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いじめの【加害者】にさせないための3つの注意点

いじめ加害者にさせない注意点

近年、教育現場ではいじめに対してかなり敏感に対応しています。
2011年10月に滋賀県大津市で発生した残酷な事件を皮切りに、全国的にいじめの現状が浮き彫りになってきました。


最近はいじめの認知数を積極的に公表するなど各都道府県でいじめ対策に取り組んではいますが、完全ないじめ件数0にするにはもう少し時間がかかりそうです。
本記事では皆さんの子どもが意図せずいじめの加害者になってしまわないように情報を提供します。

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皆さんの子どもがいじめ加害者になっている可能性も高い

子どもは意図せずいじめに加担しているケースが多いです。
もしかすると皆さんの子どもも知らず識らずのうちにいじめに加担している可能性があります。
こちらではいじめの定義やいじめっ子の将来について考察しております。

いじめの定義

いじめの定義は定期的に更新されています。
現在は平成18年に文部科学省が定義したものを基準にいじめに該当するかどうかを学校現場で判断する事になっています。
現在最新のいじめの定義を以下に掲載しておきます。

『個々の行為が「いじめ」に当たるか否かの判断は、表面的・形 式的に行うことなく、いじめられた児童生徒の立場に立って行うものとする』

『「いじめ」とは、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理 的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。」とする。』

上記を少し噛み砕いて解説すると「いじめの定義に該当するかについては文部科学省が一律に判断できる訳ではないため、いじめられた生徒の立場に立って判断すること」「いじめとは何かしらの行為を受けたものが苦痛に感じている状態の事で、精神的なダメージも含む」としています。

佇む女の子つまりいじめの加害者側の子どもがどれほど「いじめるつもりは無かった」と主張しても、被害者側の生徒が「これはいじめだ」と考えている場合はいじめに該当するという事です。
中には悪知恵を働かせていじめの被害者になりきる子どもや、それを機械的に考える真面目な教員も居る事が考えられます。
めったに無いレアケースですが、担当の教員が柔軟に対処してくれない場合は他の教員や管理職、教育委員会への相談をお薦めします。

傍観者もいじめの加害者として考える

現在の学校では傍観者もいじめの加担者として考えるという方針が主流です。
たとえ皆さんの子どもが直接いじめ行為を働いていなくてもいじめの加害者とされるケースがあります。
本項目のタイトルにもなっている「皆さんの子どもがいじめ加害者になっている可能性も高い」という文言の理由です。

実際には納得できないと考える保護者の方も居られるかもしれませんが、これは学級全体でいじめを許さない雰囲気を醸成(じょうせい)しようという裏付けがあります。
クラス全体が一体で正義感を持ち、いじめをする環境を絶対に許さないという前提の元学級運営がなされています。
「うちの子は関係ない」ではなく「うちの子がいじめを許さない」ように意識付けを行っていく必要があります。

いじめを見て見ぬ振りする子どももいじめの加害者です。
今一度皆さんの子どもと話す機会を設けてみてはいかがでしょうか。
全体がこのような認識を徹底すればいじめを限りなくゼロに近づけることが出来ます。

いじめっ子の将来

佇む女性冒頭でも少し触れましたが2011年に滋賀県大津市で残念なニュースがありました。
現在子どもがいる家庭の保護者の皆さんにとっては非常に印象的でショックを受けた事と思われます。
その事件の加害者である当時中学2年生の男の子は県を跨いで引っ越したという情報があります。
プライバシーに関わるもので情報源は確かではありませんが、元々在籍していた中学校にはもう居れないという状況は容易に想像できます。
情報が正確か否かについてはさておき、少なくとも転校は免れない事がお分かり頂けるかと思います。
プライバシーに関わるものですのであまり多くは言及しませんが、改名した、海外に引っ越したなどの憶測が現在も広がっています。
このように常に世間から見られるという重荷を背負って残りの数十年を生き続けなければなりません。

当然、就職活動の際に指摘される場面もあるでしょうし、結婚や友達付き合いの際にも困ることになります。
いじめのニュースが全国報道されるとその影響は特に顕著です。
情報化が進んだ現代ならではの意識ではありますが、若気の至りはもはや一生背負って生きていく事になりうるという事は忘れないようにしましょう。

