分けて範囲・やることを決めてください。
・ルール3. 1つのタスク(勉強時間)が1ポモドーリより短い場合は、ポモドーロ全体の時間を埋めるために別の短いタスク(勉強時間)を追加します。
・ルール4. セットの最初のポモドーロが1番難しいですが、時間が経つにつれて簡単になります。
・ルール5. 自由時間ではなく、勉強時間や仕事などやらなければいけないタスクがある場合に使用してください。
各ルールについて少し解説していきますが、ルール1の大事な点は、1度タイマーをスタートさせ、ポモドーロが始まったら、どんなことがあっても途中でやめてはいけないということです。
なぜなら、1度ポモドーロを始めたら集中状態に入るということが脳で記憶されますが、途中でやめてしまうことにより、せっかく入った集中状態からの離脱となってしまい、再び集中状態に入るのは非常に難しくなります。
これは非常に大切なことの1つであり、強度の高い集中状態に入るには、遮る条件・状態を生まないことです。
休憩により、脳は一時的に緊張状態から開放されます。
それがどんなに短いものであっても緊張状態から開放されることにより、強度の高い集中状態、いわばゾーンから抜け出すことになります。
例えば、スポーツ選手が競技中に最高の集中状態を作り出すことで、自分の運動能力を最大限発揮することができます。
それと同じで、勉強でも高い集中力を発揮するため、このポモドーロをやめないということは高い集中力を保つ上で非常に大切なことの一つとなります。
ルール2の「1つのタスクが非常に大きく、5−7など非常に多くのポモドーロ(1ポモドーロが25分)必要だとあらかじめわかる場合は、そのタスクを細分化しあらかじめポモドーロごとに分けておく」ということについてですが、これにより最後まで高い集中力を保ち、勉強・仕事をすることができます。
例えば、1ページに15問の数学の問題がある問題集の宿題が5ページ分出たとする。
これを1度に終わらすのではなく、1ポモドーロごとに1ページなどと決め、1ポモドーロを越さない時間で自分の勉強範囲を終わらすことのできるよう、管理してください。
次にルール3の「1つのタスク(勉強時間)が1ポモドーリより短い場合は、ポモドーロ全体の時間を埋めるために別の短いタスクを追加する」ということですが、例えば、自分のやりたい勉強が10分で終わると考えれらている場合、あらかじめ25になるように別の範囲であったり、別の問題を追加することで、1ポモドーロとすることができます。
逆に1ポモドーロを超過すると考えられている場合でも、勉強内容を自分で管理し、次のセット(ポモドーロ)で残りの範囲をできるよう自分でマネジメントすることが必要です。
次にルール4の「セットの最初のポモドーロが難しい」ということについてですが、これは言わずもがな最初のポモドーロに全集中で望むことが必要です。
最初のポモドーロで集中力が欠けた状態でスタートしてしまうと、なかなか集中力を取り戻すことは難しいです。
そのため、最初のポモドーロに最も集中することが大切です。
最初の段階で高い集中力で勉強に取り組むことができるとい、あとは惰性で続けることができます。
例えば、自転車で山道を登ることを考えてみてください。
登りが最もきついですが、一旦上まで登るとあとは自転車を漕がなくても下まで辿り着くことができます。
これと同じく、最初にさえ気をつけることができれば、あとはそこまで大変ではないのです。
そして、最後のルール5は、「ポモドーロ・テクニックは、自由時間に使ってはいけません」ということです。
この方法は勉強や仕事、何か集中をしなければいけないが、簡単に集中することが難しいことに使うべきであり、自分の自由時間に使うべきではありません。
なぜなら、勉強・仕事と自分の好きなことの区別をつけるべきであり、その区別により、意図的に高い集中力を生み出すからです。
自分の好きなことをするときは周りからの声に気づかないくらい熱中・集中しているからです。
例えば、自分の好きなゲームをやっている時は区切りの良いところでやめようなんて思っていないでしょう。
いかに先まで進めることができるか、キャラクターを強くできるかに集中し、周りのことなんて一切気にせずゲームをするでしょう。
それくらい自由時間にやる自分の好きなことは意識的に時間を決めて集中できる環境を作らなくても不思議と集中することができるのです。
ここまで5つのポモドーロ勉強法をする上でのルールを解説してきましたが、この5つを忠実に守り、ポモドーロ勉強法をすることで、脳を最高の状態に保ち、非常に高い集中力を持って勉強に取り組むことができるのです。
例えば、1日の例として、「5ポモドーロ→25分の休憩→5ポモドーロ→50分の昼休憩→3ポモドーロ→休憩→2ポモドーロ→終了」のようにあらかじめ、大まかな1日の流れを決めた上で、1ポモドーロごとのやるべきタスクに細分化していき、実行するというサイクルをすることで、時間を有効的に使えることはもちろんのこと、非常に高い集中力を持って勉強に取り組むことができます。
