「読書」は大学入試にも役立つ!3つのポイントを意識しよう

大学入試に役立つ「読書」
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今回は読書についてです。
受験生の皆さんは日々参考書に向かわれている事と思われますが、読書はされているでしょうか。
本を読むという事は受験勉強の息抜きになる上に、大学入試に役立つスキルを身につける事が可能です。

「本を読むのが苦手…」「漫画じゃないと読めない…」という場合は、以下の記事も合わせてご覧ください。

最近では、電子書籍も出版されており欲しい本を直ぐに手に入れる事ができたり、スマホがあれば読書が楽しめるなど負担をかけずに活字に触れることが可能です。

読書を通して読解力を身につける事が出来る

読解力ここから読書をすることで得られる3つのアドバンテージについてお話をします。
1つ目は「読解力」についてです。
「読書で何が得られるのか」という質問を投げかけると大抵は「読解力」という回答を得ることが出来ます。

読解力は大学入試に限らず生活のあらゆる場面で必要とされますが、特に論理的な読解力が大学入試で求められます。
限られた試験時間の中で多くの問題を解く必要のある大学入試。
一度文章を読み取っただけでその内容を完全に読み取ることが出来る方は多くはありません。
塾講師である筆者は大学受験の生徒を担当することもありますが、必ずと言ってもいいほど「読解力を身につけることからスタートすべき生徒」が見られます。

つまり大学受験レベルの学力を持っていても、問題が理解できない為、思うように成績が伸びないというケースは珍しくないと言うことです。
読解力が足りない傾向にある生徒の大半は文字を読むという機会に恵まれていない場合が殆どで、毎日30分の時間を読書に充てることで文章を読むことに慣れ、文章の本旨を掴むことが出来るようになります。

では、何をもって「読解力」と呼べるのでしょうか。
ひとつの目安として「各章の内容を簡単に説明する事が出来る」というものが挙げられます。
メモ程度の文章量でいかに大切な情報を向く出すことが出来るかという事がポイントです。
要約は出来たけど話の筋から外れていないかと不安を抱くのであれば、各章のサブタイトルをご覧になって下さい。
大まかな話の内容がサブタイトルに設定されており、それと見比べた時に違和感がなければ良いでしょう。
もしくはご自身でサブタイトルを差し替えてみても面白いかもしれません。

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想像力

疑問を抱く女性本を読む上で想像力は大切だとされていますが、一般的には「想像力」=「先を読む力」とされています。
しかし文章読解に先を読む力は必要でしょうか。
先の事は先に書いてあるし、予測が当たったとしても点数はもらえません。
そのような事に一喜一憂しているほど受験生は暇ではありませんよね。

では何を「想像力」と呼ぶのでしょうか。
意見は様々かと思われますが、本記事では “ Visualize ”をキーワードに話を進めましょう。
受験生の方であればご存知かと思われますが “ Visualize ” は「可視化」を意味します。
文字が敷き詰められた本よりも、図解の入った書籍の方が内容が頭に入りやすいことから、説得力に関しては納得して頂けるかと思います。
それでは下記の文章を例に少し考えてみましょう。

親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。

「坊っちゃん」夏目漱石, 1906

上記の文は夏目漱石の代表的な小説「坊っちゃん」の冒頭文です。
この文からは「大人となった主人公が子ども時代を回想している様子」などが連想できますが、ではその様子を紙芝居のように映像化する事はできますか。
おそらく多くの人にとって難しい事でしょう。
場面を想像して映像化するところまでは出来ないと思われます。
文章を目で追いながら頭の中で絶えず紙芝居を回し続ける事で文字を具体物として捉える事が可能です。

効率よく物事を進める要領の良さ

ビジネスマンと時計読書はとても大切な事ですが、時間が無限にあるわけでもありません。
当然限られた時間の中で読書を進めることになるのですが、効率よく読書を進めるために工夫を行うという事が大切です。
栞を挟むことに始まり、本への書き込み(明言します。本は汚すものです)やハイライトなどを駆使して記憶に残りやすいようにという工夫をしたり速読術を身に着けたりと、短時間で多くの情報を入れる事を意識しましょう。

要領よく読書を進めるためには「読解力」についてお話ししたように要約を行うことを意識しましょう。
「第一章では○○について述べている、△△が今の問題で××のような影響が起こっている」のように章ごとに簡単なまとめを行うのが最も取り組みやすいのではと思います。
筆者が何を問題としているのか、それに対してどのような意見を持っているのか等のような話の筋を早めに掴むことで、本に書いてある情報の構造化(リストにするなど、纏める作業)がスムーズに進みます。
文章の先を読む事よりも今読んでいる場所に書いてある情報を整理することの方が重要であり、また文章を読む上で大切なこととなります。

