子供が健全に成長するためにどのような環境で子育てを行うかということは非常に重要です。
子供が生まれたことをきっかけに、それまで住んでいた土地から引越しを検討されるご家庭も多くいらっしゃいます。
引っ越しというのはとてもワクワクしますよね。
「どの地域が子育てに向いてるかな・・・」と期待に胸を膨らませて、全国各地を調べることだと思います。
そのようなご家庭にはぜひ北海道での子育てを検討されることをお勧めします。
なぜなら北海道では多くの自治体が子育て支援を行っており、非常に子育てしやすい環境が整備されているためです。
当記事では北海道で子育てをするのがおすすめな理由と、移住する際に気をつけたいことをご紹介します。
子育てをするなら北海道がおすすめ!良い所をご紹介!
子育て支援制度が充実している
冒頭で簡単に触れましたが、北海道は子育て支援制度が全国的に見ても非常に充実しています。
以下のURLにて北海道にて実際に行われている支援の一覧を確認することができます。
※参考:子育て支援、子育て世帯向けの支援
ご覧いただければお分かりになると思いますが、各自治体において多様な支援が実施されているのです。
以下に特に重要な制度をいくつかご紹介します。
多くの自治体で医療費助成制度が実施されている
まずご紹介するのは「多くの自治体で医療費助成制度が実施されている」ということです。
大抵の場合、一定の年齢(乳幼児、未就学児、15歳)まで医療費が全額助成されます。
詳しくは上記のURLをご参考いただければと思いますが、札幌市や旭川市、帯広市など非常にさまざまな自治体で医療費助成制度が実施されています。
傾向として都市部から離れるほど医療費助成制度が充実しているようです。
多くの自治体で保育料助成制度が実施されている
次にご紹介するのは「多くの自治体で保育料助成制度が実施されている」ということです。
その内容は「第2子は半額、第3子以降は無料」(江別市)「2~3歳児の保育費無料」(音威子府村)など多岐に渡ります。
こちらは医療費助成制度ほど多くの自治体で実施されてはいませんが、札幌市、苫小牧市、士別市などの自治体で実施されています。
医療費や保育料が無料というのは、子育てを行うにおいてかかる負担を大きく減らしてくれますね。
今回ご紹介した制度の他にも
- 「妊婦の検診および精密検査の全額無料、自宅から産科医療機関までの交通費を定額助成」(沼田町)
- 「0歳児と1歳児に対し、紙おむつと交換できる券(子育て応援券)を交付。各年齢、48,000円分」(江差町)
- 「特定不妊治療の費用助成。1回15万円まで。妻40歳未満通算6回、40歳以上43未満通算3回。夫生涯1回。」(弟子屈町)
など、各自治体で独自の子育て支援制度が実施されています。
ぜひ一度、それぞれの自治体でどのような支援制度が実施されているか目を通されて見てはいかがでしょうか。
北海道すきやき隊
次にご紹介するのは「北海道すきやき隊」です。
北海道すきやき隊というのは、企業やNPO法人が参加して少子化対策を総合的に進めていくために2005年に結成された組織です。
具体的な取り組みとしては「育児休業制度など、育児を取りやすい環境の整備」「子育て相談の実施、おやこ相談室の実施」などが挙げられます。
ちなみに、すきやき隊というのは「せわずき・せわやき隊」の略称です。
どさんこ・子育て特典制度
次にご紹介するのは「どさんこ・子育て特典制度」です。
親子の触れ合いを大切にしたい北海道の企業や施設、子どものことを思っている地域商店が一丸となって子育て支援を行うために作られました。
この制度では妊娠中の方や小学生以下の子供がいる世帯に特典カードを配布しています。
子ども同伴で買い物や施設などを利用する際にこのカードを提示することで、協賛店舗から様々なサービスを受けることができるのです。
サービスの具体例としては「商品・サービスの割引」「ミルクのお湯の提供、荷物の運搬の手伝い、店舗を離れるときの手荷物の預かり」が挙げられます。
北海道赤ちゃんのほっとステーション
子育て支援制度に関して最後にご紹介するのは「北海道赤ちゃんのほっとステーション」です。
これは外出時にもおむつ替えと授乳ができる場所のことを指します。
親子が安心して外出できる環境作りをを目的に作られ、北海道内に広く存在します。
ほっとステーションがある施設には目印のステッカーが貼ってあるので一目でわかるようになっています。
このように北海道では費用の助成だけでなく、子育てを行いやすい環境作りのために様々な制度が実施されているのです。
こういった取り組みは実際に功を奏しており、例年問題となっている待機児童は北海道では非常に少なく、全国都道府県の中で29番目の少なさです。
地方に行けば待機児童はほぼ0という結果を残しています。
自然が溢れる中で子育てができる
子育て支援制度が充実している点以外にも北海道が子育てに適している理由としては「自然が溢れる中で子育てができる」ということが挙げられます。
