法学部から就ける仕事
法学部は、大学のなかでも偏差値が高いことが多いです。
法学部は、法律学科や政治学科などが設置されています。
いずれにしても、将来、法律家になりたい人にまず選ばれます。
弁護士などの法律家
それこそ、弁護士や司法書士を目指す学生は、直接的に試験科目を学べますから、実益が大きいです。
また、法学部は公務員を選ぶ人も多くいます。
公務員
国家公務員の総合職試験は、司法試験や司法書士試験、公認会計士試験などの難関国家試験に引けを取らない公務員試験のなかで最も難度の高いものです。
別名キャリア試験とも呼ばれて、これに受かると皆一律に課長まで出世できます。
45歳ぐらいが目安です。
そこから肩たたきが始まり、出世がストップする人が出てきます。
国家総合職なら誰でも年収1000万円に
ただ、課長に到達すれば年収1,000万円以上です。
そのため、キャリア試験に受かりさえすれば基本、誰でも年収1,000万円に到達できます。
いわゆる官僚ですが、ここを目指す人が多いのが法学部の特徴です。
以上のような司法試験や総合職試験にパスするほど勉強したくないという人で、かつ、安定を求める人が市役所職員のような地方公務員試験を受けます。
民間企業
法学部は、民間への就職率も高いのが特徴です。
法学部に入ったからといって、必ずしも弁護士や公務員になるわけではありません。
民間企業には法務部があり、ここで法律の知識を生かせます。
さらに、法学部だから法務部など法律の知識が必要な仕事をするかというと、そうでもありません。
法律に関係ない仕事をする人も多い
全く法律が関係ない仕事に就く人もいます。
むしろそういった人のほうが多いといえます。
このように、法学部は非常に汎用性が高く、冒頭で指摘したように偏差値が高いことが多いですから、就活のシーンでも有利に働きます。
特に法律の知識は仕事で求められなくても日常生活において役立ちます。
ご存知の通り、社会は法律によって規則され、その枠組みのなかで人は動いているからです。
法律の知識があるために日常のトラブルを上手く回避したり、未然にヘッジしたりも可能です。
法学部は進路未定の人に合っている
高校生でまだ将来どんな仕事に就くか分からない、資格試験を取るかもしれないし公務員になるかもしれないし民間にいくかもしれない、こういったまだビジョンが明確でない人に合っているのが法学部です。
早稲田大学法学部の例
具体例として、早稲田大学法学部の進路をみてみます(※)。
※参考:早稲田大学法学部 卒業後の進路
15~20%が大学院に進学します。
法律家を目指す人がいく法科大学院に主に進みます。
さらに20%が官公庁、残りが主に民間です。
2016年度の就職者数トップ10が以下になります。
- 1:東京都職員Ⅰ類
- 2:国家公務員一般職
- 3:国家公務員総合職
- 3:(株)三井住友銀行
- 5:(株)みずほフィナンシャルグループ
- 6:(株)三菱東京UFJ銀行
- 6:特別区(東京23区)職員
- 6:東京海上日動火災保険(株)
- 9:りそなグループ
- 10:大和証券(株)
公務員のなかでも、比較的に上流への就職者が多いことが分かります。
東京都庁であったり、国家公務員であったりします。
地方自治体レベルでも、東京23区の職員が多く出ています。
民間だとやはり大手銀行が名を連ねています。
早稲田を例に取ったので、公務員のなかでも難易度が高いところ、民間でも大手が名を連ねています。
法学部ならどこの大学でも同じではもちろんありません。
偏差値が下がるに連れて、公務員は公務員でも国や東京都ではなく市役所の職員だったり、民間でもトップ企業は少なくなったりします。
民間の最高峰「外資系コンサル」に入れる学部
近年、民間のなかで最も人気があるのが外資系コンサルティング会社です。
外資系は日系の2倍以上の年収
外資系コンサルは、日系に比べて平均年収が2倍ほど違います。
外資系コンサルといえばのマッキンゼー・アンド・カンパニーは1,800万円といわれ、日系の野村総合研究所は850万円です。
どちらもトップ企業ですが、やはりマッキンゼーという響きにクールさやステータスを感じる、という人は多いです。
あまりコンサル系の企業に詳しくない、という人の場合、野村の名を知らなくてもマッキンゼーは聞いたことがある、というケースが多いです。
若くして高年収を得られる成果主義
さらに外資系は完全実力主義で、やればやるほどスキルが身につく環境があり、若くして年収1,000万円を達成することができます。
