新型コロナウィルス感染症により、私たちの生活の一部は、大きく変化しました。
なかでも子供の習い事については、様々な変化があったように思います。
コロナ以前からも、IT化による世の中の動きに応じて、プログラミングや英会話などが人気でしたが、そうした流れは変わらずに今も続いているようです。
また、コロナ前と大きく変化した点と言えば、何といってもオンライン授業が急速に普及しつつあることではないでしょうか。
こうした世の中の流を踏まえ、ウィズコロナ時代におすすめできる子供の習いごとをいくつかご紹介したいと思います。
コロナ渦で、子たちの習いごと教室はどう変化した?
ウィズコロナ時代では、感染防止のために、今までのような形態での習いごとの運営が困難になってしまった教室も少なくありません。
急遽教室がお休みになってしまったり、人数制限をかけるようになったりと、さまざまな変化があったことでしょう。
こうした習いごとの形態の変化について、ジャンル別にどのように変わったのかを見ていきたいと思います。
主に屋外でおこなう習いごと(サッカー、野球など)
コロナ以前と大きく変わることはなく、同じようにレッスンを行っているところがほとんどです。
ただ以前と異なる点としては、参加する子供たちは、事前に検温や消毒を行うようにしていることです。
また、保護者の見学を原則禁止にしたスクールもあるようです。
主に屋内でおこなうスポーツ系習いごと(体操、ダンス、水泳など)
野外のレッスンと同じく、通常どおり開催しているところが多いようです。
参加する子供たちは、事前に検温や消毒を行う点については、屋外の習い事と同じく、新たにコロナ後に取り組むようになった点です。
同じように保護者の見学を禁止にしたスクールもあります。
屋内ということで、感染リスクが屋外よりも高くなるため、人数制限を加えて、以前よりも少ない人数でのレッスンを行うようになった教室がほとんどです。
水泳や体操など、着替えが必要になる習いごとでは、更衣室での着替えをする時に密になることを避けるため、「自宅で着替えてからレッスンに参加するように」というスクールもあるようです。
ピアノなど音楽系の習いごと
こちらも屋内スポーツと同じく、検温や消毒、マスク着用の徹底を行っています。
また、機器の消毒や、レッスン室の換気、人数制限を加えてソーシャルディスタンスの徹底に励んでいます。
さらに、対面レッスンに加え、ZOOMなどによる、オンラインレッスンにも対応している教室もあるようです。
例えばオンラインのピアノレッスンの場合は、スマホなどで手元を写し、先生からアドバイスをもらうといったスタイルの教室があります。
オンラインに特化した教室では、講師もたくさん在籍しており、時間や場所にとらわれず、好きな楽器、講師や時間を自由に選択して指導してもらうといったことが可能になります。
こうしたメリットがある半面、楽器の指づかいや音色など、対面ならではの細かな指導を直接してもらうことは難しく、物足りないと感じる子供もいるようです。
英会話、塾などの習いごと
通常の対面レッスンに加え、web上のオンラインレッスンに切り替えたスクールもあります。
オンラインレッスンでは、感染のリスクがなく自宅からレッスンに参加できることや、送迎の必要がないことから、メリットを感じている子供や保護者も少なくありません。
一方で、オンラインではどうしても集中力が続かないので、スキルの習得が難しいのではといった意見もあります。
しばらくは対面の良さとオンラインの良さ、両方の良さを生かした教室運営の試行錯誤が続きそうです。
このようにコロナ渦では、習い事によっては、レッスン形態が大きく影響を受けてしまったものと、あまり影響を受けなかったもの、影響があったものの何とか工夫して通常のレッスンを続けることができたものと、様々でした。
影響が大きかった習い事の中には、大胆にオンラインへと教室運営を切り替えたところもあるようです。
次に、コロナ渦だからこそおすすめしたいオンラインの習い事と、オンラインでなくても楽しめる習いごとを紹介します。
人気のオンライン習い事
1.プログラミング
小学校でのプログラミング授業の必修化が大きな話題となり、今最も注目の習い事の一つがプログラミングです。
将来必ず必要になるITスキルを、早いうちから身につけられるとあり、人気が高まっています。
小学生などの低年齢のうちは、プログラミングそのものを習うというよりは、プログラミングツールを用いて、プログラミング的思考を養うことの方を重視しています。
小学生までのお子さん向けプログラミング教室では、レゴブロックを使い、オリジナルのロボットを制作して動かすことができるようになる、という教室が人気です。
また、ゲームやアプリを自分で作ることができるようになったり、プロ用のツールを使用して2D・3DゲームやWebページ制作を学べます。
2.オンライン英会話
コロナ渦で、急速にオンライン化が進んだ習い事の一つとしてあげられるのが、英会話教室です。
