偏差値UP!化学の勉強法

「化学」の試験に強くなる!偏差値アップする勉強法

化学を苦手にしている大学受験生に、化学の試験に強くなる勉強法を紹介します。

ここで紹介する方法に愚直に取り組めば、文系の受験生でもセンター試験「化学基礎」(50点満点)で7割(35点)を獲得できるでしょう。

7割は化学基礎の平均点です。

文系受験生が化学基礎で7割取れば、少なくとも他の教科の足を引っ張ることはないでしょう。
ここで紹介する勉強法さえマスターすれば、あとは心置きなく得意の文系科目を伸ばしていくだけです。

なぜ「文系受験生でも7割取れる」といえるのか

文系受験生の鬼門は理科です。
得意科目の学力をいくら伸ばしても、理科の低迷がアドバンテージを帳消しにしてしまいます。

北大の文系学部の一般入試では、センター試験で2科目の「基礎つき理科」を選択しなければなりません。
化学基礎で7割を確実にすれば、あとは物理基礎か生物基礎か地学基礎のなかの1つをマスターするだけです。

化学基礎を攻略すれば、北大合格にグンっと接近できます。

なぜ文系受験生でも化学基礎で7割取れる、と断言できるのでしょうか。

それは次の3つの理由があるからです。

  • 文部科学省の学習指導要領自体、高いレベルを求めていない
  • 少し難しいが、少ししか難しくない
  • 必要なことの最小限しか学ばない

文部科学省は、「化学」には厳しい内容を課していますが、「化学基礎」には高いレベルを求めていません。

しかし、学習指導要領の化学基礎のレベルをセンター試験の化学基礎に出したのでは差がつかないので、センター試験では少し難しくしています。

それで多くの文系受験生は「難しい」と思ってしまうのですが、ところがセンター試験の内容は少ししか難しくしていません。
一見すると難しいように感じますが、少し本気を出せば簡単に乗り越えられるレベルに抑えられています。

文系受験生は、センター試験の化学基礎では、まずは7割を目指しましょう。
8割以上は、得意科目の仕上げが済んでから目指してはいかがでしょうか。
7割狙いなので、あまり深掘りせず、ここで紹介する最小限のことだけに重点を置いて勉強してください。

学習指導要領を押さえてまずは5割確保

文部科学省受験勉強を始めるときに、文部科学省の高等学校学習指導要領をチェックする人はほとんどいないでしょう。
しかし化学を苦手とする文系受験生が「化学基礎」の全体像を把握するときに、高等学校学習指導要領(理科編)ほど便利な資料はありません。

すべての教科書、参考書、問題集、入試問題は、高等学校学習指導要領をベースにしているからです。

高等学校学習指導要領の化学基礎を押さえるだけで、センター試験の化学基礎の5割はクリアできます。

あとは参考書や過去問などで残りの2割を勉強すれば、目標の7割に達します。

難しいことは学ばせない、といっているようなもの

高等学校学習指導要領では「化学基礎」を次のように定めています。

「中学校までに学習した内容を基礎として、日常生活や社会との関連を図りながら物質とその変化に関わり、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって観察、実験を行う」

つまり文部科学省は、中学で習ったことに「上乗せする」だけといっています。

化学基礎は「化学と人間生活」「物質の構成」「物質の変化と利用」の3部しかありません。

ひとつずつみていきましょう。

化学と人間生活

ひらめき化学と人間生活では、化学が人の生活に密接に関わっていることを確認します。
化学に対する苦手意識を解いてもらおうというわけです。
文系受験生はここで化学の苦手意識を払しょくするようにしてください。

化学と人間生活で学ぶことは、1)化学の特徴、2)物質の分離・精製、3)単体と化合物、4)熱運動と物質の三態の4項目です。

1)化学の特徴では、砂糖水と食塩水を味を確かめずに確かめる方法や、溶液の電気伝導性、原子、分子、イオンの基礎を学びます。

2)物質の分離・精製では、混合物から純物質を分離したり精製したりします。
実験で行う、ろ過、蒸留、抽出、再結晶、クロマトグラフィーについての知識も身につけます。

3)単体と化合物では、元素を確認し、単体と化合物を理解します。
元素を確認する方法として、淡色反応、難溶性塩の沈殿反応を覚えます。
さらに硝酸銀によって塩化物イオンを検出する実験を行います。

