今回は特に北海道で高校受験を控えている中学生に向けて、どんな問題集をベースに勉強をしていったら良いのかを解説していきます。
北海道では、とりわけ中学3年の各定期テスト、9月10月11月の学力テスト、8月1月の道コンあたりが、受験までの山場となり、志望校決定の重要な指標となります。
定期テストと異なり、学テや道コン、そしてもちろん本番の入試は、中1~中3までの範囲が対象になるので、充分な問題演習を繰り返したうえで総合力を養っておく必要があります。
過去問に始まり過去問に終わる
高校受験や大学受験、社会人になってからの資格試験など、あらゆる試験には、その合格のためのある格言があります。
それは、「過去問に始まり過去問に終わる」というものです。
敵を倒すには、まずはその敵を知らなければなりません。
敵を知れば知るほど、勝てる確度は上がります。
問題の構成や、質問の仕方、それに対する解法やコツ、自分に合った時間配分など、過去問を通して身に付けられます。
過去問を攻略できれば、試験に通る学力は備わっています。
後は過去問以外の問題集を解いたり、道コンを始めとする模試を受けたりして、より実践力や応用力を養っていけば、怖いものはありません。
北海道公立高校入試の過去問
過去問は、なるべく直近のものを仕入れるようにしましょう。
安いからといって、古いものを購入するのはNGです。
近年の出題傾向を知ることが大事だからです。
過去5年分が収録されているような過去問集でも、必ず、自分が受ける前年から入っている商品を選ぶべきです。
北海道教育委員会のHPからダウンロード
お金の都合などで買うのは嫌だ、という人は、北海道教育委員会のHP(公立高等学校入学者選抜学力検査問題 )を利用しましょう。
ここには、過去の問題が回答付きで掲載されています。
注意点としては、市販の過去問集に比べると解説があっさりとしているので、分からない問題については、読んでも解決しないことがありえます。
さらに、パソコンで表示するので勉強しづらいことが挙げられます。
プリントアウトしてノートのようにするにも、手間と時間がかかります。
iPadに入れるのも良いですが、それも面倒だと感じる人も多いです。
そこで過去問集を買うのが丁寧な解説や勉強のしやすさからおすすめです。
ただ、お金の都合や、デメリットが気にならない方については、HP掲載の過去問を利用するのもアリです。
東京学参の過去問集
北海道の公立高校入試過去問では、東京学参のものが評判が良く、信頼できます。
東京学参は1961年から出版を開始している老舗で、北海道だけでなく全国の過去問を作っています。
長年のノウハウが詰まった分かりやすいレイアウトや解説は受験生から高い評価を集めています。
リスニングの再現度が高い
英語では、リスクニング音声が再現されているのが魅力です。
リスニングに苦手意識を持つ受験生は多いです。
学参が忠実に再現したリスニング問題の音声が、過去5年分収録されています。
この音声はスマホにも入れられます。
ちょっとした時間に聴くようにすることで、受験レベルの発音スピードやイントネーションに慣れて、リスニング力を的確にアップさせられます。
長文問題では全訳とともに解説されているので分かりやすいです。
作文問題などに詳細な解説
国語では、苦手とする人が多い作文問題について、解答例が掲載されています。
こちらで解説を見ながら考えることで、苦手の克服を図れます。
解答用紙も本格的
解答用紙も実物さながらの再現度で入っています。
学参のHPからダウンロードすることも可能です。
特に配点が載っているので、この問題は絶対に正解したいなど、指標になって便利です。
全国高校入試の過去問
北海道の高校過去問を充分やった、といえたら、全国対象の過去問をするのも良いです。
特に高校入試では、国語、数学、英語の裁量問題に正解するのが合格の鍵となってきます。
これは高校ごとに変わる難度の高い問題ですから、正解できれば合格にぐっと近づきます。
全国対象の過去問を解くことで、現場思考力や応用力を幅広く養えます。
旺文社の過去問集
人気の全国対象の過去問は、旺文社の「2020年受験用 全国高校入試問題正解 英語・数学・国語」です。
国語と英語と数学がセットになっているので、一冊で済むのがメリットです。
英語のリスニング問題については、CDが2枚付属されています。
特に全国の公立高校だけではなくて、より難度の高い有名私立の問題も掲載されています。
実力試しにはもってこいです。
北海道私立高校入試の過去問
公立ではなくて、道内の私立を希望している人もいます。
そういった方の場合、もちろん公立高校の過去問をあたっているだけでは足りません。
私立入試の場合、教科書外の問題が出るためです。
総じてより難度が高いといって考えましょう。
そのため、第一志望の私立高校の過去問を入手するのが先決です。
札幌光星高校の場合
北海道で最も偏差値の高い私立高校としては、札幌光星高校が有名です。
元は男子校ですが、2008年から共学になっています。
進学率が高く、北海道大学などの国立を始めとして、首都圏の早慶上智、MARCH、関西圏の立命館や同志社の合格を得る生徒が多いです。
たとえばこちらの高校を第一志望とする場合、特化した過去問を購入するのがベストです。
「札幌光星高等学校過去入学試験問題集2020年春受験用」が教英出版より出ています。
プリント形式で本番さながらの再現度です。過去4年分収録されているので、充分な問題量です。
全問に解説が付いているので、間違えた問題の知識を補充することも可能です。
函館ラサール高校の場合
北海道の私立の進学校としては、函館ラサール高校もよく知られています。