英語4技能を、バランス良く身につけられる英会話教室は、以前から人気がありました。
オンライン英会話教室では、マンツーマンでレッスンが受けられる点と、レッスン時間と場所の制約がないという点が、大きなメリットとなります。
特に、インターネットで海外にいる先生とつながることで、日本にいながらも、ネイティブスピーカーとの会話が楽しめるレッスンもあります。
高額な費用をかけ、海外留学をしなくても、現地の生の英語に触れることができ、子供のみならず、大人にも人気が高まっています。
3.オンライン学習塾・家庭教師
学習塾や家庭教師、通信教材など、学習系の習い事も、オンライン化が進みました。
対面での授業が困難になり、たびたび学校が休校になってしまったという地域もあり、生徒や保護者の間では、学習の遅れを心配する声も少なくありません。
そうした声に応えて、大手予備校や学習塾では、映像授業を取り入れている教室も出てきました。
教室に足を運ばなくても自宅での視聴が可能で、アーカイブ視聴をすることもできます。
通信教材会社などでは、タブレットやPCを利用したオンライン学習ツールも提供しています。
また、オンライン家庭教師や、オンラインライブ授業などのサービスも増えました。
夜遅くに、遠くの塾まで通わなくても、自宅にいながら質の高い授業を受講できることは、安全面でのメリットが大きいといえます。
また、地方にいながらも、場合によっては海外からでも受講できる点が人気となっています。
コロナに負けない体をつくる!おすすめのオンラインレッスン
コロナ渦ではあっても、成長期のお子さんには適度な運動も必要です。
特に体を動かすことが大好きなお子さんなら、運動をすることは、ストレス解消にもなりますし、全ての人にとって、適度な運動は、健康づくりに大いに役立ちます。
そこで、次はオンラインでも受講できる、おすすめの運動系の習い事を紹介したいと思います。
4.ダンス
動画投稿サイトやSNSなどで、様々な人のダンスが手軽に見ることができるようになったことや、K-POP人気もあり、「カッコイイダンスを踊りたい!」と望むお子さんが増えています。
そんな人におすすめなのが、オンラインダンスレッスンです。
オンラインダンスレッスンでは、ライブ授業映像を視聴して、自宅でレッスンを受けたり、生徒のレベルに合わせたマンツーマン指導が受けられることもあります。
このように、場所や時間の制約がないことや、場合によっては、カメラで撮影して、自分で自分の動きをチェックすることができる点がメリットです。
5.ヨガ・フィットネス
フィットネスジムへ実際に行くことができなくても、自宅で気軽にオンライン受講できるスクールが数多くあります。
大人向けのものが多いようですが、なかには、子供でも受講できるクラスがあります。
自宅内の限られたスペースでも、楽しくトレーニングをすることができるので、運動不足やストレス解消、身体を強くするのにおすすめです。
オンラインだけでなく、様々なイベントを企画してくれるスクールもあります。
オンラインとリアルを上手に組み合わせて、子供たちが飽きないような工夫や、うまくモチベーションを維持できるようにしているようです。
オンラインレッスンのメリット・デメリット
オンラインレッスンでは、リアルな教室が存在しません。
そのため、レッスンを受ける生徒達は教室まで通う必要がなくなります。
生徒にとっては、移動時間がなくなるというメリットがありますが、それ以上に、全国どこの場所からも、同じクオリティーのレッスンを受講できるといったことが、最大のメリットとしてあげられるのではないでしょうか。
さらに、移動時間が無くなるので、複数のオンラインレッスンを掛け持ちすることもできるようになります。
また、レッスン動画をアーカイブとして残しておくことができるのもオンラインレッスンならではのメリットです。
欠席して見逃してしまったレッスンや、よく分からなかった部分を何度も繰り返して見ることができます。
レッスンのサービスをとことん利用することで、学習効率が上がります。
ただし、メリットばかりではありません。
長時間同じ画面をじっと見続けるオンラインレッスンは、思った以上に集中力が必要で、疲れるものです。
特に小さなお子さんなどは、よほどのレッスン内容に工夫がなければ、すぐに飽きてしまうかもしれません。
また、オンラインレッスンだけだと、同じ教室に通う仲間ができにくい、といったデメリットもあります。
習い事へ行くことは、レッスンを受けるだけが目的ではない人もいます。
レッスン仲間に会いに行くことも、習い事の大きな楽しみだという人も多いのではないでしょうか。
部屋のなかで、1人きりでレッスンを受けていると、モチベーションを維持するのが難しくなります。
オンラインだけでなく、リアルな教室とのレッスンとの併用ができる教室が理想的かもしれません。
もう一つ、気をつけたいのがインターネット環境についてです。
オンラインでレッスンを受けるときには、「Zoom」などのビデオ通信ツールが使えることが必須となります。