4)熱運動と物質の三態では、粒子の熱運動と粒子間に働く力によって、物質の状態が変化することを理解します。

物質の構成

分子イメージ物質の構成で学ぶことは、

5)原子の構造、6)電子配置と周期表、7)イオンとイオン結合、8)分子と共有結合、9)金属と金属結合の5項目です。

5)原子の構造では、原子は電子と原子核からできていること、原子核は陽子と中性子からできていること、同じ元素でも中性子の数が異なる原子があることを学びます。

さらに、簡単な原子を取り上げて、原子と原子核の大きさと、陽子、中性子、電子の質量と電気の量を学びます。
さらに原子番号と質量数も教わります。

同位体については、水素、炭素、酸素を扱います。

6)電子配置と周期表では、原子には多くの種類があり、それらが周期表にまとまっていることを理解します。

原子の電子配置は、原子番号20番までの典型元素で学びます。

元素の周期律は、元素の性質が最外殻電子数と関連していることや、原子の電子配置と周期表の族と周期の関係も学びます。

そして周期律とイオン化エネルギーの変化についても触れます。

7)イオンとイオン結合では、イオンの生成を電子配置と関連づけて理解します。
またイオン結合がイオン間の静電気的な引力による結合であることや、イオン結合でできた物質の性質を学びます。

具体的には、原子の陽イオン、陰イオン、多原子イオンを扱います。

そしてイオン結合でできた物質を組成式で表せるようになります。

8)分子と共有結合では、共有結合を電子配置と関連づけて理解します。
また、分子からなる物質については、分子式や構造式で表すことができることを学びます。

9)金属と金属結合では、金属結合は自由電子が介在した結合であることや、金属結合でできた物質の性質を理解します。
金属には、電気伝導性、熱伝導性、展性、延性、融点といった性質があり、これらの性質と金属結合の関係を探ります。
具体的には鉄、アルミニウム、銅、水銀を扱います。

物質の変化と利用

科学反応式物質の変化と利用で学ぶことは、10)物質量、11)化学反応式、12)酸・塩基と中和、13)酸化と還元、14)化学が拓く世界の5項目です。

10)物質量では、粒子の数に基づく量の表し方である「物質量」について学びます。
さらに物質量と質量、分子量と気体の体積の関係について理解します。

物質量の単位「モル」を使って、原子量、分子量、式量とモル質量との関係を扱います。

11)化学反応式では、化学反応の実験を行い、化学反応式が、化学反応に関与する物質とその量的関係を表すことを理解します。
また、物質の質量と体積の間に成り立つ関係を、物質量と関連づけて扱います。

さらに物質の変化量を化学反応式から求められるようにします。

具体的には、炭酸カルシウムと塩酸の反応や、炭酸水素ナトリウムの熱分解を扱います。

12)酸・塩基と中和では、酸と塩基の性質と、中和反応に関与する物質の量的関係を学びます。
水素イオンの授受による定義、酸や塩基の強弱と電離度の大小を理解します。

またpHと水素イオン濃度、水の電離も扱います。

中和反応では、酸や塩基の価数と物質量の関係を確認します。

13)酸化と還元では、酸化や還元が酸素に関係している反応であることを踏まえ、金属の種類によってイオンへのなりやすさが異なることを学びます。
さらに酸化還元反応が電子の授受によって起きることを理解します。

また、酸化還元反応は、反応に関与する原子やイオンの酸化数の増減により説明できることも扱います。

具体的には、過マンガン酸カリウム、過酸化水素、ヨウ化カリウム、ダニエル電池などを扱います。

14)化学が拓く世界では、日常生活や社会でさまざまな物質が利用されていることを学びます。
例えば、安全な水道水を確保するための「遊離残留塩素濃度測定」や、食品を保存する「酸化防止剤」や、衣類を洗浄する「分子の極性を利用したドライクリーニング」が、化学基礎の知識で解説できることを理解します。