「ひまわりの里」「美瑛の丘」「神威岬」など北海道には数多くの絶景があり、自然溢れる場所であることは多くの方がご存知だと思います。
そして子どもが健やかに育つために自然の中で遊ぶことは欠かせません。
自然の中で走り回ったり木登りをしたりすることは運動神経を高めることに繋がります。
また自然にあるものを使った遊びを見つけることによって、発想力を身につけることにもつながるのです。
このように子育てにおいて重要な自然が多くあるというのも、北海道をおすすめする理由の一つと言えますね。
また、芸術資源が豊富な北海道ならではの「芸術教育」についても以下の記事で詳しく紹介しています。
家賃が安く住みやすい
最後にご紹介するのは「家賃が安く住みやすい」ということです。
子育てを行う上で一般的な2LDKの北海道の家賃相場は約6万円ほどです。(北海道の2LDKの家賃相場情報 )
また1畳あたりの全国家賃ランキングでは46位となっており、全国的にみて非常に家賃が安いことがおわかりいただけると思います。
このように子育て支援以外の観点から見ても北海道は子育てをするにあたって移住が決めやすい土地なのです。
北海道で子育てをするときに気をつけたいことは?悪い所をご紹介
これまで北海道が子育てをするにあたっておすすめする理由をご紹介してまいりました。
しかし、何事にも良い所と悪い所があるもの。もちろん北海道も例外ではありません。
以下では北海道で子育てをする際にご注意いただきたい所をご紹介します。
冬は子どもにとって危険が多い
最初にご紹介するのは「冬は子供にとって危険が多い」ということです。
周知の事実だとは思いますが、北海道の冬は非常に寒いです。
真冬の1月や2月では最高気温が氷点下ということも多くあります。
そして冬は子どもにとって非常に危険です。
路面が凍結すると滑りやすく、危機管理能力が十分でない子供は特に怪我をしやすい時期なのです。
また降雪量も非常に多いため子どもの背丈よりもはるかに大きい雪が積もることも頻繁にあり、冬は子どもにとって何かと危険が多いです。
社会保険料が高く家計を圧迫する
次にご紹介するのは「社会保険料が高く家計を圧迫する」ということです。
あまり知られていないことですが、北海道の社会保険料は全国的にみても高いです。
そのため、何も知らずに移住してしまうと思わぬ出費に驚くことになってしまうでしょう。
それでも上記で説明した家賃の安さなどから住みやすいことには変わりませんが、移住を検討する際にはしっかりと確認されることをおすすめします。
お子様の「教育資金」という予算も考えねばなりませんので、教育ローンや学資保険などについても知識を深めておきましょう。
交通の便が悪く万が一の際の対応が不安
次にご紹介するのは「交通の便が悪く万が一の際の対応が不安」ということです。
北海道は電車やバスの本数が少なく、交通の便が悪いです。
都心部を離れると車で移動することが当たり前となっています。
また土地が広大であるために、最寄りの病院から非常に時間がかかってしまうということも多いため、子どもが発熱した時など万が一の際に対応が遅れてしまうことが考えられます。
移住先に各施設がどれくらい近くにあるかということは必ずチェックしなければならない、ということですね。
給与水準が低くお金が貯まりにくい
最後にご紹介するのは「給与水準が低くお金が貯まりにくい」ということです。
北海道の平均年収は350万円です(「年収が高い都道県ランキング」発表1位は東京都で平均474万円 )。
これは全国33位となっており、給与水準が低いことが分かります。
加えて仕事が札幌など都心部に集中することもあり、「田舎の方に住みたいけど、仕事がない・・・」となってしまうことも。
物価が高い
北海道旅行で道産の農作物や海鮮を堪能された方は「こんなに安く食べられるなんて!」と感動された経験があることでしょう。
その経験から「北海道は物価が安い」というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、実は北海道は農作物や海鮮以外は割高なのです。
少し古いデータですが、2003年に行われた全国物価統計調査報告「全国物価地域差指数編 」の調査結果によると、北海道の物価指数は全47都道府県中、食料や住居など総合で9位となっています。
まとめ
以上、北海道が子育てにおすすめの理由と実際に移住を検討される際に気をつけたいことをご紹介しました。
さまざまな子育て支援制度が充実している中で雄大な自然に囲まれて子育てを行うというのは、非常に理想的な子育てと言えますね。
現東京など都会で生活をされていて「コンクリートジャングルの中で子供を育てるのは可哀想だ!」とお考えの方とっては、まさに願いどおりという環境なのではないでしょうか。
しかし、それを実現するにあたっては給与水準の低さや交通の不便さなど注意すべき点もいくつかあります。
ぜひ当記事を参考に慎重に理想的な子育てへの道を実現されてみてください。
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。