ここが外資系の良いところです。
日系だと比較的に成果主義の企業でも、組織が大きくなるほどいまだ年功序列的な風土が残っていて、20代で1,000万、というのは難しいです。
しかし、外資系であればそれが可能です。
■公務員は年功序列の最たる日系古典型
公務員は日系の最たるもので、どれほど仕事ができても基本的に、年齢に応じた給料しかもらえません。
年収1,000万に到達するには、国家公務員だと早くて40代、市役所の職員だと限られた人だけが50も半ばになってようやくです。
今の親の世代はやはり旧来の年功序列型の世界観のなかで生きてきた人たちです。
そのため、子どもの就職シーンでも、公務員になってくれたら安心と考えて、なれば喜んでくれます。
■公務員の古い風土が優秀な学生を遠ざける
ただ、近年の大学生の状況を見ると、公務員よりも外資系企業の人気が上がっています。
外資系コンサルに入れる学部
外資系コンサルに憧れを持ち、実際に新卒で入るためには、どのような学部を選べば良いのでしょうか。
まずは「大学」が大事
基本的には、学部だけではなくて、大学が大事です。
東大、京大、一橋、早稲田、慶應といった一流大学に進学するのが安全です。
法学部・経済学部・商学部
そのうえで、法学部、経済学部(早稲田は政治経済学部)、商学部が有利です。
法学部は既に述べたように汎用性が高く、経済学や商学はビジネスの基本となる知識です。
外資系に就職してスキルを磨き上げ、若くして1,000万円プレイヤーになりたい、と思うのであれば、上記一流大学の当該学部に入るのが有効です。
女子に大人気の文学部から就ける仕事
女子に圧倒的人気なのが文学部です。
上智、青学、立教を筆頭にお洒落な大学の文学部に入りたいと憧れる女子は多いです。
たとえば、青学の文学部は2018年度の卒業者が男子165名、女子582名でその比率から人気ぶりが窺えます(※)。
※参考:青山学院大学 進路状況
文学部は就職率が低い
ただ、しばしば文学部は就職率が低いことが指摘されます。
これまで触れてきた法学部や商学部、経済学部などに比べると社会で役に立つ知識が身につかないことがその原因だと考えられています。
ほとんどの大学が就職率を発表しています。
ただ、民間と公務員、大学院進学などを分けて詳しく数値をみていかないと、本当のところの就職率はなかなか分かりません。
中央大学の公表データから検証
そこで、各学部の細かな数値を出している中央大学を例に取ってみていきます。
法学部民間:56.9
公務員:18.2
進学・留学者:16.0
経済学部民間:78.6
公務員:8.7
進学・留学者:2.0
商学部民間:80.3
公務員:5.7
進学・留学者:2.3
理工学部民間: 54.5
公務員:4.3
進学・留学者:33.8
文学部民間: 70.4
公務員:7.4
進学・留学者:5.8
以上のようになっています。
確かに、民間の就職率だけをみれば、文学部だけが低いということはありません。
文学部が約70%で、経済学部には劣るものの、50%台の法学部や理工学部よりは高いです。
■法学部は大学院・公務員が多い
ただし、その代わり法学部に比べて文学部は公務員や大学院進学者が少ないです。
法学部は、前述の通り公務員になったり、法科大学院に進学したりする人が多いという特徴を持っています。
これらの進路決定者と総合してみると、やはり文学部の数値のほうが低く出ます。
■理工学部は院進が多い
理工学部の場合は、公務員になる人は少ないですが、大学院に進学する人が多いです。
30%以上の学生が大学院に進学しています。
文学部で進学する人は約6%ですから、総合的に考えればやはり文学部のほうが低くなります。
このように、文学部の場合、こと民間への就職ということを考えれば低くはありません。
しかし公務員や大学院進学という広く進路決定者という枠組みのなかでの就職率ということになれば、他の学部に比べて低くなりがちです。
文学部の就職先
文学部だと、作家になったり、出版社に就職したり、というのが直感的にイメージされます。
実際は、文学部だからその方面にいくかというと、そうではありません。
法学部だから皆が法律家になったり、法務部に入ったりしないのと似ています。
就職先は実に様々です。
金融やサービス系、小売、製造など多岐にわたります。
中央大学文学部の例
中央大学文学部での具体的な企業名でみてみると、みずほや三井住友といったメガバンクや、明治安田生命保険、大和証券グループ本社、日本生命保険、東京都教育委員会、埼玉県教育委員会、中央労働金庫、多摩信用金庫、東日本旅客鉄道、エイチ・アイ・エス、ニトリ、セブン-イレブン・ジャパンなど多種多様です(※)。
