塾に通う子供の割合について|北海道は多いのか?

塾に通う子供の割合 北海道は?
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塾に通う子供はどれくらいいるのでしょうか。
そして、北海道の割合はどれくらいなのでしょうか。
北海道で塾に通う子供たちは、全国平均や東京平均より多いのでしょうか、少ないのでしょうか。

北海道の小学生や中学生や高校生にとって、その数字はとても気になると思います。
保護者の関心も高いでしょう。

しかし、この数字を出すことは、実はそれほど簡単ではありません。
文部科学省が算出していないからです。

そこで「いろいろな数字」を織り交ぜて、「北海道で塾に通う子供たちの実態」を探ってみました。

通塾率は学年が増すごとに上昇する

まずは全国的な傾向を把握しておきましょう。
参考にした数字は、文部科学省の「子どもの学校外での学習活動に関する実態調査報告 20088」です。

学校外学習活動は上下する

この調査では、学習塾、家庭教師、通信添削、習い事をまとめて、学校外学習活動としています。
学校外学習活動をしている割合は次のとおりです。

学校外学習活動に通う子供の率

175.4% 小280.2% 小384.3% 小483.9% 小583.7% 小681.4
172.8% 中274.3% 中3:81.0

1、中1、中270%台の低率でした。
その理由としては、

  1. 新しい学校に慣れるため塾に通う余裕がない
  2. 学習内容が簡単なので塾が必要ない

などがあるでしょう。
また中学生の場合、2年生まで部活に集中する子供が多いことも関係しているでしょう。

小学生では5年生まで右肩上がりで上昇しますが、突如6年生になって2.3ポイントも減り、中1になるとさらに減ります。
5と中1の差は10.9ポイントもあります。
この変動が生じている理由は、次の数字をみるとわかります。

塾を必要とする子供は学年が上がるごとに増える

学校外学習活動の数字のなかから、塾だけを抜き出してみましょう。

塾に通う子供の率(通塾率)

小1:15.9% 小219.3% 小321.4% 小426.2% 小533.3% 小637.8
145.1% 中250.9% 中365.2

見事に学年が上がるにつれて通塾率が上昇しています。
つまり、塾に通って学力を上げたいと考える子供と親は、年齢が上がるとともに増加することがわかります。

学校外学習活動の割合が上下するのは、習い事が上下するからです。
1の習い事率は67.7%ですが、小3になると77.6%まで上がり、小666.9%まで減ります。
そして中1の習い事率は37.8%、中3になると22.7%まで減ります。

中学生の7割は塾または通信添削を利用

通塾率は時代の流れとともに変化しています。

小学生の通塾率の変化

1985年:16.5% 1993年:23.6% 200725.9

中学生の通塾率の変化

1985年:44.5% 1993年:59.5% 200753.5

小学生は右肩上がりに上昇しています。
一方、中学生は1993年に6割にまで迫る勢いがありましたが、2007年には50%台前半に落ち着いています。
ただ中学生の通信添削は1993年の11.8%から2007年の17.1%に上昇しています。
これを合わせると以下のようになります。

<中学生の通塾率+通信添削率の変化:1985年のデータはない>
1993年:71.3% 2007年:70.6

若干低下していますが、ほぼ同率です。
そして7割以上の中学生が塾か通信添削を利用していることがわかります。

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北海道の通塾率は13.4%、43

それでは次に、北海道の通塾率をみていきましょう。
冒頭でも言及したとおり、文部科学省は都道府県別、学年別の通塾率を出していません。
したがって「確定した数字」は不明です。

そこでこの記事で独自に、経済産業省の「学習塾業務の調査(2009年) 」と「2014101日現在人口推計 」の「519歳人口」を合体させて、都道府県別通塾率を算定してみました。
以下のとおりです。

都道府県の通塾率ランキング

順位

 

割合

順位

 

割合

 

全国平均

23.5%

24

福岡

20.9%

1

愛媛

34.3%

25

山梨

20.3%

2

京都

31.6%

26

茨城

20.1%

3

大阪

31.4%

27

富山

18.8%

4

東京

31.1%

28

新潟

18.6%

5

岡山

30.7%

29

宮崎

18.5%

6

香川

28.0%

30

沖縄

18.1%

7

静岡

27.7%

31

和歌山

17.9%

8

徳島

26.9%

32

長野

16.6%

9

埼玉

26.8%

33

青森

16.3%

10

兵庫

26.7%

34

熊本

15.8%

11

福島

26.7%

35

鳥取

15.7%

12

三重

26.5%

36

鹿児島

15.7%

13

神奈川

25.4%

37

宮城

15.2%

14

千葉

25.3%

38

長崎

14.8%

15

滋賀

24.4%

39

大分

14.6%

16

栃木

23.6%

40

岩手

14.5%

17

山口

23.6%

41

秋田

14.2%

18

奈良

22.8%

42

佐賀

13.4%

19

群馬

22.4%

43

北海道

13.4%

20

広島

22.2%

44

島根

13.3%

21

愛知

22.0%

45

福井

13.2%

22

高知

21.4%

46

山形

12.2%

23

岐阜

21.4%

47

石川

11.7%

全国の519歳の子供のうち、塾に通っている子供の割合は23.5(全国平均)でした。

北海道は13.4%で全国43でした。
北海道の通塾率は全国平均より10.1ポイントも低くなっています。
北海道の子供たちはあまり塾に通わない、ということができます。

