学校の部活動は「好きなもの」をやればよいのですが、これといって気になるジャンルがないけれど、「部活動はしたい」という人も少なくないでしょう。
そこで「2020年人気部活動ランキング」をつくってみました。
もちろん、文部科学省が「人気部活動調査」を実施しているわけではないので、ここで紹介する順位は、当編集部の完全オリジナルになります。
「なるほど、こんな部活動が注目されているのか」くらいの気持ちで、ランキングを楽しんでいただければと思います。
部活動ランキングは、高校、中学校、小学校別につくりました。
ランキング外の部活動についても紹介していますので、参考にしてみてください。
2020年高校での人気部活動ランキング
まずは、高校の2019年人気部活動ランキングをみていきましょう。
1位 サッカー部
2位 野球部
3位 テニス部
1位 テニス部
2位 バレーボール部
3位 バスケットボール部
男子の部活動を分析する
高校男子の部活動を分析します。
サッカー部と野球部について
1位のサッカー部と2位の野球部は、高校男子の部活動を代表する部といってもよいでしょう。
最高峰の闘いは、テレビ放映されています。
この2つの競技の場合、高校の部活動といっても、トップ選手はプロや推薦での大学進学がかかってくるので、人生を賭けて臨んでいる生徒も少なくありません。
また、強豪校でなくても、サッカー部と野球部は「学校の看板」のような存在になり、県大会レベルでも学校を挙げて応援することがあります。
そのため、未経験者が高校からサッカーまたは野球を始めるのは難しいかもしれません。
テニス部について
3位のテニスも上位選手になると、サッカーや野球のように「セミプロ」化現象が起きています。
しかしテニスの場合、中堅より下のレベルであれば、それほど気負わず、部活動に励むことができます。「高校デビュー」でも十分楽しむことができます。
また、テニスは一生の趣味にすることができます。
大学に進学したときも、テニスを趣味にしていると交遊関係を広げやすくなります。
社会人になっても続けることができます。
テニスは、ラグビーやサッカーほどケガが心配になるスポーツではありませんし、スキーやゴルフほどお金もかかりません。
ちょうどよいスポーツといえます。
高校男子の文化部について
文化部は、高校生の人気ランキングでは上位に入ってきませんが、部活動が大学受験に直結するメリットがあります。
化学部、生物部、英語部での活動は受験勉強「そのもの」です。
また、鉄道部に所属すると日本の地理に詳しくなるので、社会科の学習を補強することができます。
女子の部活動を分析する
高校女子の部活動を分析していきます。
テニス部について
高校女子の人気部活動1位のテニス部は、男子でも3位に入っています。
高校女子の部活動の場合、男子のサッカー・野球のような「1強」や「2強」がないので、趣味としての汎用性が高いテニス部が人気No.1になりました。
テニスは、プロの領域では国民的スポーツといえるほどの圧倒的な人気があるわけではありませんが、趣味レベルであれば「とっつきやすさ」「運動量の大きさ」「競技人口の多さ」が光る万能なスポーツです。
バレーボール部について
女子プロスポーツの種類は男子プロスポーツに比べて少ないのですが、バレーボールはむしろ女子のほうが人気です。
そのため、女子バレーボールは、高校生でもトップ選手は「セミプロ」化現象が起きています。
ただ、バレーボール部の有名校でなければ、未経験者が高校生になって始めても十分活躍できるチャンスがあります。
「ママさんバレー」というスポーツジャンルが確立されているので、中年になっても続けることができます。
中学まで本格的にスポーツをやったことがない女子が、「高校に入ったら激しめの運動部に入りたい」と思った場合、個人競技ならテニス、団体競技ならバレーボールがよいかもしれません。
バスケットボール部について
バスケットボールは、アメリカのNBAや漫画などから、男子のスポーツというイメージが強いかもしれませんが、高校の部活動では女子にも人気です。
ただ「ママさんバスケ」はあまり聞きませんし、ストリート・バスケをやっている人もほとんど男性なので、趣味の将来性で考えると、バレーボールに軍配が上がるかもしれません。
しかし、「団体競技+激しめの球技」で、なおかつバレーボールでないスポーツを選びたい場合、バスケットボール部は最適でしょう。
バドミントン部と卓球部
「個人技+非ボディコンタクト競技」を選択するなら、近年、女性日本人選手の活躍が目覚ましい、バドミントン部または卓球部はいかがでしょうか。
女子の場合、バスケットボールやサッカーのように、選手どうしが体をぶつけあうボディコンタクト競技を苦手にする人は少なくありません。
バドミントンも卓球も、ネットで仕切られているので、他人と接触することはありません。
高校女子の文化部について
文化部は、高校女子でもトップ3に入りませんでした。
しかし、文化部の活動が大学受験にメリットがあることは、女子も同じです。
また女子の場合、茶道部や吹奏楽部、コーラス部、美術部、園芸部に所属すると、将来の仕事に役立つかもしれません。
文化部のジャンルの多くはビジネスになっていて、そのビジネスには女性の従事者が多くいます。
将来の仕事を見据えて所属する部活動を選ぶのは、賢い選択といえるでしょう。
2020年中学校での人気部活動ランキング
中学校での2019年人気部活動ランキングを紹介します。
中学校ランキングは、男女を合同にして、運動部と文化部にわけてみました。
1位 テニス部
2位 バスケットボール部
3位 陸上部
1位 吹奏楽部
2位 美術部
3位 演劇部
運動部を分析する
中学校の人気部活動の、運動部編をみていきます。
テニス部は男女に人気