※参考:中央大学 2016年度(2017年3月、2016年9月)卒業生 就職先企業リスト
大学によっても就職先が変わる
文学部は、大学によっても就職先に特色があります。
■青学文学部英米文学科はCAを多く輩出
たとえば、青山学院大学の文学部は、特にCAになる人が多いです。
英米文学科は、特に英語に強い学生が多く、CAになるにはもってこいです。
日本航空などに就職します。
青山学院大学では、カンタス航空のインターンプログラムがあり、これが人気を集めています(※)。
青学の文学部に憧れる女子が多いことは既に述べましたが、さらにそこから、女子の憧れであるCAを目指せるというのがなんとも魅力的です。
※参考:青山学院大学 「カンタス航空CA体験プログラム」の追加募集(5/28~5/31)
■学習院の文学部英語英米文化学科もCAが多い
MARCHとGMARCHということで一括りにされる学習院大学の文学部の英語英米文化学科もまた全日本空輸や日本航空の名が代表例として入っています。
こちらもCAとなる人がいることをイメージできます。
スキルが武器のSE(システムエンジニア)になれる学部
経営コンサルティングを行うWeb制作会社へ入りたいという声が多くなっています。
特にWeb業界は私服勤務でキラキラ輝いている、というイメージがあります。
デジタルに力を入れる広告代理店も大手からベンチャーまで人気を集めています。
仕事が大変なイメージがあるものの、一人でもやっていけるだけのスキルが身につくことに魅力を感じる人もかなりいます。
人気のSEという仕事
Web関連会社に入るにあたり、志望をする方がよくいるのが、システムエンジニアです。
SEになりたい、という声が以前にも増して大きくなっています。
SEは、プロジェクトについてデザイナーやコピーライターなどと並ぶプレイヤーの一人です。
SEはそれこそ一人でやっていける能力が身につくポジションです。
そのため、数年会社で勤めた後、フリーになって企業にいたときの2倍以上稼ぐ、という例も少なくありません。
また、SEはクライアントと直接に話すことが求められるなど、プロジェクトを通貫して動けることが重要です。
黙々とPCに向かっていれば良いものではなく、コミュニケーションスキルがいります。
その性質から、やがてプロジェクトの上流に関わるようになり、全体を俯瞰して指揮するWebディレクターやプロジェクトマネージャーといったポジションに上がっていく例もあります。
SEは市場で求められるスキルが身につく
市役所職員のような公務員になると、その組織にいるうちは仕事ができてもできなくても年齢とともに勝手に年収が上がります。
しかし、たとえば毎日同じ仕事をすることに飽きて、もっと指名検索が入る仕事に転職を決意したとき、売りになるスキルが何もありません。
市役所職員は基本3年周期で異動があり、そのシステムからして誰かにしかできない高度なスキルは必要とされず、もし必要とされるなら異動のシステムが立ち行かないからです。
一方で、SEのような日々進化するWeb業界のなかで結果を出すために追求し続けたスキルは、より大手や事業会社への転職に密接に関わってきます。
公務員になると、そこから飛び出すのになかなか勇気がいります。
しかし、SEのようなITプレイヤーは、自身の意思に応じて自由にキャリアを選べます。
これが大きなメリットで、ここに魅力を感じる人が増えているというわけです。
SEは理系学部でなくてもなれる
そんな人気のSEについて、エンジニアという名前がついていることから、工学部や理工学部のような理系の学部が有利なように感じている人がよくいます。
実際には、そんなことはありません。
法学部や経済学部のような文系出身の方でも、SEとして活躍している人は多くいます(※)。
プログラミングやコーディングに全く触れたことがない文系の学生も、特に就職で不利になることはありません。
※参考:リクナビNEXT 理系出身vs文系出身SE出世事情のウソ☆ホント
こと新卒であれば、完全にポテンシャル採用で、入ってからの頑張り次第でSEとしてのスキルは習得可能です。
そのため、基本的にはSEになりたいから工学部に入ろう、とする必要はありません。
ただ、明確にプログラマーやSEになりたいという意思があるのであれば、授業において関連知識を扱う学部を選ぶのは、もちろん無駄にはならず、入る会社やプロジェクトによっては役立つ可能性があります。