更に現在はインターネットが普及している時代ですから、殆ど全ての記録が残っています。
2020年現在でもインターネット上には関連したWEBサイトが検索で多数ヒットします。
また当時の顔写真や家族構成、親の勤務先までが特定されています。
どこから詳細な情報を入手してくるのか甚だ疑問ではありますが、裏を返すと一度炎上したものは半永久的に、少なくとも皆さんが生きている間はインターネットに残り続ける事になります。
しかも瞬時にまとめサイトが作られるため気づいた頃にはもう手遅れという状態になっている事でしょう。
当時の事を思い出してみると、テレビのニュースで報道されたその日には殆ど特定は完了していました。
現代ではこのようなリスクもあることを覚えておきましょう。

いじめに至る原因

子どもがなぜいじめに向かってしまうのかについて理解しましょう。
以下には私の経験から得られたいじめの原因トップ3を掲載しています。
トップ3と呼んでも良いかについては意見が分かれるとは思いますが、最も多かったものから順番に3つご紹介しています。

なんとなく

肌感で恐縮ですが私が担当したいじめの対応では、殆どの場合なんとなくいじめたと言う子どもが多い印象です。
加害者の本当の腹の中はわかりませんが、ともかく何となくいじめたと説明する児童生徒が最も多いです。
どちらにせよ、いじめの加害者が「なんとなく」と説明する場合は人権感覚がきちんと身についていないケースが殆どです。
中には暇つぶしにいじめを行ったと言う子どもも居るくらいですから相手の気持ちを思いやるという習慣が欠如していると見ることが可能です。

些細な事がきっかけになるケースも

思い込み子ども同士の些細なトラブルがいじめに発展するケースもあります。
小中学生で心が未発達な場合に多いのですが「思い込み」が原因でいじめ行為に及んでしまうというものが些細な原因としては最も一般的です。
無視されていると思い込んだ、冷遇されていると思い込んだなどの被害妄想がいじめの引き金となるため保護者としては子どもの様子を日々観察することが大切です。
もし異変を感じたら子供と二人きりになり、子どもへの配慮を忘れずにカウンセリングしてあげてください。
またモノの貸し借りについても目を光らせるように注意しましょう。
モノの貸し借りトラブルでもいじめは頻発します。
買い与えていないものを持っていた場合は声をかけるようにしましょう。

報復がいじめに発展する

一旦解決したいじめ問題でも、今度は立場が逆転した状態で発生する可能性もあります。
あまり報告数の多いものではありませんが、いじめを受けていた子どもが「目には目を」と報復に及ぶケースがあることを覚えておきましょう。
このような報復を行うケースがあるため誰でもいじめの加害者・被害者になる可能性は非常に高いです。
いじめの動機としては理解できない事もありませんが、それでもしてはいけない事に変わり有りません。
このような前提を意識しておくだけで、いじめ問題に遭遇した際も落ち着いて対応できるでしょう。
当然最も良いのはいじめが無いようにする事ですが。

いじめが原因で裁判になったケース

現実的な問題について解説します。
いじめが原因で裁判になったものをご紹介します。
判例として残っている為、いじめ被害者が訴状をあげれば裁判となる事は間違い有りません。
子どもや保護者の方、また家族を守るためにもいじめに関する裁判については一度確認しておきましょう。

大津市いじめ事件:損害賠償3758万円

判決2011年に浮き彫りになった滋賀県大津市のいじめ自殺事件ですが、決着がついたのはつい最近の事です。
2019年2月に大津地裁で判決が下されました。
この判例では加害者3名とその保護者に対して3758万円の支払いを認めています。
この判例ではいじめ行為が原因で自殺に至ったとして全面的に被害者の主張が認められています。
いじめが自殺に繋がったと認められる場合は4000万円ほどの慰謝料が請求される事が判例を見てお分かりかと思います。
亡くなった被害者生徒の命はお金で買い戻せるものではありませんが、莫大な慰謝料が請求されます。
かけがえのない子どもの命を償うために4000万円とは保護者としては納得できない方も居られるかもしれませんが、一人あたり1000万円超と考えても事の重大さが身にしみて分かるでしょう。