また、15%未満は長崎、大分、岩手、秋田、佐賀、北海道、島根、福井、山形、石川と地方県が並びました。

ところが上位県をみると、必ずしも都会が多いわけではありません。

1位は愛媛34.3%でした。
2位京都31.6%、3位大阪31.4%、4位東京31.1%は大都市圏が並びましたが、5位には再び地方県の岡山がランクインしています。
徳島が8位で、神奈川が13位となっています。
最近は経済規模で大阪圏を抜かすこともある名古屋圏の中心地、愛知県は21位でした。

このことから「都会の子供は塾に通っている」「地方の子は塾に通わない」というイメージは正しくないことがわかります。 

通塾率と学力の関係

塾に通う子供も、塾に通わせる保護者も、学力の向上を期待していると思います。

確かに、塾に通う割合が高い都道府県の子供たちは学力が向上する「傾向」があるのですが、塾に通えば「必ず」学力が向上するとも言い切れません。

先ほどの通塾率ランキングと、2018年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の国語Aの平均点(※1 ※2 )を並べてみると興味深い結果が出ました。 

全国学力テスト小学生

国語Aランキング

全国学力テスト中学生

国語Aランキング

通塾率ランキング

順位

都道府県

平均点

順位

都道府県

平均点

順位

都道府県

通塾率

1

秋田

77

1

秋田

80

1

愛媛

34.3%

2

石川

76

2

石川

79

2

京都

31.6%

2

福井

76

2

福井

79

3

大阪

31.4%

4

青森

75

4

富山

78

4

東京

31.1%

5

岩手

74

4

静岡

78

5

岡山

30.7%

5

東京

74

6

北海道

77

6

香川

28.0%

5

富山

74

6

青森

77

7

静岡

27.7%

8

京都

73

6

宮城

77

8

徳島

26.9%

8

広島

73

6

山形

77

9

埼玉

26.8%

10

福島

72

6

茨城

77

10

兵庫

26.7%

10

新潟

72

6

群馬

77

11

福島

26.7%

10

長野

72

6

東京

77

12

三重

26.5%

10

岐阜

72

6

新潟

77

13

神奈川

25.4%

10

和歌山

72

6

京都

77

14

千葉

25.3%

10

山口

72

6

兵庫

77

15

滋賀

24.4%

10

愛媛

72

6

山口

77

16

栃木

23.6%

10

大分

72

6

徳島

77

17

山口

23.6%

18

山形

71

6

愛媛

77

18

奈良

22.8%

18

茨城

71

6

大分

77

19

群馬

22.4%

18

栃木

71

20

岩手

76

20

広島

22.2%

18

群馬

71

20

福島

76

21

愛知

22.0%

18

埼玉

71

20

栃木

76

22

高知

21.4%

18

山梨

71

20

千葉

76

23

岐阜

21.4%

18

鳥取

71

20

神奈川

76

24

福岡

20.9%

18

岡山

71

20

山梨

76

25

山梨

20.3%

18

福岡

71

20

長野

76

26

茨城

20.1%

18

佐賀

71

20

岐阜

76

27

富山

18.8%

18

熊本

71

20

愛知

76

28

新潟

18.6%

18

宮崎

71

20

奈良

76

29

宮崎

18.5%

30

北海道

70

20

鳥取

76

30

沖縄

18.1%

30

千葉

70

20

島根

76

31

和歌山

17.9%

30

神奈川

70

20

岡山

76

32

長野

16.6%

30

三重

70

20

広島

76

33

青森

16.3%

30

兵庫

70

20

香川

76

34

熊本

15.8%

30

徳島

70

35

埼玉

75

35

鳥取

15.7%

30

高知

70

35

三重

75

36

鹿児島

15.7%

30

鹿児島

70

35

滋賀

75

37

宮城

15.2%

38

宮城

69

35

大阪

75

38

長崎

14.8%

38

静岡

69

35

和歌山

75

39

大分

14.6%

38

奈良

69

35

高知

75

40

岩手

14.5%

38

香川

69

35

福岡

75

41

秋田

14.2%

38

長崎

69

35

佐賀

75

42

佐賀

13.4%

43

愛知

68

35

長崎

75

43

北海道

13.4%

43

滋賀

68

35

熊本

75

44

島根