技術系公務員(土木職)になれる学部
公務員のなかでも、技官と呼ばれる技術系職種があります。
市役所の職員というと、基本的には一般行政という職種で受けます。
技術系公務員は倍率が低く受かりやすい
この一般行政事務は、最も採用数と志願数が多く、人気の自治体では10倍ほどにもなります。
ただ公務員試験は無料で受けられることと、年齢制限が緩いことから受かる見込みのなさそうな、自身もそれを自覚している人が多く受けます。
実質的な倍率でいえば大したことはありません。
ただ、形式的にみれば高い倍率が出ています。
これに比して、冒頭で挙げた技官だと、形式的な倍率も一般行政ほどに高く出ません。
2倍~3倍程度ということも珍しくありません。
確かに一般行政に比べると、工学部などで専門知識を得た人しか受けない分、実質的な競争率がそこまで下がりません。
ただし、それでも一般行政に比べれば実質的にも競争が優しく格段に受かりやすいといえます。
理系の技術職でいうと、土木や建築、機械、電気・電子・情報、化学などがあります。
なかでも比較的に採用数が多く、人気があるのが土木です。
技術職代表格の土木なら土木工学科が基本
技術系公務員といえば、でまず挙がるのが土木職です。
そして土木職に就くためには、工学部や理工学部の土木工学科に入るのが有効です。
技術職の教養試験はより通りやすい
一般行政というと、教養試験が有名です。
これは、国立志望で文系も理系も苦手科目がない人が有利です。
かといって、数学や物理など、苦手科目を捨てても構いません。
たまに公務員試験の出題範囲を見て、数学や物理や化学など、自然科学系分野も勉強しなければならない、ということで苦手意識を持つ人がいます。
しかし、全て高いレベルで正答できる人は極めて稀です。
確かに国家総合職のようなキャリア試験であれば、東大に入った受験強者たちと一緒に争うので、高いレベルが求められます。
一方で、市役所のような基礎自治体の水準であれば、苦手な科目でほとんど正答できなくても、教養試験を突破できる可能性が充分にあります。
さらに技術系公務員となると、一般行政に比べて受験者が少なく、そして倍率が下がるので、教養試験で求められるレベルもまた低くなります。
国家総合職では東大生がたくさん受けますが、市役所の技術系公務員であれば、日東駒専より低い、世間的にはあまり良い評価ではない大学生も受けますし、普通に受かります。
技術系公務員の志願者が少ない理由
受かりやすいのに皆がこぞって受けないのはなぜでしょうか。
それは、いくつかの理由があります。
技術職は出世しにくい
一つは、一般行政職に比べて出世がしにくいことです。
課長や部長などのポストが少ないために、技術職だと一般行政に比べて出世しづらいことが多いです。
レベルの低い試験で受かってるよねという視線
さらにそもそも低い倍率で受かっているという認識が当然に庁内にあります。
世間的にも似たようなものです。
つまり、同じ横浜市の職員かもしれないけれど、土木じゃん、造園じゃん、という評価をする人がいます。
専門試験がある
また、技術系公務員の場合、教養試験の他に専門試験が課せられます。
横浜市の土木職を例に、具体的な科目をみてみます。
数学・物理、応用力学、水理学、土質工学、測量、都市計画、土木計画、材料・施工
以上のようになっています。
普通に法学部や文学部、経済学部といった学部で学んでいるだけでは、答えられないことが分かります。
■専門科目の存在が土木工学科にいく理由
もちろん、専門科目とはいえ市役所の技術職のレベルですから、霞ヶ関の総合職ほど高い知識が求められるわけではありません。
ただ、本当に最低限度の理解は必要です。
横浜市は人気の自治体ですが、実際に土木・造園であれば、英語のような教養科目ができず、大学もあまり聞かないところでも、受かっている人がいます。
ただそういった人は、大学の偏差値が低くても、土木や造園を専門的に学べる学科に入っていることがほとんどです。
土木でいえば、土木工学科です。
土木工学科であれば、横浜市の例でみたような専門科目を学べます。
そのため、学部での勉強をそのまま試験に生かすことができ、特段の公務員試験対策をしなくても、受かる人がよくいます。
技術系公務員のスキルレベル
正直なところ、公務員の技術職というのは、高度なスキルは持っていません。
設計や管理など、真に専門的なスキルや経験を要するときは、民間のそれこそプロフェッショナルに外注したり、派遣を呼んだりします。