読書で身につく3つのポイントはどのように役立つのか

これからは上記の3ポイントをどのように大学入試に活用するのか・具体的にどのように活用するのかについてお話します。

読解力をどのように役立てるのか

ビジネスマンまずは読解力について確認しましょう。
本記事での読解力とはいわゆる「要約力」です。
試験で出題される複雑な長文の本旨をいかに早めに掴むことが出来るかが大学入試を切り抜ける鍵であると言っても過言ではありません。

国語や英語で要約の力が活きる事は言うまでもありませんが、数学でも要約する力を発揮することが出来る事は意外と気づき難いでしょう。
要約が上手な人は問題を解くために必要な情報以外を削ぎ落とすことに優れているので数学では特に強さを発揮します。
例題として2019年のセンター試験を参照してみましょう。

※参考:https://www.toshin.com/center/sugaku-1a_mondai.html  cf.P26[2]

第一問の[2]をご覧になって下さい。
p, q, rと3つの条件をもとに(1)に示されている問題の条件を満たす解答を行わなければなりませんが、情報の整理が追いつかずてんてこ舞いになってしまう受験生も少なく有りません。
ここで考えられる効率の良い対処法は「余白に条件を書き写し情報を再整理する」事です。

余白に情報を整理することで、問題を解くために必要な要素のみに集中する事が可能となり、その情報が視覚的にも近くなり情報の整理が容易になります。
この時にレイアウトにも気を遣う余裕があれば尚良いでしょう。
数式は問題文を記号で表したものに過ぎません。
分かりやすい例が「命題」です。
「高校生ならば生徒である」という文字を “高→生” と記号化する事が可能です。
もはや当たり前のような事かもしれませんが、このような細かい効率化の積み重ねが読解力を最大限引き出すコツです。

このように必要な情報を抜き出し、要約することで誤答のリスクも防げますしスムーズです。
読書の成果がこのように生かされる事は意外だと思われる方も多いかと思われますが、読書は学力の基礎です。

想像力を生かして大学受験は攻略可能

読書で培われる想像力も大学受験に活用することが可能です。
こちらでも国語・英語の例は後に取っておくとして、世界史を例に考えてみることにしましょう。

世界史では事件や戦争、芸術作品などを答える問題が殆どです。
それらを暗記する必要があるのですが、勉強法としてイラストを同時に覚える事をお勧めします。
考え方としては「文字 – 文字」で暗記をするのではなく「写真 – 出来事」と捉えて暗記を進めるという具合です。
日中平和条約を例に挙げましょう。
「田中角栄と周恩来の写真 – 国交が再開し、パンダが贈られた」というイメージを暗記しておけば「田中角栄は1972年〜1974年の首相だから大体その辺りの出来事だな」とある程度の予測を立てることが可能です。
逆も然りです。

脳のイメージイメージを同時に勉強する事によって強烈な印象を脳に残すことが可能です。
詳しい仕組みを知りたい方は大学で教育心理を学習してみて下さい。
本記事で解説することは本旨ではありませんので控えさせていただきます。

語句をひたすら書いて覚えるより画像や映像を同時に学習するほうが記憶に残りやすく、かえって学習効率が良いという結果になります。
そのため緊張しがちな本番でもなんとかイメージを引っ張って思い出すという事が可能となる訳です。

要領のよさを大学受験で発揮するために

限られた時間の中で効率よく読書をこなす事で要領の良さを手に入れることが出来るというお話をしましたが、それが受験の役に立つとは考え難いのではないでしょうか。
「手際よく問題を解き進めることが出来るのは勉強を頑張ったからだよ」という意見をお持ちの方もおられると思いますが、それは半分正解で半分間違いのようなものです。

砂時計受験生の皆さんに一つだけ平等に与えられているものがあります。
それが「時間」です。
限られた時間の中でより効率よく知識を詰め込むかが鍵となる受験生活で、要領の良さが光る部分であります。
受験当日も与えられた問題に対して直ぐに要旨を把握出来るようにしておけば、他の受験生を大きく引き離す事が可能です。

上記の読解力と想像力を発揮できているのであれば、非常に要領の良い勉強や解答が可能なはずです。
イメージで捉える事で高速で問題を把握することが可能。
更に得られた情報や問題を整理し、答えを見つけやすくするという具合です。

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まとめ

受験生の皆さんにおかれましては、教科とは関係ない読書ほど無駄な時間は無いと感じられる方もおられる事でしょう。
教科に関する専門書を読まない限り、直接の効果が無いことは確かです。
しかし文章を読む力やその中から必要な情報を抜き出し整理する力など、読書から得られる能力は間違いなく大学受験の役に立つと断言します。

イメージ力を膨らませ、問題を映像にすることで理解を促進します。
得られた情報を上手に整理するためには読書の際から要約を意識する事で問題解決のための準備は万全。
その後は情報を基に解答を導き出すのみです。

問題を解決するためのプロセスを極めることが出来るという事こそが、読書の持つ魅力です。

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この記事を監修した人

チーム個別指導塾
「大成会」代表
池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。


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公開日:2019年11月11日 更新日:2024年2月28日
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