中学生向け道コンとは?

道コン(北海道学力コンクール)とは?全道4割の中学生が受ける模試について

北海道には30年の歴史を持つ、中学生なら知らない人はいない模試「道コン」があります。
今回は、全道の4割の中学生が受ける道コンについて、その特徴や魅力、活用方法などについて解説していきます。

以下、当サイト「学習塾・大成会」のページ内でもスケジュールなどをご紹介していますので、合わせてご覧くださいませ。

道コンは北海道に根付いた模試

道コンという略称で知られる北海道で有名な模試は、正式には「北海道学力コンクール」といいます。
小中学校向けの学習用教材の作成を主に行なう株式会社進学舎が主催しています(※)。

進学舎は、1983年創業の札幌にある会社です。
30年以上にわたって、北海道の地で受験生とともに歩みを続けています。
その長年にわたるノウハウが、道コンに詰まっています。

※参考:株式会社進学舎 道コンとは

受験者が圧倒的に多い

道コンは、毎年11万人以上の学生が受験しています(※1)。
全道の4割以上の学生が受けている計算です。

全国的にみても、これほど地域に根付いた模試は珍しいです。
たとえば、神奈川県を例に取ると、最も有名なのは「神奈川全県模試」です(※2)。
伸学工房が主催しています。

ネーミングからして神奈川を代表する模試なのは一目瞭然ですが、その毎年の受験者数は約2万人です。
実際のところ、神奈川県の中学生だと、近場の塾が行っている模試を受けることはあっても、全県模試を受けることはない、というケースも多いです。

全県模試が、受験に不可欠な位置づけとまではいえないのが現状です。
しかし道コンはそれとは異なり、中学校での三者面談の際には、学生の志望校決定の指標に利用されることがあります。

自分の偏差値を知るうえで、さらに志望校を決定するうえで欠かせない存在が、道コンといえます。

※参考1:北海道学力コンクール事務局 2019年度道コン総合資料

※参考2:神奈川全県模試

道コンの問題形式

本番に類似した出題

道コンは、本番そっくりの作りになっているのが特徴です。
私立入試の場合は、各校で違った問題が出題されます。
しかし、公立高校は偏差値の高いところも低いところも、共通の問題です(一部の裁量問題を除く 裁量問題は2022年度より廃止予定)。

そのため、どこの公立高校を受けるとしても、本番の試験に密接にリンクします。
だからこそ、志望校の合格判定にも信頼が持てますし、これをもって志望先を考慮することもできます。

公立高校入試とそっくりの作りですから、もちろん、教科や配点、試験時間も同じです。

国・数・英・理・社の主要5科目が対象です。
各教科60点満点、合計300点満点です。
中3生が受ける場合、試験時間は45分です(中1、中2は5分短い40分です)。

リスニングや裁量問題も

英語では、やはり本番と同じようにリスニング問題も課されます。

特定の高校独自の難易度の高い裁量問題も意識した構成になっています。
道コンで応用力を養えば、本番の裁量問題に落ち着いて対処できる姿勢が身に付きます。

道コンの受験方法

受験方法は、3つ用意されています。

事務局会場

試験会場基本は事務局が設定した会場での受験です。
現在は、札幌、旭川、北広島の3都市に会場が設けられています。
事務局会場での受験だと、知らない人ばかりがたくさん集まる空間で受験します。

本番さながらの緊張感を味わえるのがメリットです。

事務局会場は全道にあるわけではなく、上記3都市にしかないのがデメリットです。
会場が遠い場合には、受けに行くにも一苦労です。

道コン提携塾

そこで、道コン参加塾で受験する方法を選ぶ人も多いです。
道コンと提携している近くの塾で受けられます。

ただし、塾によっては普段、その塾を利用している人に限定していることがあります。
塾に通っていない子、通っていてもその塾が道コンを行っていない場合には、道コンのみで利用できるところを選びましょう。

参加塾については、地域ごとに一覧が道コンHPに掲載されています。

・参考:道コンを受験可能な塾をさがす (塾・家庭教師リンク集)

自宅

3番目の方法が、家で受験をする方法です。
家での場合、近くに道コン提携塾がないときでも大丈夫です。
ただし、やはり試験としての雰囲気を味わえないのがデメリットです。
時間制限など、意識しにくくなります。

どうしても事務局会場や塾での受験が難しいときに選ぶのが良いです。

道コンの合格判定

中3生の道コンは年に6回開催されています。
それぞれ、4月・8月・10月・11月・1月・2月です。

第3回~6回では、裁量問題の有無を選べます。

1回あたりの道コンの受験者は1万2,000人ほどです。
そこからデータを集めて、偏差値(道コンSS)を通知されます。

この道コンSSと学習点(内申点)の合算で、志望校の合格判定をします。
合格判定は志望する4校まで出してもらえます。
パーセンテージで合格可能性が表示されるので、分かりやすいです。

正確な判定を提供

パーセンテージ道コン始まって依頼の30年のデータの蓄積と、全道の3分の1という豊富な受験者との相対評価のなかで、非常に正確な合格判定が出るということで評判です。

実際の公立高校入試においては、入学試験だけではなく、内申点も考慮されます。
入学試験だけできても、内申点が低いと受からない可能性があるわけです。

大学受験で一般入試の場合、入試ができさえすれば受かります。
逆にどれだけ高校の成績が良くても、試験ができなければ受かりません。

公立高校入試はこの点で異なります。
そのため、道コンにおいても、道コンSSという試験結果だけではなくて、内申点も加味してより正確な合格判定を出すことに努めています。