言葉の暴力:慰謝料56万円

高校1年生の女子生徒にからかいの言葉を投げかけた事で損害賠償が認められた判例もご紹介します。
加害者生徒は被害者生徒に対して「アトピーが気持ち悪い」「ひどい顔」「邪魔」などと被害者生徒をからかう言葉を投げつけました。
この行為がひどく精神的苦痛を与えたとして加害者生徒に56万円の慰謝料請求を認めています。
この判例が示すように、身体的な暴力にとどまらず精神的にダメージを与える暴言もいじめに該当し、損害賠償を請求されるケースがあります。
ひどい言葉を口にするだけだと1秒もかかりませんが、その行為によって受けるダメージは一生をかけても治せません。
また1秒足らずで言うことの出来る言葉の暴力は56万円のダメージになるという事も知って置かなければなりません。
当然被害者としては56万円で心の傷を埋めることは不可能です。

問題行動を放置した親の責任が追求された判例:400万円

腕を組む女性親の監督責任も裁判では追求される可能性があります。
平成15年さいたま地裁は加害者の中学生と被害者の中学生が絡むいじめ問題に関して、親の監督責任が不十分だとして保護者に400万円の損害賠償を認めるとの判決を下しました。
保護者の監督責任が問われたポイントとしては、子どもの喫煙、ピアスホールをあけた事、不良同士のグループ結成などの事実を知りながら放置していた事が指摘されています。
なおこの裁判に際して、被害者生徒は怪我を負ったにすぎません。
すなわち自殺が伴わなくとも怪我をするだけでも400万円もの請求額が認められるという事です。
保護者の監督責任に関しては子育てをする上で確認しておくと良いでしょう。(民法714条)

今は昔とは違い訴訟が一般化しているため、明日は我が身と腹を括って行動したほうが良さそうです。
上記の判例は損害賠償額が400万円です。
そのため鼻の骨を折るなど比較的重大な怪我を負った事が予想されますが、小さな怪我でも少額訴訟を起こす保護者の方が居ることも覚えておきましょう。
正直な話、訴訟を起こされると応じざるを得ません。
相手があまりにもしつこい場合は教員など客観的に物事を判断できる第三者をはさみ示談に応じるようにしましょう。

子どもをいじめ加害者にしない為に気をつけたい3つのポイント

先述の通りいじめの加害者は直接関わった主犯格の子どもだけではありません。
それを踏まえた上で皆さんの子どもをいじめの加害者にしないように気をつけたいポイントについて確認しましょう。
これらはいじめをする子どもの心理に直接関係するものではありません。
いじめに向かわせない予防策として行うことをお薦めします。
また直接的にいじめをさせないように働きかけるアプローチは、もう手遅れの状態であることも覚えておいてください。

「相手がされて嫌なこと」はしない事

ブルーな気持ち相手がされて嫌なことはしない
これが基本です。
人によっては「自分がされて嫌なことは他人にしない」と指導している保護者の方も居られるでしょう。
それも一理ありますが可能であれば「相手がされて嫌なことは他人にしない」と改める方がよろしいです。

子どもの屁理屈は多種多様です。
「僕はやられても嫌だと思わないから(いじめにあたる行為を)する」と自身の行為を正当化する場合もあります。
あくまでも基準が行為を行う自身ですので一応理屈としては通っています。
しかしあまり好ましい行為ではありません。
「相手が嫌かどうか」と基準を相手に設定してあげることで上記のような言い逃れは通用しなくなります。
たとえ「相手が嫌がるとは思わなかった」と子どもが言ったとしても、結果的に相手を傷つけてしまう結果となった。
それはすなわち「相手の嫌がることだと見抜けなかった子どもに責任があります。
そのような責任感を小さいうちから感じさせ、自分の行動を自分で律するという習慣を身につけるという事が重要です。

極端な話、この「相手が嫌がる事をしない」という意識を徹底するだけでもいじめの加害者になりにくい子どもを育成する事は可能です。
この一言に集約できるほどいじめという行為は相手への思いやりを全く無視した行為だということを同時に認識しておくことが大切です。

