現役時に残念ながら落ちてしまった大学、もしくは現役時より偏差値をあげた大学への合格を目指して1年間勉強を続ける浪人生。
志望校合格に対する気持ちは現役生の頃よりも高くなり、日々勉強に没頭していることでしょう。
しかし浪人生の場合現役時とは異なり、別途センター試験の申し込みに関して行わなければならない手続きがいくつか存在します。
この違いを知らなかったばかりにセンター試験の受験資格を失ってしまい、1年間没頭した勉強時間が丸っきり無駄に・・・という話も残念ながら毎年話題になります。
そこで当記事では浪人生のセンター試験の申し込み方法を分かりやすく解説。
申し込み忘れでセンター試験を受けられないという悲劇を起こさないために、浪人生の皆さんはぜひ最後までお読みください。
センター試験申し込み方法は?時系列でわかりやすくご紹介!
それでは早速センター試験の申し込み方法を時系列で解説いたします。
受験案内を取り寄せる
まず最初に受験案内を取り寄せます。
受験案内とは受験教科の事前登録や検定料の払い込み方法など申し込み手続きや試験制度について説明があると共に、出願書類一式や検定料の振込用紙など申し込みにあたって必要な書類も同封されています。
そしてこの受験案内は全国の国公立大及びセンター試験会場となる私立大や短大の窓口で無料で入手することができます。
配布期間は例年9月頭〜10月中旬です。
また近くにそういった大学が無いという場合は全国学校案内資料管理事務センターに連絡して郵送してもらうこともできます。
こちらの配布期間は例年8月頭〜10月頭です。
また料金は215円+支払い手数料(コンビニ支払いは86円、ゆうちょ銀行・郵便局のATM支払いは80円、窓口支払いは130円、クレジットカード払いは50円)となっています。
加えて以下に電話番号を記載しておきます。
TEL 050-8601-0102(受付時間 9:30〜18:00)
卒業証明書を取り寄せる
次に卒業証明書を取り寄せます。
卒業証明書は読んで字のごとく、自身が高校を卒業することを証明するものです。
卒業した高校に行き事務窓口に卒業証明書を入手したい旨を伝えれば、基本的にすぐに発行してもらえます。
が、時期によっては卒業証明書を希望する浪人生の数が多く、対応が遅くなってしまう可能性もあるので、早めに取り寄せるようにしましょう。
一般的な取り寄せ方は出身高校の窓口まで出向くことですが、高校によっては郵送やインターネットの手配も受け付けているようです。
ぜひご自身でも確認されてみてください。
ちなみに大学入試では卒業証明書とは別に、学業成績や健康状態、授業態度が記された「調査書」が必要となります。
が、センター試験時に必要なのは卒業証明書です。
時にこの書類と卒業証明書を混同してしまう方もいるのでご注意ください。
志願票に記入する
次に志願票を記入します。
志願票は受験案内に同封されているので、別途取り寄せる手続きは必要ありません。
志願票には「住所」「氏名」「年齢」などといった情報を記載します。
文字が滲んでいたり、該当項目がしっかりと丸で囲まれていなかったりすると余計に手間がかかってしまうので、丁寧に記載することを心がけるようにしましょう。
また後に確認を行うためにも志願票はコピーを取っておくのが賢明です。
検定料を入金する
次に検定料を入金します。
検定料の払込用紙も受験案内に同封されています。
検定料は受験する教科の数や成績通知を希望するか否かによって、料金が変わります。
以下にまとめましたのでご確認ください。
- 3教科以上を受験し、成績通知を希望する場合:18,800円
- 3教科以上を受験し、成績通知を希望しない場合:18,000円
- 2教科以下を受験し、成績通知を希望する場合:12,800円
- 2教科以下を受験し、成績通知を希望しない場合:12,000円
受験案内にはこの4パターンの払込用紙全てが同封されていますのでご安心ください。
また払い込むことができる施設はゆうちょ銀行や郵便局及び指定の銀行となっていますが、ATMは利用できません。
そして払い込みが完了すると「検定料受付証明書」を受け取ります。
出願する
以上の手続きが完了したらいよいよ出願です。
出願する際はこれまでの手続きで準備した志願票、検定料受付証明書、卒業証明書を提出します。
またこれらの書類を同封する封筒も受験案内の中に入っています。
その封筒を使用して出願を完了します。
なお、出願期間は例年10月上旬の期間のみ(例:2019年センター試験では10月1日〜10月12日)と非常に短いので、先延ばしにせずに手続きを進めるよう心がけましょう。
確認はがきが届く
出願書の提出が完了すると確認はがきが届きます。
このはがきはおおよそ10月中には手元に届きます。
この際に自身が志願票で記載した内容と相違がないかしっかりと確認するようにしましょう。
もし相違がある場合には大学入試センターに各種の変更届出用紙を送付しなければなりません。
例えば氏名・生年月日・連絡先を訂正する場合は「住所等変更届・訂正届」、登録教科を訂正する場合は「登録教科等訂正届」といった形です。
なお、この用紙は受験案内に同封されております。
受験票が届く
12月中旬になると受験票が届きます。
この際にも志願票と内容が相違無いか最終確認を行うようにしましょう。
センター試験の申し込みで気をつけたいこととは?