こちらは男子校です。
進学先は、平成30年度の実績で、北海道大学3人、札幌医療大学10人と地元の大学に現役合格者を出しています(※)。
都内でも、早稲田大学3人、立教大学3人など、有名私立に合格者を輩出しています。
函館ラサール高校では、一般入試で国数英理社と主要五科目が出されます。
普通の公立高校に比べて難度は高いですから、やはり過去門を通した対策が望まれます。
過去問は、入試要綱と一緒にラサール高校のHPより取り寄せることが可能です。
こちらは過去3年分が収録されています。
受験参考書専門の会社による詳細な解説が欲しい、という人には、上記で紹介した秀英出版のシリーズの「函館ラ・サール高等学校過去入学試験問題集2020年春受験用」がおすすめです。
この商品は過去4年分の問題が入っています。
・函館ラ・サール高等学校過去入学試験問題集2020年春受験用
学力テストA・B・Cの対策
北海道で高校受験をする場合、非常に重要になるのが、学力テストです。
これは、北海道教育文化協会が主催している全道を対象に行われるテストで、なかでも9月・10月・11月に行われる学力総合A・B・Cの試験は志望校決定の指標となることが多いです。
11月の学力テストCまでの結果が出た後、三者面談を設定する中学校が大半です。
ここではやはり学テの結果を元に、先生から受験可能な高校の提示がなされます。
学力テストは範囲が広い
学力テストの特徴は、中学1年から3年2学期までの全ての範囲が対象になることです。
定期テストは、範囲が限られているために良い成績を取れても、学力テストとなるとガクッと点数を落としてしまう子がいます。
定期テストはいわゆる一夜漬けでもなんとかなる可能性がありますが、学力テストはそうもいきません。
出題範囲を知ることが大事
ただし、やみくもに全範囲を勉強すれば良いわけでもないです。
基本は中1~中3までの範囲が対象ですが、学力テストA~Cで出題範囲に違いがあります。
これを把握しておくことで、より効率的な学習ができます。
たとえば理科なら、学力テストA・Bでは物理現象が対象になるけれど、学力テストB・Cでは原子・分子が対象になることがあります。
この場合、たとえば学力テストBが終わり、Cの受験に向けて物理現象の勉強を始めるのは、学力テストの受験対策としては無意味になります。
なぜならA・Bで物理現象の出題は終わり、Cでは出ないからです。
まずは出題範囲を知ることから始めましょう。
王道の過去問演習
それを知ったら、通例どおり過去問演習を始めます。
このとき困るのが、過去問の入手です。
学力テストを主催する北海道教育文化協会のHPは非常に簡素で、過去問の掲載がなされていません(※)。
学習塾に通っていれば、当然、入手が容易です。
しかも詳細な解説を付けてもらえたり、直に教えてもらえたりします。
とりわけ直前期の7月や8月には、学力テスト対策の講座が開かれます。
普段塾に通っていない子も、この講座だけは受ける、というケースも多いです。
塾に通っていない場合には、学校の先生にお願いすれば、用意してもらえます。
■公立校高校入試の過去問で代用
学力テストそのものの過去問でなくても、公立高校が第一志望であれば、先に紹介した東京学参の全道公立高校入試の過去問、旺文社の全国高校入試の過去問を利用して勉強する人がよくいます。
私立が第一目標なら、私立の過去問を利用しても良いでしょう。
大事なのは、先にも述べたとおり、範囲外の箇所は飛ばすことです。
※参考:北海道教育文化協会
また、当塾大成会は、学力テストABC対策も万全です。
道コン対策
全道の2割程度の中学三年生が受けるのが、道コンです(※)。
志望校の合格判定が出たり、SSと呼ばれる偏差値が出たり、自分の学力レベルを知ることができます。
8月の道コンは、先の学力テストの前哨戦として受ける人が多いです。
特に夏休み期間でだらけないためにも、必要な目標として位置づけられています。
ただし、8月の道コンで結果があまり良くなくても、その後の勉強次第で年明けの道コンでは、良い結果を残せます。
道コン対策も、学習塾で独自の講座を立てて行っているケースがほとんどです。
大成会も道コンに参加しており、道コン対策にも力を入れています。
公式の過去問厳選集を利用
自宅で学習する場合は、道コンを主催している北海道学力コンクール事務局が出版している公式の問題集「道コンセレクション」を利用する方法があります。
過去問のなかでも特に押さえておきたい問題がピックアップされて収録されています。
過去問のなかから重要度の高いものだけを演習できるので、短期間での成果を期待できます。
主要5教科全て収録されています。
※参考:2019年度 道コン 総合資料
北海道高校受験の問題集についてまとめ
今回は、特に北海道の高校受験で利用したい問題集についてみてきました。
やはり受験の鉄則である過去問研究が、北海道でも妥当します。
東京学参や秀英出版から、北海道の公立高校、各有名私立高校に特化した過去問が出ています。
これらは解説も丁寧ですから、まずは過去問を解いてみて、分からなかった場合は解説で理解して憶える、という方法が良いです。
解説を読んでもまだ理解が浅いと感じたら、学校の教科書や塾のテキストで復習したり、それでも分からなければ学校や塾の先生に質問をしましょう。
過去問を通して、何が解けて何が解けないのかを知り、解けない問題をそのままにしない姿勢が合格への鍵になります。
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この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。