センター試験の【倫理】を短期間で習得する勉強法

【倫理】短期習得する勉強法
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センター試験まであと僅かとなりました。
医学部を始めとする難関大学を受験する方の中には倫理の受験が必要な方も居られるのではないでしょうか。
実際のところ、倫理は暗記する内容が少なく対策が後回しにされがちです。
本記事では倫理を短期間で、おおよそ1ヶ月でのマスターを目標に解説しています。

センター試験倫理の傾向と対策について

そもそも倫理は歴史や地理などと比べ学習範囲が狭く、教科書の範囲のほとんどをカバーしています。
そのためセンター対策をする際は満遍なくすべての範囲を勉強する必要があります。
これだけを聞くと難しいように聞こえますが、毎年出題傾向は固定されているため対策をしようとすれば1ヶ月で追い込みをかけても意外と何とかなるものです。
以下では大問ごとにどのような問題が出題されているのかについて分析しています。

青年期の課題・現代社会

疑問を抱く女性2019年は会話形式の会話文に下線が引いてあるものが出題されました。
下線部の説明に相当するものを選択肢の中から選ぶ方式です。
また最近のトレンドとして資料の読み取りも出題されています。
近年は特に思考力と判断力を求められる問題が多いので普段の対策も「とある物事に対して、どのように考えるのか」を意識することになります。
資料の内容を正確に読み取る事に慣れていないと、足を引っ張られる事になるので注意しましょう。

基本的には教科書に掲載されている用語と定義を理解した上で、それを日常生活のシーンに当てはめるという回答スタイルになります。
つまり用語を暗記すれば受験対策の半分は終わったと言っても良いという事になります。

例えば2019年に実施されたセンター倫理における第一問の問4ではステレオタイプに当てはまるケースを選択する問題ですが、女性と見られる人物の発言からステレオタイプの発言に該当するものを選択する問題です。
ステレオタイプとは先入観やレッテルを貼る行為など偏見的な視点を持つ事を指します。

選択肢2に示されている「塩気の多い食事ばかりしていると、高血圧になりやすいから、バランスの良い食事をしたほうが良いよ」や選択肢3の「昔、星座を考えた人がいたんだよね。電気がない昔は、夜空に輝く星々が今よりずっとよく見えただろうね」など前者に関しては、塩気の多い食事が高血圧を招くことは医学的に証明されている事実であり、後者は電気がなかった時代を思うと客観的な推測になっています。
誰が見ても妥当である事例に関してはステレオタイプとは言えません。
選択肢1の「男性は、物事を論理的に捉えるのが得意で、機械を組み立てたり修理するのが好きだよね」という一文に客観性を欠いている事を真っ先に見出す必要があります。
論理的な思考を苦手とする男性も大勢いることから、発言した者の偏見であるというのが決定的な回答の根拠です。

以上の事からお気づきの方も居られる事と思いますが、学んだ用語や定義を実際の事例に当てはめて考える必要があります。
そのため、この分野を学習する際には身の回りで起こったことにも適用できるか探求する所までが対策の一連の流れです。

源流思想

聖書受験生のみなさんにとって最も親しみがあり、試験対策も重点的に行うのがこの源流思想ではないでしょうか。
宗教や各思想の原点となる考え方を学ぶ単元が源流思想です。
ユダヤ教とキリスト教、仏教とイスラム教を混同しがちなので注意が必要です。
また各宗教の特徴について選択する問題も度々出題されることから、特に基本を固めるべき分野でもあります。

源流思想の対策方法としては「当時の状況を映像でイメージする事」です。
分かりやすい例えで言えば、キリストが処刑された時、十字架を自ら背負って歩いたとされるシーンを実際に映像化するという事です。
一言で言えば空想です。
この勉強法は案外馬鹿には出来ず、効果を発揮します。

日本思想

大仏像日本思想でもやはり宗教に関する問題は出題されます。
具体的には神道や仏教など日本で古くより馴染みのあるものが日本思想の範囲です。
特に仏教は他の宗教と比べて実に多岐にわたる宗派があります。
それらを網羅していないと非常に苦しい受験を強いられます。

例えば2019年度の問題を御覧ください。
第三問の問2では鎌倉時代の仏教についての設問があります。
選択肢1の記述は奈良時代の仏教に関するものという知識があれば選択肢からすぐに外すことができるでしょう。
また選択肢2に関しても「立正安国論」の著作者が日蓮であることを理解できていればこれも選択肢ではありません。
ただし立正安国論自体は鎌倉時代に書かれた文書であるため引っ掛け問題的な要素はあります。
知識の正確性を問われている事も気に留めておきましょう。
選択肢4に記述の「南無妙法蓮華経」は日蓮宗の唱題であり、一遍が開祖した時宗(浄土教)では「南無阿弥陀仏」を唱えます。
正答は選択肢3ですが、日本思想に関しては基本的には暗記をメインに取り組むと良いかと思われます。
特に近年はこの分野が難化しており、さらなる対策を講じる必要性すらあります。

西洋近代思想

西洋近代思想では主に西洋の思想家を扱います。
ロックやルソーなどが最も分かりやすい例でしょうか。
2019年実施の問題では例年通りの出題となり平均点も比較的高いように思われます。
近代の西洋思想は現代の価値観にも大きく影響し、教員採用試験でも出題されるような人物が大勢居ます。
少し話は脱線しましたが、勉強する際には先述のような事を思いながら親しみを持って勉強して頂けたらと思います。