これまでセンター試験申し込みの流れをご説明しました。
必要な書類や提出期限に関しておわかりいただけたと思います。
しかし、必要書類や申し込みの流れを分かっていても、手続きのミスというのは毎年発生してしまっています。
そこでセンター試験の申し込みをする際に特に注意すべき点をいくつかまとめましたのでぜひご参考ください。
締め切りに余裕を持って出願する
まず最初の注意点は「締め切りに余裕を持って出願する」というものです。
上述したように出願受付期間は10月上旬の約2週間という非常に短いものです。
浪人生にとって10月と言えば、いよいよ勉強内容も佳境を迎え人によっては毎日10時間以上勉強しているということもある時期です。
そのため、勉強ばかりに集中して気づけばあっという間に出願受付期間が過ぎてしまった・・・なんてことになりかねないのです。
出願を忘れてしまうと別途対応を行ってくれることはなく、センター試験受験資格を得ることはできません。
そのため「10月はセンター試験出願期間!」と自分の中でしっかりと意識するように心がけましょう。
志願票は二重チェックを忘れない
続いてご紹介するのは「志願票は二重チェックを忘れない」というものです。
これがセンター試験申し込み時に起こるミスの中でも最も多いものです。
うっかりミスで受けたい科目が受験出来ないという事態に陥ってしまうので、志願票を記入し終わった直後の確認、確認はがきや受験票が届いた後の確認を怠らないようにしましょう。
また志願票の記入時に最もミスが発生しやすい項目が「受験教科」です。
受験教科は受験をする場合にもしない場合にもチェックを入れなければなりません。
また、当日に受験教科を変更することは許されないので細心の注意が必要です。
国語や数学などは「受験する」もしくは「受験しない」という二択しかありませんが、地歴公民や理科は1科目受験や2科目受験を選択することができ、特に理科に至っては「理科①を受験する」「理科②を1科目受験する」「理科①を受験、理科②を1科目受験する」「理科②を2科目受験する」「受験しない」と、実に5つも選択肢が分かれているのでミスが発生しやすいのです。
理科を受験する予定がある受験生は特に注意が必要と言えます。
成績通知を希望する
次にご紹介するのは「成績通知を希望する」というものです。
成績通知を希望するとセンター試験を受験した年の4月以降に通知書が届くようになります。
「4月以降に成績を知っても何の意味があるの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし稀に大学側のミスが発生する場合があり、その際の証明として成績通知書が必要となるのです。
また上述したように成績通知書の有無では検定料は800円しか変わらないので、希望しておいて損することはまずありません。
まとめ
以上、センター試験申し込みの流れや注意点に関してご説明いたしました。
基本的には受験案内を取り寄せて、記載されている手続きに従えば間違いはありません。
また卒業証明書以外の必要な書類は全て受験案内に同封されているので、それほど手間がかかることではないということがお分かりいただけたと思います。
が、人間というのはどうしてもケアレスミスを起こしてしまう生き物です。
そのため、「自分は大丈夫」と過信せずしっかりと提出手続きを行うようにしましょう。
加えて出願期間である10月というのは人によって焦りの度合いが全く違うもの。
志望校に合格するために学力が全く足りていないという状況に陥ってしまっている人は、勉強することばかりに意識が向いて、ついついそれ以外のことがおざなりになってしまうことは十分に考えられるのです。
しかしその結果、勉強したことがまるっきり無駄になってしまっては元も子もありません。
どれだけ忙しい中でも行うべき手続きはしっかりと行い、大学受験を乗り越えましょう。
またケアレスミスに関しては、センター試験当日も注意が必要です。
受験科目の選択ミス、回答項目のズレなど合否に直結してしまう致命的な誤りは当日にも起こりうるためです。
こういった誤りは「自分はミスをする可能性がある」としっかりと認識していれば、大抵は防ぐことができます。
ぜひちょっとしたミスで一年間の頑張りを無駄にしないように心がけてください。
当記事がその一助となれば幸いです。
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。