学区外受験の難度も反映

特に北海道では、学区内の高校と学区外との高校とで、条件が異なります。
この別についても、合格判定で反映されるのが道コンの良いところです。

学区内と学区外との受験の違いとは、つまりは定員の違いです。

自分の地域と異なる学区に属する高校を受験(学区外受験)する場合、定員の10%までしか入れません(※)。
たとえば、定員が300人だとしたら、30人までしか学区外の生徒はその高校に入学できないわけです。

学区内であれば普通に合格した学生も、学区外受験であるがために落ちることがありえます。
たとえば、入試成績が31位の場合、学区内なら上位合格ですが、上位31人が全員学区外受験者だったら不合格になります。

しかし、道内の多くの公立高校では、学区外定員を受験者が超えることはありません。
それこそ定員が30人で、25人の学区外受験者であれば、学区内に住む学生と同じ条件で勝負できます。

※参考:北海道教育委員会 北海道立高等学校の通学区域について

石狩学区のトップ校は激戦になる可能性

気をつけたいのは、石狩学区にある札幌北高校や札幌南高校のような偏差値トップクラスの人気校です。
これらの場合、定員を超えた学区外受験者が集まる可能性が高いです。

特に石狩学区だけは他の学区と異なり、定員計算において特別です。
総定員の5%しか学区外定員が設けられていません。
札幌北高校の総定員が304人とすると、16人しか学区外受験者は入れません。

もともと偏差値が高いのに、学区外受験者はその少ない枠を争って、さらにレベルの高い戦いとなります。

■平成28年度の例(札幌北を学区外受験)

北海道教育委員会の公表する平成28年度のデータによると、札幌北高校の学区外受験者は29人となっています(※)。
そのうち、当然16名の合格者が出ています。

倍率だけみても、2倍近いのは公立高校の入試としては難度が高いといえます。
一般に学区内受験者であれば、1倍~1.3倍程度です。
ちなみに同じ年の札幌北の学区内倍率は1.3倍でした。

※参考:北海道教育委員会 平成28年度 学校別受検者数及び合格者数

道コンの合格判定が学区外受験者に有益

以上のように、学区外受験は希望する高校によって、その制約を受けることがなかったり、大きく受けたりと違いがあります。

年度によっても、もちろん受験者数が変わりますから、一概にいえない難しさがあります。
この点、道コンでは多くの志願者、過去の入試データにもとづいて、信頼性の高い判定を行ってくれます。

内申ランクとの兼ね合いで、どれくらいの道コンSSが必要なのか、その目安を測れます。
学区外受験を希望している人は特に、道コンによる合格判定が受験勉強の良い材料となります。

内申ランクと道コンSSの合否相関表が役立つ

制服を着た女子高生成績票では、自分の道コンSSの立ち位置が表として掲載されています(※)。
自分がライバルとの関係でどの位置にいるかが分かるので、合格のためにどれくらいの道コンSSが必要なのか、明確な目標を設定できます。

特に道コンSSと内申ランクの合否相関表が参考になるという声が多いです。
自分の内申ランクに照らして、道コンSSがこれくらいだと、志望校の合格率が何パーセントになると分かります。

相関表は、合格率に応じて色分けされているので初めて見る方も理解しやすいです。
青色が合格率80%以上、緑色が60~80%、黄色が40~60%といった具合です。

※参考:北海道学力コンクール 個人成績票(中1~中3)

道コンの出題範囲

第1回(中3の4月)から回数ごとに出題範囲が拡張

中3の道コンは、1回~6回まであると既に紹介しました。
各回は、全て出題範囲が同じわけでありません。
1回から回を重ねるごとに出題範囲が広くなります(※)。

数学を例に取ってみます。
1回目は、2年生までの単元が範囲になります。
2回目から、中3で習う平方根などが含まれます。

その後3回~5回までで、二次方程式や関数、円などが入ってきます。
最後の6回は、三平方の定理を加えた1年~3年までの全部が範囲となります。

授業の進行度に応じて範囲が広がっていきます。
なので、これまで習ってきたことをちゃんと学習していれば、先取りの勉強をしなくても対応できるのが道コンです。

※参考:北海道学力コンクール 2019年度 年間出題範囲表

道コンを段階的に受ければ成長できる

2月の最後の6回目を受験する頃には、入試レベルの全範囲をカバーできるようになっていることが目標です。

もちろん、以上のような範囲構成は数学にだけ当てはまるわけではありません。
他の科目も4月の1回目には、2年生までのそれまで習った範囲しか出題されません。

成長のイメージ道コンを何度も受ける人がいるのはそのためです。
回を重ねるごとに学習範囲が広がって、自分の実力が自然とついていきます。
特に前述の成績票では、過去の道コン受験結果との比較がグラフで表されています。

どれくらい学力がアップしたかを一目で把握できます。

道コンについてまとめ

今回は、年間11万人以上の学生が利用する道コンについて解説してきました。
たくさんの受験生のデータに裏打ちされた正確な合否判定が魅力です。

特にトップ校の学区外受験の場合には、年度によって志願者数やライバルのレベルが異なり、不確定要素が高いです。
道コンは、同じ条件(学区外)で同じ高校を志望している人と自分との距離を把握するのに役立ちます。

合格に必要な内申ランクや偏差値が分かるので、明確な目標設定ができ、それが受験への良いモチベーションへとつながります。

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