14項目学べばよい

ここまでの内容を次のようにまとめることができます。

化学基礎

化学と人間生活

1)化学の特徴、2)物質の分離・精製、

3)単体と化合物、4)熱運動と物質の三態

物質の構成

5)原子の構造、6)電子配置と周期表、

7)イオンとイオン結合、8)分子と共有結合、

9)金属と金属結合

物質の変化と利用

10)物質量、11)化学反応式、

12)酸・塩基と中和、13)酸化と還元、

14)化学が拓く世界

化学基礎は14項目を学ぶだけでいいわけです。

文系受験生の化学基礎の勉強は、「それなら乗り越えられそう」と思うことから始めます。

化学基礎をどう勉強するか

センター試験の化学基礎の配点は50点で、内訳は「物質の構成25点、「物質の状態25点です。

この2つをごく簡単に説明するこうなります。

物質の構成:比較的簡単な知識を問う問題

物質の状態:高度な計算力が求められる知識と理論の問題

「比較的簡単な知識を問う問題」は、教科書を一巡すればほぼ満点を取れます。

文系受験生の目標は735点なので、「高度な計算力が求められる知識と理論の問題」で残り15点を獲得すればよいわけです。

「比較的簡単な知識を問う問題」対策

「比較的簡単な知識を問う問題」対策の最初の壁は、周期表の暗記です。

元素番号20番までの「HHeLiBeBCNOFNeNaMgAlSiPSClArKCa」を「水兵リーベ僕の船、七曲がりシップス、クラークか」で覚えてしまってください。

30回くらい「水兵リーベ~」と音読すれば、暗記できると思います。

暗記を苦痛にする受験生は少なくありませんが、暗記のよいところは「考えなくてよい」ところです。
問題文を読んだ途端に答えが頭に浮かんできます。
この快感は、文系受験生なら日本史や世界史で知っているはずです。

先ほど紹介した化学基礎の14項目は、理屈を理解しながら暗記していってください。

元素記号、周期表の暗記法については以下の記事でさらに詳しく解説しています!

「高度な計算力が求められる知識と理論の問題」対策

「高度な計算力が求められる知識と理論の問題」対策を紹介します。

計算機化学基礎の計算を勉強するとき、計算機を使わないようにしましょう。
センター試験では計算式を使えないからです。
手計算が正確になるほど、早く正確に問題が解けるようになります。

化学反応式の計算、物質量(モル)の計算、酸化還元反応の計算は、理屈さえ理解してしまえば、あとは単純な計算式を解くだけです。

文系受験生でも慣れれば十分簡単に感じることができます。
理系科目のなかで最も簡単な計算だからです。

コツは、化学反応式を問題用紙の余白に「どんどん」書いていくことです。
頭のなかで計算しないでください。
紙に書いていけば、理屈を押さえながらスラスラ解いていきます。

参考書、問題集、過去問集が1冊ずつあればよい

文系受験生は化学基礎の学習方針「必要なことの最小限しか学ばない」を厳守してください。
そのために、参考書と問題集、センター試験の過去問集はあえて1冊ずつにとどめておきます。

参考書を使って教科書の内容をひととおり理解したら、あとは問題集と過去問集を解くだけで大丈夫です。

そして問題集と過去問集が終わったら、苦手項目を参考書で確認するだけで7割を確保できるはずです。

化学基礎は文系受験生でも十分満点を狙うことができますが、そのパワーは得意科目に使うか、もうひとつの理科に使ってください。

化学基礎は「7割でよしとする」戦略が重要です。

まとめ~むしろ「深掘り注意」

文系受験生の化学基礎の壁は、1枚しかありません。
そしてその壁も、苦手意識を取り除き、地道に1項目ずつ理解する覚悟を決め、暗記から逃げなければ、簡単に乗り越えることができます。

化学は日常生活に深く関係しているので、その壁を乗り越えると「世の中が化学で成り立っている」ことが認識できます。
その域に達すると、化学の勉強が楽しくなるはずです。

気持ちがのってくれば、それ以降の勉強は苦労しないはずです。

北大の文系学部を狙っている受験生であれば「7割学習」を徹底するだけで、合格に必要な9割(45点)に簡単に達してしまうかもしれません。
それでもまずは7割を目指しましょう。

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