13.3%

43

大阪

68

35

宮崎

75

45

福井

13.2%

43

島根

68

35

鹿児島

75

46

山形

12.2%

43

沖縄

68

47

沖縄

72

47

石川

11.7%

北海道の通塾率は先ほど紹介したとおり、1343位でした。
すると学力でも低迷していると推測できますが、そうではありません。

小学生の国語Aの順位は30ですし、中学生の国語A6となりトップ10入りしました。

また通塾率41位の秋田県は、全国学力テストでは小学生も中学生も全国1位です。
秋田は「教育が熱心な県」として有名で、塾に頼らない教育ができているといえます。

では塾が要らないのかというとそうではなく「塾効果」は以下の都道府県に現れています。

通塾率1位の愛媛は全国学力テストで小学生10位、中学生6位でした。
通塾率4位の東京は小学生5位・中学生6位、通塾率2位の京都は小学生8位・中学生6位でした。

ただ通塾率3位の大阪は全国学力テストで小学生43位、中学生35位と低迷しています。
この数字からは塾効果は絶対ではないことがわかります。

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まとめ~塾で学力は上がる

塾に通う子供たちの様子と北海道の実態をみてきました。
以上のことを箇条書きでまとめてみます。

全国の通塾率

小1:15.9% 小219.3% 小321.4% 小426.2% 小533.3% 小637.8
145.1% 中250.9% 中365.2

通塾率の時代の変化

<小学生>
1985年:16.5% 1993年:23.6% 200725.9
<中学生>
1985年:44.5% 1993年:59.5% 200753.5

通塾率の高さランキングトップ10

1位 愛媛 34.3%
2位 京都 31.6%
3位 大阪 31.4%
4位 東京 31.1%
5位 岡山 30.7%
6位 香川 28.0%
7位 静岡 27.7%
8位 徳島 26.9%
9位 埼玉 26.8%
10位 兵庫 26.7%

通塾率の低さランキングトップ10(最低率が1位)

1位 石川 11.7%
2位 山形 12.2%
3位 福井 13.2%
4位 島根 13.3%
5位 北海道 13.4%
6位 佐賀 13.4%
7位 秋田 14.2%
8位 岩手 14.5%
9位 大分 14.6%
10位 長崎 14.8%

小学生の学力テスト、国語A高さランキングトップ10

1位 秋田 77
2位 石川 76
2位 福井 76
4位 青森 75
5位 岩手 74
5位 東京 74
5位 富山 74
8位 京都 73
8位 広島 73
10位 福島 72
10位 新潟 72
10位 長野 72
10位 岐阜 72
10位 和歌山 72
10位 山口 72
10位 愛媛 72
10位 大分 72

中学生の学力テスト、国語A高さランキングトップ10

1位 秋田 80
2位 石川 79
2位 福井 79
4位 富山 78
4位 静岡 78
6位 北海道 77
6位 青森 77
6位 宮城 77
6位 山形 77
6位 茨城 77
6位 群馬 77
6位 東京 77
6位 新潟 77
6位 京都 77
6位 兵庫 77
6位 山口 77
6位 徳島 77
6位 愛媛 77
6位 大分 77

続いて、北海道のデータだけをまとめてみます。

  • 通塾率13.4%、全国43
  • 小学生の全国学力テスト(国語A)全国30
  • 中学生の全国学力テスト(国語A)全国6

そしてこうした数字からは、以下のことがわかります。

  • 都会だからといって塾に通う子供の率が高いわけではない
  • 地方だからといって塾に通う子供の率が低いわけではない
  • 塾に通う率が高い都道府県は全国学力テストで高い点数を取る傾向にある
  • ただ、秋田県のように県を挙げて教育に取り組んでいるところは、通塾率が低くても高い学力を獲得することができる
  • 通塾率が高くても学力が低迷する県もある

総合的に「学力を上げるために塾に通うことは間違っていない」ことがわかりました。

以上、北海道ならびに地域ごとの塾の違いでした。
合わせて「塾・予備校・学校の違いやメリット」について以下の記事を参考にしてみてください。

「ついていけない」が絶対にない札幌の学習塾「大成会」詳しくはこちら

この記事を監修した人

チーム個別指導塾
「大成会」代表
池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。

「大成会 西18丁目教室」
教室長
日野浦 大河

2017年北海道教育大学卒、中学・高校の社会科教員免許保持。現在は2023年8月にオープンした「大成会 西18丁目教室」の教室長を勤める。家庭教師時代の経験から、成績の伸びを決める一番大きなものは生徒さん自身のやる気であると痛感し、そのやる気を刺激する方法を日々模索している。


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公開日:2019年8月9日 更新日:2024年2月28日  
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