【学力向上】IQが高いほどよいがIQだけではダメ

【学力向上】IQだけではダメ
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下の「?」には、どのような数字が入るでしょうか。

IQクイズ問1

※当コラムの最後に答えをお知らせします。

これはIQを計測する問題を模したものです。
IQが高い人なら、10秒くらいで解けるはずです。
2分考えても答えが出ない人は、IQは高くないかもしれません。

このように言われると、「10秒で解けた人は勉強ができる」「2分かけても答えがわからない人は勉強ができない」と思うかもしれませんが、その理解は正しくはありません。

しかし、だからといってIQと勉強は無関係かというと、そうとも言い切れません。

IQと学力向上については、次のようにいうことができます。

IQが高いほどよいがIQだけではダメ」

詳しくみていきましょう。

IQIntelligence Quotient、知能指数)とは

IQはIntelligence Quotientの頭文字を取った表記で、日本語では「知能指数」といいます。

厚生労働省はIQを次のように定義しています(※1)。

  • 知能の水準や発達の程度を測定した検査結果を表す数値
  • さまざまな状況や環境に合理的に対処していくための土台となる能力の数値
  • 学習で覚えた知識や学力ではない
  • 知能のおおまかな判断基準
  • 知的障害などの診断や支援に使われる

この定義のポイントは、「IQは頭のよさの指標」とはっきりいっているわけではないことです。

「状況や環境に合理的に対処していくための土台となる能力」と聞くと、IQが高いほど「頭がよい人」のような印象を持ちますが、頭がよい人が持っている「知識や学力」はIQとは関係ないと明言しています。

また、IQは知能の判断基準ではありますが、「おおまかな」ものでしかありません。

制服を着た女子高生そして最も重要なのは、IQが、知的障害などの診断や支援に使われていることです。

世間では「普通の頭脳の持ち主のIQ100くらい」とか「東大生の平均IQ120」とか「クイズ王のIQ160」などと言われていますが、こうした認識は「ものすごくあやふやな情報」ととらえておいたほうがよいでしょう。

学校保健安全法で、市区町村の教育委員会は子供の健康診断をしなければならないことになっていて、そのなかにIQを測定する知能検査が含まれています。

しかし知能検査は、普通の頭脳や天才の頭脳を発見するために行なうのではなく、知的障害がある子供をみつけるために行なうのです。

厚生労働省は「知的障害児(者)基礎調査」という調査を行っていて、そのなかでIQ70以下を知的障害と認定するようにしています(※2)。

このように認定することで、知的障害などを抱えた方を支援することができます。

しかし、国は「IQいくつは普通の頭脳で、IQいくつは天才」とは定めていません。

※参考1https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-040.html

※参考2https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/101-1c.html

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IQと学力向上の関係

では、IQと学力向上はまったく関係ないのかというと、そうとはいえません。
IQの定義のひとつに、次のようなものがありました。

  • さまざまな状況や環境に合理的に対処していくための土台となる能力の数値

さまざまな状況や環境に合理的に対処できれば、確実に学力は向上するでしょう。
IQが高いということは、学力を向上させるポテンシャル(潜在能力)を持っていると考えることができます。

しかし、ポテンシャルはあくまで潜在しているので、それを引き出さないと学力向上に役立てることはできません。

IQが高く、すぐになんでも理解したり覚えたりできる人でも、学力が低い人はいます。

その逆に、IQが高くなく、理解したり覚えたりするのに時間がかかる人でも、学力が高い人はいます。

大学受験や高校受験のような結果がシビアに出る取り組みでは、IQの高さより学力の高さのほうが重要です。

IQが高くても勉強をサボっていれば学力は上がりませんし、IQが低くて覚え始めは苦労しても、あきらめずに勉強を続けている人は高い学力を手に入れることができます。

「真の知能」を獲得せよ

ひらめきIQが高くても勉強をサボってしまっては学力が向上しません。
そうであるならば、IQより勉強意欲のほうが大切かというと、話はそれほど単純ではありません。

中国に北京大学という、超エリートを養成する大学があり、そこの心理学部の教授は、本当に頭がいい人や高い学力を持つ人になるには、「真の知能」が必要になると述べています。

そして真の知能は、次の計算式で求めることができます。

真の知能=(神経知力+経験知力)×反省知力

神経知力とは、ひらめきのことです。
経験知力とは、一度身につけたことを応用できる能力のことです。

そして神経知力と経験知力を合わせたものがIQになります。

しかし上記の計算式によると、いくら神経知力と経験知力を高めても、反省知力が備わっていないと真の知能は高まりません。

反省知力とは、自己の向上に努めることができる能力のことです。

神経知力と経験知力「だけが」高い人は、学び始めはスラスラ理解していくのですが、目標を設定できなかったり我慢して勉強を続けることが苦手だったりして、途中から伸び悩みます。