ポモドーロ勉強法をすることによるメリット
ここまでで、ポモドーロ勉強法のやり方や効果的な勉強方法、ポモドーロ勉強法を行う際のルール等について解説して来ましたが、ここでは、それらを統合して「結果的にポモドーロ勉強法をすることにどんなメリットがあるのか」について主に次の3点から解説していきます。
「あらかじめ範囲と時間を決めることにより、勉強の道筋ができる」「高い集中状態を作り出すことができる」「達成感を得られる・感じられる」ということです。
あらかじめ範囲と時間を決めることにより、勉強の道筋ができるという点についてです。
これは、非常に大切なことであり、ゴールもわからずにスタートするのと、スタート地点とゴール地点を認識した上で、行動をし始めるのでは自分の勉強の把握・管理に非常に役立ちます。
ゴール地点が曖昧だと、どれくらいの量をどの時間で行っていくべきであるか途中で見失い、ペースがわからなくなる可能性が非常に高いです。
一方、ゴール地点を把握してスタートをすることにより、自分のやるべき範囲の勉強とそれに対する勉強時間の把握ができます。
そうなればあとは大体何ポモドーロ必要であるか把握することができ、1日の時間配分を決めることができます。
次に、高い集中状態を作り出すことができるという点についてですが、これはポモドーロ勉強法の中で最も大事な要素の一つと言っても過言ではないでしょう。
なぜなら、ポモドーロテクニックの1番重要な点は、「勉強時間を細かく区切り、高い集中力を維持する」という点にあるのです。
人間の脳が集中できる時間は平均50分と言われています。
そこで、勉強時間を50分より短い時間に設定するということが非常に大切です。
そこで、ポモドーロ勉強法は1ポモドーロを25とし、それを何セットか繰り返し、休憩、そしてまたポモドーロを何セット繰り返すというサイクルにより、高い集中力を保ち、勉強効率を格段に上げるという方法なのです。
そのため、非常に大切なことの一つとして、ポモドーロ中(勉強時間内)には気を逸らすものをできるだけ自分から離し、集中するということが大切なのです。
最後に、達成感を得られる・感じられるという点についてですが、この”達成感”というものは勉強をする上で非常に大切なことの一つです。
例えば、1つのポモドーロが終わるたびに、1つの単元が終了するであったり、1ページが終了するというように明確に終わり・達成したことが見える場合、非常にわかりやすく達成感を得ることができ、それが次のセットへのモチベーションとなります。
例えば、スモールステップ法という目標設定方法があり、大きな目標を決めた後、その実現に向けて小さなステップを考えていき、日々その小さな目標を1つ1つクリアしていくことにより、最終的に大きな目標へ到達するというものです。
このように、小さな達成感・ご褒美は目標を達成する上での大きなモチベーションだったり、原動力となるのです。
もちろん、ご褒美のために勉強をするわけではないですが、「〇〇大学に合格する!」という目標を持っている場合、その大学に合格するためにはどんな勉強が必要で、自分にはどんな能力があり、どの勉強が足りないかということについて考えることができます。
そして、その大きな目標に向けた小さなステップをポモドーロ勉強法を通して再現することができます。
ここまでポモドーロ勉強法をすることによる大きなメリット3つをご紹介させていただきましたが、他にも多くのメリットが存在しています。
まとめ
今回は受験勉強を効率的・効果的に進める勉強法の一つとして「ポモドーロ勉強法」というものを解説してきました。
この勉強法を使う上で理解して欲しいことは、勉強時間を細分化(25分ずつ)することにより、高い集中力を発揮し、最高の脳の状態で勉強に取り組むことができるということです。
ポモドーロ法では、決めた勉強時間も大切ですが、それと同様に休憩時間も非常に大切なため、勉強時間(ポモドーロ)と休憩時間をあらかじめ決め、それを忠実に守れるよう自分の勉強範囲を決めるということが大切です。
どの勉強法にも自分に合う合わないがあると思いますが、ポモドーロ勉強法は科学的に正しく、人間の集中力を高め、勉強をより効果的にやる上で非常に有効な勉強法の一つです。
多くの学生がいかに限られた時間の中で効率を高め、自分の志望校に合格するかというのは考えているかと思います。
ですが多くの人が闇雲に勉強をし、効率・脳のことについてはあまり考えていないかと思います。
そこで、この勉強法を使うことで、科学的に優れたテクニックで自分の時間を最大限有効活用することができます。
もし宜しければ、一度ポモドーロ勉強法を試してみてください。
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。