中学校の部活動も、男子だけでみるとサッカーと野球が上位に入りますが、男女合同となると、テニス部が1位になりました。
テニスは男女が一緒にできるスポーツです。
シングルスで男性対女性で試合をすることもできますし、男女混合ダブルスも可能です。
同じことは卓球とバドミントンにもいえますが、テニスは屋外スポーツという特徴があります。
陸上部について
「中学に入ったら運動部に入ろう」と思っていて「特にやりたいスポーツがない」場合、陸上部がおすすめです。
速く走る、長く走る、跳ぶ、投げる、の要素が詰まった陸上競技のスキルは、多くのスポーツの「元」になります。
そのため、陸上をやりながら、別の「やりたいスポーツ」がみつかったら、高校の部活動でそれを始めることができます。
中学の陸上部で体をつくっておけば、高校のその他の運動部でも通用するはずです。
また陸上競技のうち走る競技は、究極の「道具が要らない」スポーツです。
特にマラソンは、いつでもどこでも、1人でも仲間とでも行なうことができます。
中学の部活動でマラソンの基本を体に覚え込ませておけば、何歳になっても気軽に楽しむことができます。
文化部を分析する
中学校の文化部を分析していきます。
根強い人気の吹奏楽部
吹奏楽部は、中学校の文化部のなかで根強い人気を誇っています。
吹奏楽部は、高い演奏スキルが求められ、チームワークが欠かせず、高いレベルの感性が必要です。
吹奏楽は、文化部だけでなく、すべての部活動のなかで最もハードルが高い活動のひとつでしょう。
しかしそれだけに、コンテストで上位入賞を果たしたときの達成感はひとしおです。
チャレンジしがいの大きさが、多くの文化部志向の中学生を吹奏楽部に惹きつけます。
美術部で芸術に目覚めよ
美術部に入ると、芸術の世界に「どっぷり」つかることができます。
スポーツは大きな感動を生みますが、運動が苦手な人はその域に達することは難しいでしょう。
しかし美術と芸術の世界にも、スポーツの感動と遜色ない、大きな感動があります。
水彩画や油絵を制作すれば、自然界や身の回りの生活を観察する目が養われます。
何気ないシーンのなかに何気なく存在している美を発見したとき、感性が大きく揺さぶられるはずです。
演劇部で表現力を身につける
演劇部が人気なのは、表現力が身につくからです。
最近は、俳優になる夢を持った中学生だけでなく、お笑い芸人になりたい人も演劇部に入ってきます。
プロの世界でも、演劇や芝居からお笑いの世界に入ったり、お笑い芸人が俳優に転向したりしています。
2020年小学校での人気部活動(習い事含む)ランキング
小学校には必ずしも部活動があるわけではないので、ここでは習い事を含めたランキングにしています。
ランキングは一本化しました。
1位 パソコン部
2位 卓球部
3位 鉄道部
人気の野球、サッカー、テニスがトップ3に入っていないのは、この3つのスポーツについては、小学生の場合、地域のスポーツチームに参加することが多いからです。
パソコン部について
パソコン部が1位になっているのは、2020年から小学校でプログラミングの授業が始めることが影響しています。
プログラミングは、とても特殊なジャンルです。
小学校の授業になったり、社会や仕事で使われたりするので、プログラミングは「勉強」といえるのですが、娯楽であるゲームやスマホにとって欠かせないものなので「楽しいもの」でもあります。
そのため小学生でもプログラミングに「はまる」子供は多くいて、10代でも「天才プログラマー」と呼ばれる人はたくさんいます。
「学びたい」子供が多く、「学ばせたい」保護者も多いことから、パソコン部が小学生部活動(習い事を含む)の1位になるのは納得できます。
卓球部について
卓球は危険が極めて少ないスポーツとして、小学生に人気です。
ラケットと球が軽く、移動範囲が狭いので、小学生でも大人とプレイすることができます。
それでも高い運動神経と優れた動体視力が求められるので、小学生卓球といえども、チャレンジング度は決して低くありません。
鉄道部について
鉄道部には、小学生が夢中になる要素がたくさんあります。
「とにかく大量に覚えたい」という知的欲求が強い小学生には、駅名、車両の種類、土地名は、かっこうのターゲットです。
半月ほどで国内すべての新幹線駅を覚えてしまう小学生もいます。
時刻表を何時間もながめている子供もいます。
そして鉄道の知識は、地理や機械への興味につながるので、保護者としても「学ばせがい」があります。
そして鉄道の魅力は、なんといっても趣味人口の多さと、趣味寿命の長さです。
中学でも、高校でも、大学でも、社会でも、同じ趣味を見つけることは簡単です。
「鉄道つながり」で知り合いや友人を簡単につくることができます。
そして何歳になっても、鉄道を愛し続けることができます。
タレントのタモリさんは鉄道好きで知られていますが、1945年の生まれで、2019年12月現在74歳です。
74歳で「現役」を続けられる趣味は、あまりありません。
まとめ~直感を信じてもいいし、将来を見越してもいい
ぜひ部活動に参加してください。
運動部なら体を動かすスキルが身につきますし、文化部なら知識が深まります。
一生の趣味になるかもしれません。
そして何より、仲間ができて「アオハル(青春)」ができます。
ここで紹介した部活動人気ランキングは、あくまで独自調査ではありますが、部活動選びの目安にはなると思います。
とりあえず人気の部活動に入ってもいいでしょう。
または、すでに将来就きたい仕事が決まっていれば、その仕事に必要なスキルが身につく部活動を選択してもよいと思います。
大学受験に役立つ部活動もあります。
部活動は、勉強に並ぶ、学校行事のハイライトなので、ぜひ満喫してください。
その他のランキングはこちら!
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。