毎年改定される【北海道の教育施策】では「地域連携」と「グローバル化」を重視

北海道の教育施策
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全国の各自治体では、教育施策を打ちたてて、より効果的な人づくりを進めています。
もちろん、北海道も例外ではありません。

特に北海道では、北海道教育推進計画を擁立して、これの下でより主体的な教育施策を実行しています。
今回は、この北海道の教育施策について解説していきます。

教育施策の基本となる北海道教育推進計画

北海道の教育施策は、毎年つくられています。
2019年8月現在では、平成30年度までの教育施策が公表されています。
そこで今回は、この平成30年度の教育施策を念頭に置きます(※1)。

教育施策は、冒頭で述べたとおり、北海道教育推進計画に準拠したものになっています。
教育推進計画は、北海道の教育理念や目標について、その具体的な考え方を示したものです(※2)。

2018年から2022年の4ヵ年計画において、この推進計画が実施されます。
2018年3月に、当該計画が公示されました。

※参考1:北海道教育委員会 平成30年度 北海道の教育施策

※参考2:北海道教育委員会 北海道教育推進計画

動画で分かりやすく解説

より市民や教育関係者の理解を得やすくするために、YouTube(hokkaido公式チャンネル )で推進計画の各目標について説明されています。
それぞれの目標ごとに動画が分けられているので分かりやすいです。

たとえば、施策項目1「義務教育における確かな学力の育成」や施策項目9「ふるさと教育の充実」、施策項目10「体力・運動能力の向上」、施策項目25「学校運営の改善」などがあります。

施策1~25まで、なかでも特に重要となるものに限って上げられています。
文字だけだと教育推進計画の具体的イメージが湧いてこないという場合には、こちらの動画を参考にするのが良いです。

・北海道教育推進計画 YouTube再生リスト

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教育施策の目標

平成30年度の教育施策は、上記の北海道教育推進計画を基礎にして、より発展的な重点政策を実行しています。
特に全体的なテーマとしては、北海道の枠を飛び出したグローバルな人材の育成と、学校と家庭、地域、行政の緊密な連携が掲げられています。

教育施策の6つの目標

  1. 社会で活きる力の育成
  2. 豊かな人間性の育成
  3. 健やかな体の育成
  4. 学びを支える家庭・地域との連携・協働
  5. 学びをつなぐ学校づくりの実現
  6. 学びを活かす地域社会の実現

以下に教育施策の各重点項目について、ピックアップして紹介します。

平成30年度の重点政策

社会で活きる力の育成

各重点政策のなかでも特に力が入れられていて、道民からの関心も高いのが、こちらの「社会で活きる力の育成」です。

テーマとしてのグローバル化を実践するための施策です。
義務教育レベルでの改革に焦点が置かれています。

ほっかいどう学力向上推進事業

道内の学力や学習方法などについて調査をして、全国と比較をしながら改善点を見出します。
特に学校組織全体で問題に対処できるように「ほっかいどう学力向上推進事業」を始めています。

ほっかいどう学力向上推進事業には、3600万円の費用がかけられています。

学校全体で取り組めるように、組織力強化会議を開催しています。
年に6回のチャレンジテストを行うことで、学力状況の把握に役立てます。

学力を向上させるために、拠点となる学校を決めます。
そこに大学教授などを派遣して取り組みの実効化を支援します。
全道で拠点校は41に及んでいます。

■学校サポーターを派遣

特に全国的にも目新しいのが、学校サポーターの制度です。
地域に住む社会人や、将来、小学校教員などを目指す大学生をサポーターとして派遣します。

これにより、休日や長期休暇など学校がないシーンでの学習を支援します。
学校サポーター制度は、道内の100校程度で取り入れられています。

ほっかいどう学力向上推進事業の特徴は、やはり教授や大学生の派遣など、大学と小中学校との連携体制の構築です。

小学校英語力向上支援事業

アルファベット2020年からの国全体の教育改革によって、新学習指導要領の下、小学生より英語教育が本格的にスタートします(※)。
小3、小4での「外国語活動」、小5、小6での「教科英語」です。

これについて、危機感や不安を感じている子ども、保護者は多いです。
北海道の教育施策では、もちろんこの英語教育の問題についても対処しています。

小学校英語力向上支援事業として行っています。
まず、質の高い英語教育が実践できるように、教員の英語力や指導力のアップを図ります。

英語力に長けた巡回指導員を派遣したり、校内研修を行ったりして、教員のスキル向上を目指します。

子どもたちに向けた取り組みとしては、「英語 de トライ」があります。
これは、やはり英語力に長けた地域住民と協力して、実際の商店でやりとりするシーンなどを再現します。
これを繰り返し体験させることで、より実践的な英語力の養成に役立てます。

※参考:文部科学省 今後の英語教育の改善・充実方策について

グローバルな人材育成

グローバルグローバル化の推進は、主に高校生を対象に行われています。
将来的に英語を活用する具体的なシーンを3つ想定し、これに対応した指導を研究します。

外部検定試験の受験を後押ししたり、英語を主に業務で使用する企業への訪問制度を実施したりしています。
「U-18未来フォーラム」では海外の高校生を招いて、道内の高校生とコミュニケーションする機会をつくります。

キャンプを企画して、グローバル人材の養育を図ります。
キャンプは、全道で4会場が用意されています。
うち3会場は宿泊型で、1会場は日帰り型です。

特に大学で海外留学を予定していたり、将来、英語を使う商社などへ就職したいと考えていたりする学生が対象です。

北海道や自分が住む地域のプレゼンやグループディスカッションを行って、グローバルな視点やスキルの育成を目指します。

豊かな人間性と健やかな体の育成

ふるさと教育

知床半島の画像特に「ふるさと教育の充実」によって、豊かな人間性を育むことが目標とされています。
北海道は独自の文化や自然が多くあることから、それへの理解を深めて、将来的に発展に寄与する人材の育成を目標としています。