この分野では組み合わせ問題や思想の説明に対する正誤問題が多く見られるという特徴があります。
人物と思想の組み合わせを丸暗記するだけではなく、その思想がどの様な内容であるのかをしっかりと理解しておく必要があります。
そのために有効な勉強方法は友達と一緒に勉強する事です。
もし倫理を受験しない友達と一緒に勉強する機械が多いのであれば、休憩時間に学んだことを紹介する習慣をつけると良いでしょう。

例えばロックの白紙論であれば、なぜ白紙なのか、何が白紙なのかを考える必要があります。
もしあなたが白紙論を覚えようとしたときには、このような事を意識しながら勉強する必要があると言うことです。
一応説明を記しておくと、ロックは「生まれたばかりの人間はまるで白紙のように何色にも染まっていない。人間は経験を経て自分の白紙に彩りを加えてゆく」という主旨で白紙論を唱えました。
わざわざノートにまとめる程でもありませんが、勉強を進める際には論を唱えた人物の真意を掴む事を忘れないようにして下さい。

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センター本番にど忘れしない倫理の学習法

一ヶ月という短期集中で対策をすると、どうしても勉強した気にはなれなくて本番で緊張しがちです。
緊張するとど忘れや凡ミスの原因にもなりますので普段から自信をつける事のできる勉強法や心構えを紹介します。

必ずビジュアライズする

ひらめく女性倫理で取り扱う思想などは、殆ど抽象的なものばかりで勉強をする皆さんにとっては非常にイメージしづらい所があります。
そのため暗記を効率的に進めるために皆さん自身が、各理論のイメージをふくらませる必要があります。
人間は何かを記録する時に、情報を関連付けると記憶力が上がるという研究があり、それは現代でも支持されています。
文字 – 文字のような関連情報であっても効果はあるとされていますが、文字 – 音声や文字 – 画像のようにジャンルの違う情報を関連付けると記憶の効果は格段に上がります。
そのため効率よく倫理対策を進めたいのであれば、とにかく頭の中にイメージを作り上げてください。

基本的なものはスキマ時間に

源流思想や日本思想では宗教の話が出てきます。
特にキリスト教やユダヤ教、イスラム教はマストです。
各宗教の基本情報を暗記するタイミングは移動時間や休み時間などのスキマ時間を活用すると良いでしょう。
机に座って勉強することができるのであれば、問題演習など別の事に取り組んだほうが効率が良いです。
聖地や開祖などの基本情報と言えるものは腰を据えて取り組むものではないと理解しておいてください。

文章読解のトレーニングも忘れずに

黒板の前に立つ女子大生センター試験の倫理では大量の文章を読み解く必要があります。
特に正誤問題では皆さんの文章を読み取る能力が試される問題で、他の受験者と差がつく部分でもあります。

例えば2019年実施問題にある問四問の問7をご覧になってください。
選択肢1と選択肢2についてはダーウィンの理論についての記述ですが、選択肢1を見た段階で「ダーウィンと自然選択の記載があるから、正解は選択肢1だ」と安直に判断するのは頂けません。
確かにこの問題の正当は選択肢1ですが、選択肢2と順番が入れ替わっていたらどうでしょう。
その文章全体をみることは当然のこと、すべての選択肢に目を通す習慣を身に着けないといけません。
キーワード以外の場所に不正解となる記述が隠れている場合があるからです。

意外と受験生の皆さんはこのようなミスをするケースも少なくありません。
普段から読書を行い文章に慣れるほか、異なる新聞社の記事を読み比べて観点の違いを掴むなどして多角的な視点を身につけるほか、一方で出題形式にも慣れてこのように意地悪な出題をされる問題にも対処できるような慣れが必要です。

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さいごに:倫理はポイントさえ抑えておけば短時間での対策ができる

倫理の勉強方法は至ってシンプルです。
数学のように様々な公式を使って計算や証明を行う必要はありませんし、英語のように空欄に適する単語を選択する必要のありあません。
しかしその分、知識の深さが求められます。
どうしても暗記中心の対策にはなりますが、それはすなわちスキマ時間に対策の大半を終わらせることができるという裏付けにもなります。
スキマ時間を活用してコツコツと知識を蓄えて、じっくりと参考書を広げることができるタイミングで実践演習を行うという勉強サイクルになります。
読書や新聞などは他の教科にも共通して行える対策なので、最後まで諦めず粘り強く取り組むようにしましょう。
皆さんが希望する大学の試験を突破することを心より祈っています。

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この記事を監修した人

チーム個別指導塾
「大成会」代表
池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。

「大成会 西18丁目教室」
教室長
日野浦 大河

2017年北海道教育大学卒、中学・高校の社会科教員免許保持。現在は2023年8月にオープンした「大成会 西18丁目教室」の教室長を勤める。家庭教師時代の経験から、成績の伸びを決める一番大きなものは生徒さん自身のやる気であると痛感し、そのやる気を刺激する方法を日々模索している。


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公開日:2019年11月21日 更新日:2024年2月28日
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