技術系職員は高度なスキルを持っていないどころか、低い人が大半です。
設計の基本となるCADも満足に扱えないことがあります。
外注や派遣に税金を使うならまず自分たちが勉強すべき、という声もよく聞かれます。
この性格は、既に指摘したように3年で異動があるという市役所のシステムからして致し方ないことです。
このことから、民間への道を選ぶ人もいます。
広義の土木職を安定して行いたい人にマッチ
ただ、学部での知識を生かしながら、安定した場所で働きたいというニーズには適っています。
それこそ、コロナ不況のような事態でも影響を受けることなく、業務を継続できます。
気をつけなくてはいけないのは、土木や造園のような技術職だからといって、その業務だけできるわけではないということです。
土日には選挙の準備で会場の設営に駆り出される可能性があります。
一般行政組と一緒に雑用的な仕事をすることもあります。
民間ほどに専門領域に特化することはできないけれど、それでも俯瞰的にみて土木の範疇で、かつ年齢に応じた無難な収入で働きたい人に向いています。
このようなニーズが明確なのであれば、あらかじめ技術系公務員につながる学部学科を選ぶことが先述のとおり有益です。
日本大学理工学部の土木工学科
たとえば土木職でいうなら、関東だと日本大学理工学部の土木工学科が有名です(※)。
こちらでは、理工学部に公務員試験対策講座を設置しています。
さらに学科独自の公務員試験対策講座も用意されています。
公務員に強い日本大学といわれていて、それを裏付ける手厚い支援がなされています。
このように、公務員の技術職を選ぶのであれば、それに対応した学部学科、さらに特化した試験対策講座が設けられている大学を選ぶのがベストです。
とにかく公務員になれれば良い人にもマッチ
特に土木や造園などの技術系公務員が良いわけではなく、とにかく公務員になりたい人にもおすすめです。
というのも、一般行政事務だと、倍率が10倍ほどになるのも珍しくありません。
公務員試験は面接重視になっていて、いくら教養試験ができても面接で落ちる可能性があります。
面接をするのはご存知の通り、人事課に配属されて3年以内のアマチュアです。
大企業の人事部のように、長年の経験に裏打ちされた先見の明を持つ手練が面接官を勤めることはありません。
そのため、なんだか良く分からない理由で落とされることが存分にあり得ます。
要は運や相性という話です。
面接対策をいくら施しても、この側面は変わりません。
そこで、普通の一般的な学部ですべからく一般行政事務を受けても、運が悪ければどこの自治体にも引っかからないことが起こりえます。
一方で、先の理工学部の土木工学科のように、もともと専門的な学科に入っておいて、公務員試験も倍率の低い技術職を狙うことで、第一志望の自治体ではなくても第二志望以下の自治体も含まればほぼ確実に公務員になれます。
予備校に通って教養試験対策とかしたくない、理由も分からず面接で落とされるのは嫌だ、とにかく公務員になれれば土木でも造園でも構わない、こういった人におすすめです。
土木職を志す女性が増えている
土木というと男のイメージを持っている人が多いです。
しかし、最近では、「どぼじょ」といって土木職に就く女性が増えています。
特に公務員試験は、性別による有利不利がないように、より厳格な姿勢で実施されます。
男性の職場といったイメージが強かった旧来の土木職ですが、今では女性の存在も当たり前になっています。
この両側面から、女性が土木職の技術系公務員を目指すのは有効で、他の男性をしりぞけて受かることも充分にあり得ます。
将来の仕事と学部選びについてまとめ
将来の仕事と学部選びは、関係があることもあればないこともあります。
たとえば、法学部であれば汎用性が高いので、大抵の職業を不利なく選べます。
今人気のSEも、特に理系学部でなければならない、ということはありません。
一方でCAになりたいなら、たくさん輩出している大学、学部を選ぶのが有益です。
それこそ、青学の文学部英米文学科がその代表例です。
市役所の土木職なら日大の理工学部土木工学科、といった具合です。
将来の仕事が決まっているなら、それに有効な学部学科があるかどうかを調べることが大切です。
ちなみに、北海道の【就職状況】人気の業界や穴場の業界については、以下の記事にまとめています。合わせて読んでみてください。
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。