北海道ならではの自然や観光資源などを題材に学習を展開したり、北海道で特に意識しやすい北方領土といった国際問題について授業をしたり、郷土に即したカリキュラムを充実させます。

ほっかいどう民俗芸能振興事業」を実施して、地域特有の伝統芸能に触れる機会も創出します。

特に北海道と縁の深い偉人をまとめた「きたものがたり」を使って地域の魅力に触れます。
7月に「北海道みんなの日」を定めて、各種イベントをそれぞれの学校で企画させるなど、ふるさと教育が浸透する取り組みがなされています。

ネットパトロール

ネットいじめ特に子どもがネットを介したいじめや被害に遭うことが現代社会の問題となっています(※)。
そこで、児童生徒ネットコミュニケーション見守り活動を実施しています。

ネットパトロールを行って、生徒の不適切な書き込みを監視します。
SNSを使ったいじめに対応するため、教職員の検索能力のアップを図ります。

特にSNS相談窓口を設置して委託事業者に運営を任せます。
これを一定期間実施して、効果についてフィードバックを行います。

※参考:東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース下山研究室 「インターネットを介したいじめの理解と対応に関する臨床心理学的展望」

体育の授業内容を改革

健やかな体づくりを目指して、体育の授業を改善します。
教育施策の重要な目標である学校、家庭、地域、行政の相互連携により、「運動習慣形成プロジェクト」として組織的に取り組んでいます。

大学教授を体育の授業に派遣して、改善点などをあぶり出します。
授業のない長期休暇中の運動目標を設定させるなど、生徒自身の自発的な活動を促します。

学びをつなぐ学校づくりの実現

民間企業で積極的に行われているように、学校においても働き方改革を実施します。
教師が生徒と向き合える時間を多くつくることを目標とします。

部活動指導員やサポートスタッフなど新たな人員を外部から招いて、組織的に新しい風を吹かせます。

部活指導員

フットサル場全国の各自治体でも、部活指導員の導入は注目され、推進されています(※)。
特に教師が部活の顧問となると、土日も休みがなくなり、大きな時間的、体力的負担が伴います。

部活指導員を入れることで、教師の時間的、肉体的余裕を確保でき、もっと子どもと接する時間、生徒の問題を考える時間を確保できます。

部活指導員は、普段の部活に参加するだけではなくて、土日の大会の引率、監督業務も行います。
道立高校では50人、道内中学校では61人が存在しています。

特に指導員にモラルや適切な教育を身に着けさせるために、具体的な指導方法や練習時間を指定します。
体罰の禁止など、研修を通して学びの機会を与えます。

※参考:文部科学省 部活動指導員の制度化について

学校サポートスタッフ

サポートスタッフの導入も、やはり教職員の生徒と向き合う時間確保を目的として進められてます。
授業で使うプリントを印刷する業務など、地域住民がスタッフとしてサポートします。

道内の小中学校では35人がサポートスタッフとして働いています。

学びを活かす地域社会の実現

公民館等の地域施設を活用して、それこそ学生と地域の人々との交流を図ります。
道民カレッジがインターネット講座や地方創生塾で、地元の問題や課題、歴史を学べる講座を提供しています。

道内の美術館が相互協力

芸術鑑賞アートギャラリー北海道」の事業に力を入れています。
これは、道内の各美術館が相互協力するもので、色々な地域の美術館の鑑賞機会を提供することを目標としています。

スタンプラリーを実施したり、1つの美術館に他の美術館を紹介するコーナーを設けたりしています。
学生にアートに触れる喜びを体感させるために、イベントを企画しています。

たとえば、「北海道みらい地図」の制作があります。
これは、道内の高校生が協同して北海道の未来を創造して描く絵画です。

道民に開かれた教育行政

教育施策の目的である学校と家庭、地域、行政が連携しての活動を実現し、道民の期待に応えるためには、それぞれが問題や課題、それに対する施策を充分に理解することが必要です。

そこで前述の北海道教育推進計画の下で、具体的な課題や、実際の施策内容について広く説明をします。
YouTubeにおける各施策の動画説明はその1つだといえます。

ネットモニター

インターネット教育モニターを設置しています。
たくさんの北海道民から教育にまつわる意見を集めて、これからの施策に役立てることを狙いとしています。

広報活動

教育ほっかいどう」という家庭向けの広報誌を作って、教育施策の周知を図っています。
年に4回発行されます。

さらに北海道教育委員会によりメールマガジンが発行されています。
これもまた、各教育機関が具体的にどのような教育事業に取り組んでいるか、というタイムリーな情報を発信することを目的としています。

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北海道の教育施策についてまとめ

今回は、最新の教育施策、なかでも特に重視している政策について焦点を当てて解説してきました。
教育施策は、北海道教育推進計画に準拠してなされていて、各政策の住民への周知を図るべく、youtubeや広報誌を介して積極的にアピールがなされています。

特に2020年は国を上げて教育改革を実施する変動の年です。
この波にのって、北海道でも地域を愛し、そしてその魅力を道外にいかんなく発信できるグローバルな人間を育むことを目標としています。

充実した学校教育や地域での健やかなる成長のためには、もちろん学校関係者だけではなくて、家庭や地域社会、行政との連携が不可欠です。
そのための施策が、具体的な事業として策定され、住民の声を還元しながら発展的に提供されています。

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この記事を監修した人

チーム個別指導塾
「大成会」代表
池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。


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公開日:2019年9月8日 更新日:2024年2月28日
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