家庭によってはWi-Fi(家庭内無線LAN)が利用できないケースや、通信速度が遅いという人もいるかもしれません。
もしもオンラインレッスンを検討しているようなら、自宅のインターネット環境について一度確認してみることをおすすめします。
さらに保護者が最も心配する点としては、生徒たちのITリテラシーについてです。
PCやスマートフォンなどの端末、通信ツールを使いこなすリテラシーには個人差があります。
こちらについても、一度しっかりと家庭内で話し合い、約束事などを決めておくようにすると良いでしょう。
コロナに負けない体をつくる!おすすめのスポーツ教室
「オンライン」という視点から、コロナ渦のおすすめの習い事を、これまでいくつか紹介してきました。
先に触れたように、人との接触を極力減らしたスポーツなどは、コロナ渦でも、安全に配慮しながら、以前と同じように受講できるものもあります。
屋外で行うジャンルであれば、さらに受講しやすいのではないでしょうか。
こうした点を考慮すると、次のような習い事もおすすめといえます。
6.ゴルフ
ゴルフは屋外の広々としたスペースで行うスポーツ。
まず初心者は、ゴルフレッスンを受講してから、実際のコースでプレーすることになりますが、練習場も屋外であることが多く、密になりにくい空間といえます。
ジュニア用のレッスンメニューを用意しているスクールも多いようなので、子供でも受講できます。
上達して、実際のゴルフ場でプレーするときも、フィールドが屋外であることから、人と接触する機会を極力抑えることができます。
7.スキー・スノーボード
冬季限定ですが、スキーやスノーボードなど、アウトドアスポーツもおすすめです。
大自然の中で思いっきり体を動かすことは、ストレス解消や、気分転換に役立ちます。
どうしても普段家の中にこもりがちで、PCやスマホに触れる機会が増えるほど、自然の中で過ごす時間を作り、心身のバランスを保つことも重要になるでしょう。
基本は野外で過ごすことが多い、スキーなどのウインタースポーツですが、レッスン前後でどうしても人と接触する機会が増えることもあります。
そんな時にもスキー場スタッフの人たちは、次のような対策をして感染予防対策に励んでいるようです。
マスク着用と手指消毒、毎日の健康チェックを徹底して生徒の指導にあたったり、施設内の定期的な換気や、設備、器具などの消毒・洗浄も怠りません。
さらには、人と人との接触機会を減らすようにレッスンカリキュラムを設計しているようです。
こうした感染予防対策を行っているスクールかどうかを、あらかじめホームページなどで確認しておくと安心できるでしょう。
8.ランニング・マラソン
「走るのが大好き!」というお子さんにも、「かけっこが苦手」というお子さんにも、おすすめしたいのが、ランニングやマラソン教室です。
かけっこが苦手、というお子さんは、間違ったフォームで走っていることが原因で、どうしても遅くなってしまうのかもしれません。
そんな人には、正しい走り方が学べるスクールがおすすめです。
この「走り方教室」は、大きな自然公園の広場や、公営グラウンドなどで開催されていることがあります。
月に1度程度だったり、単発のイベントとして開催されていることもあり、定期的に通うタイプの習いごとではないことが多いようです。
けれども、少しフォームをチェックしてもらい、走り方を変えるだけで、驚くほどタイムが上がったという人も少なくありません。
一度、家族みんなでお出かけをするついでに、このイベントに参加してみると、意外と楽しいかもしれませんね。
走るのが大好きな人には、ランニングイベントや、ランニング教室、またはサークルなどもあります。
こうした教室に通うことで、ゆくゆくはトライアスロンや、陸上競技、サッカーなど、幅広いスポーツへ興味が発展していくきっかけになるでしょう。
まとめ
これまでに、コロナ渦でもできる習いごとをいくつか紹介しました。
ここで紹介した習いごと以外にも、ほかに楽しめるものがあるかもしれません。ぜひ見つけてみてください。
習いごとをこれから始めようとする際に、確認してほしいポイントとして、次の2点があります。
一つは、人と人の接触を極力少なくしているかどうか。
これは、教室内の人数に制限をかけたり、場合によっては、オンラインで参加できるようにしていると、より安心できます。
さらに、換気をしっかりと行っている屋内の広い空間や、屋外などで行われている教室が良いのではないかと思います。
もう一つは、感染予防対策を十分に行っているかどうか。
どうしても、屋内の狭いスペースで行わなければならないという習い事では、体温計測や手指消毒、会話を少なくするなどの対策がきちんとされているかどうか、しっかりと確認したいところです。
コロナ渦であっても、子供たちの好奇心や、学びたい意欲は大切にしたいですね。
保護者の方は、こうした点を踏まえて、お子さんにぴったりな習い事を、ぜひ見つけてあげてください。
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。