一方で、神経知力と経験知力が低くても、反省知力が高い人は、覚えが悪くても学習意欲が強く、ひとつの目標を達成できたらすぐに次の目標をつくって新たな勉強を始めるので、結局は神経知力と経験知力だけが高い人を追い抜いていきます。

それだけ重要な反省知力とはなんなのでしょうか。

それは、探求心、自制心、創造力、コミュニケーション能力です。

つまりIQが低い人は、この4つの力を磨けばよいのです。

IQが低い」人はどうすればよいのか

上昇グラフIQが低い人は、探求心、自制心、創造力、コミュニケーション能力を向上させましょう。
そうすればいつか必ず学力が上がり、IQが高い人に追いつくはずです。

探求心とは、物事の真理を知りたいと思う気持ちであり、多くの知識を身につけたいという意欲のことです。

IQが高くない人は、説明や解説を1回聴いただけで「わかった!」とはならないでしょう。
しかし「知りたい」という気持ちがあれば、塾に通ったり、自分にマッチする参考書を探したりといった行動を取ることができます。

自制心とは、自分のコントロールする能力のことです。
勉強は「したくないこと」であり、テレビを見たりゲームをしたり友達と遊んだりすることは「したいこと」です。

自制心があると、必要な学力に到達していないときは、「勉強しなければならない」「遊んではならない」と思うことができます。

創造力とはこれまでなかったものを生み出す力です。
学校の試験では答えは1つしかありませんが、実際の社会では複数の事柄が正解になることは珍しくありません。
もしくは、答えが出ないこともたくさんあります。
このような難しい状況に置かれたとき、頼りになるのは創造力です。

コミュニケーション能力とは、他人と意思疎通を図ったり、自分のことを理解してもらったり、相手のことを理解したりする力です。

学力を高めるには、誰かから勉強を教わる必要があります。
つまり、自分以外の誰かと接触することが、勉強には求められます。
また、わからないことがあったら、わからないことをまとめて、勉強を教えてくれる人に質問しなければなりません。

これらの作業をスムーズに進めるにはコミュニケーション能力が必要です。

IQが低くても、理解するのに時間がかかっても、覚えるのに苦労しても、反省知力(探求心、自制心、創造力、コミュニケーション能力)ならば努力することで獲得することができます。

IQが高い」人はどうすればよいのか

IQが高い人は、そうでない人よりアドバンテージがあるので、その有利な状況を活かしましょう。

もう一度、真の知能の公式をみてください。

真の知能=(神経知力+経験知力)×反省知力

反省知力が同じなら「神経知力+経験知力」が高い人のほうがスピーディーに真の知能を高めていくことができます。

「神経知力+経験知力」が平均より2倍あれば、反省知力の効果が2倍になるわけです。

注意IQが高い人の敵は「油断」です。
自分も周囲も反省能力が低いうちは、IQ(神経知力+経験知力)の高さで先頭集団にいることができます。

しかしIQが高い人が、IQが低い人に追いつかれたら、自分の反省知力が相当低下していることを自覚する必要があります。
IQ頼りの勉強は、そのうち頭打ちになるでしょう。
IQが高い人も、反省知力を磨いていかなければなりません。

IQが高い人が反省知力も高めれば「鬼に金棒」状態です。

まとめ~IQは特技のひとつと考えよう

性格がよい人、整った顔をしている人、足が速い人、将棋が強い人、絵がうまい人、絶対音感がある人など、人には何かしら特技や長所があります。

IQの高さも、特技や長所のひとつと考えましょう。

中学時代に足が速かった人が、高校でも必ず速く走れるかというと、そのようなことはありません。
練習をしないと、才能を伸ばすことはできません。

学力も同じです。
IQが高い人は、小学校の勉強なら予習復習をしなくても学年トップを獲れるかもしれませんが、中学に入るとそれでは通用しません。
ましてや、IQが高いうえに努力を怠らない人が多く集まる進学校では、IQの高さだけで勝負することはできないでしょう。

ダイヤの原石はガラスの塊より濁っています。
それを磨くことで光を放つようになります。

また、単なる鉄も、クロムやニッケルを混ぜることで、強度が増して錆びづらくなるステンレスに変わります。

IQが高い人も低い人も、一生懸命勉強しましょう。

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冒頭の問題の答え

さて、冒頭で紹介した問題の答えを紹介します。

答えは「-4」です。

IQクイズ問1答え

この数字の並びには、「左の2つの数字を足すと3つ目の数字になる」という法則があります。
31を足すと-2になります。
1と-2を足すと-1になります。

?の数字を求めるには-1と-3を足せばよいので、-4になります。

それでは、次の問題を考えてみてください。
これもIQに関わる問題です。

答えはあえて書かないので、もし解けなかったら友達や家族と一緒に考えてみてください。

問い:「?」に入るものを、下の13から選んでください。

IQクイズ問2

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この記事を監修した人

チーム個別指導塾
「大成会」代表
池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。


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公開日:2020年1月6日 更新日:2024年2月28日
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