自尊心を満たすように努める事

いじめをされないという事は立派な人権です。
この人権感覚を養うためにも自尊心を伸ばしてあげましょう。
自尊心には「自分を認める」という意味を持っています。
自分を認める事で余裕が生まれ、他人を認めることもできるようになります。

「いじめは心が未発達だから行ってしまう」という意見がありますが、あながち間違いではありません。
自分を認める余裕が無いうちは、他人を認め尊重する事は出来ません。
それがいじめを認める理由になっては本末転倒ですが、いじめに向かわせない為には心の健康にも気を配る必要があります。

子を褒める親自尊心を育む為には「褒める」という行為が最も有効で手っ取り早いです。
単純な話ではありますが、褒められるという体験を通じて心が満たされます。
褒められて嫌な気持ちになるという人は滅多にいないでしょう。
心が満たされるという事は心の余裕を確保するという事と同じですので、その確保した心の余裕で他人を気遣うという行為を行うことが可能になります。
些細なことでも構いませんので家庭で「褒める」という習慣を推進しましょう。
褒めるという行為が子どもの癖になれば、学校でもきっと他人を認めて褒めることの出来る人間として振る舞うことが出来るでしょう。

ダメなことは「ダメ」と言えるようにする事

○×判定物事は常に白黒ついているべきです。
そのためダメなことはダメだとしっかり主張することの出来る強さを持ち合わせなければなりません。
グレーゾーンなど曖昧なものを多用する事は避けましょう。
ご存知の通り、いじめの現場ではいじめの主犯格だけではなく傍観者も加害者の一員として扱われる事になります。
いじめの現場に遭遇した際に「それはいけないことだ」と胸を張って言うことの出来る子どもを育てるようにすると良いでしょう。
一人そう言う人が増えるだけでも被害者生徒や傍観者の意識も変わります。
その勇気ある一言がいじめを許しにくい雰囲気に貢献することは知っておいてください。

しばしば正義マンと呼ばれる為マイナスイメージを持たれがちですが、この姿勢は大切です。
正義マンと呼ばれる人たちが敬遠される理由は「重要度の低い事に関しても正義を振りかざしてくるから」です。
いじめは文部科学省の見解通り「絶対に許されないし、してはならない事」です。
絶対に許してはいけないものに関しては正義感を存分に発揮するように指導していただいて宜しいです。
「出る杭は打たれる」という慣用句に代表されるように日本人は目立つことを非常に嫌がりますし、煙たく思われます。
ですが段々と子どもたちの考え方も西洋化しつつあります。
私たち以上に「個」を意識しますし、自身の正義感を基準に行動するケースも増えています。
学校の教員が少しずつ若くなっている事もあり、家庭でもこの方針で指導して問題有りません。

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さいごに

文部科学省はいじめについて「誰にでも、いつでも起こりうるもの」としています。
誰でもいつでもいじめの加害者になる・被害者になる可能性があるという事です。
そのカラクリは傍観者に対する考え方です。
傍観者は第二のいじめ加害者として考えるように現場の教員に対して指導を行っています。
当然学校では「いじめを見て見ぬ振りしないように」と指導する事でしょう。

いじめによって不登校になるケースも多くあります。
不登校については以下のコラムを参考にしてください。

意外にも現在は小学校低学年のいじめが最も多く、青年に近づく生徒になるにつれ件数は少なくなっています。
これまで主流であった中高生のいじめ件数は微減の傾向です。
このことから読み取れる事は「学校教育の場面では一定の効果が得られている」という事です。
小学校低学年といえばまだ学校生活に適応している訳ではなく、そのストレスのはけ口としていじめに向かっていると予想されます。
つまり幼少期の頃から、いじめの加害者になる事を予防する教育を各家庭で行えばもっといじめの件数を減らすことが出来るという事です。
ぜひご家庭でも本記事でご紹介したいじめに向かわせないマインドの作り方を参考にしてみて下さい。

この記事を監修した人

チーム個別指導塾
「大成会」代表:池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。


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公開日:2020年9月2日
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