【中学生の三者面談】親と生徒の準備で重要なポイント

【三者面談】重要なポイント
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今回は、中学生の子どもを持つ保護者に向けて、三者面談について押さえておきたいポイントを解説します。
なかでも特に受験への影響が大きい最終面談についてみていきます。

最終面談で志望校が決まる

面接官中三の三者面談のなかでも特に重要なのが、11月~12月に行われる最終面談です。
ここで、志望校の最終的な決定がなされます。

このとき、こちらが第一志望として挙げた高校受験の可否が、担任より告げられます。
これまでの内申点や模擬試験(北海道なら学力テストABCなど)の結果から、充分に合格圏なのであれば、笑顔で終わります。

一方で、内申や偏差値から合格が確実とはいえない場合、担任は確実といえる高校を提案します。
基本的に、学校の先生は万が一にも高校浪人生を出すことがないように、かなり慎重に行動します。

志望校を下げるように言われたら

これが、生徒や親のほうからすると、えてして慎重にすぎる判断になりやすいです。

というのも、この最終面談は、遅くても12月に行われます。
そして、地域により異なりますが、公立高校入試は2月~3月にかけて行われます。

たとえば、2020年度の入試でみると、神奈川は2月14日、北海道は3月4日にあります(※)。
つまり、この場合には2ヶ月半~3ヶ月以上の期間が、面談から試験まで残されていることになります。

※参考:北海道教育委員会 令和2年度(2020年度)北海道立高等学校入学者選抜学力検査日等について

内申は無理でも偏差値は上げられる

12月時点での偏差値が合格に厳しくても、残りの数ヶ月で偏差値を合格圏にもっていくことは充分に可能です。
大学受験でもこれだけの期間があれば、特に私大のような3科目受験であれば、一気に合格圏までもっていくことができます。

まして公立の高校入試レベルであれば、いわずもがなです。

確かに内申は決定していますが、学力検査はまだまだ伸びしろがあります。
一般的にいって、志望校を決定するには12月は早すぎます。

12月に志望校を決めなければならない事情

もちろん、出願から受付など事務処理がありますから、志望校を決めてすぐ受験とはいきません。
最後の三者面談から入試までのブランクタイムはやむを得ないものです。

しかしだからといって、担任の勧めを鵜呑みにするのは賢明ではありません。
内申点は厳しくても、偏差値はまだ上げられる、これから合格へ向けて勉強に熱心に取り組む、このようにアピールすることが大切です。

安易に志望校を下げないほうが勉強を頑張る

子どもが本当に第一志望に行きたいなら、合格するために勉強にも身が入ります。
一方で、三者面談の時点で先生の言葉を受け入れて、さらに甘んじて行きたくもない第二志望を第一志望に摩り替えるのでは、勉強に本気で取り組みづらくなります。

公立高校は受験できればほとんど落ちない

一般的にいって、公立高校入試は大学入試に比べてとても倍率が低いです。
2倍や3倍になることはありません。
北海道でいうと、札幌西や札幌東のようなトップ校で1.6倍が最高です(※)。
この2校を含めた石狩地区の平均倍率は1.1倍です。

1.1倍というと、11人受けたら10人受かる計算です。つまり、受けれさえすればほとんど落ちません。

簡単に折れない

先生が無謀だと言っているのに無理強いするのなら別段、単に厳しいと言っている程度ならこちらの熱意を伝えて、それでもなお厳しいと言えるのか、その辺りを明確にしておく必要があります。

志望校の水準に照らして内申がよほど低くない限りは、三者面談後の頑張りで偏差値を上げることによって、どの高校も充分に合格圏に入れます。

推薦入試に関しては以下の記事をご覧ください。

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三者面談の前に必要な準備

三者面談の大きな目標としては、先生から第一志望の高校についてGOサインをもらうことです。
それが出れば、かなりの確度で受かることは、既に述べたとおりです。

そこで大事になってくるのが、三者面談にあたっての事前準備です。
これがおろそかになると、せっかくの三者面談が上手く機能しないことになりかねません。

親子の意思統一

まず、親子での意見の統一が必要です。
先述のように第一志望校の受験を許可してもらうことに主眼がありますから、そのためには第一志望の高校を明確に提示しなければなりません。

さらに内申が合格基準に照らして厳しい子は、特に第一志望への熱い思いを述べて、その後の学力検査に向けて努力を惜しまない旨を述べなければなりません。

しかし第一志望が親子間で統一されていないと、上記の主張が困難になります。

意思統一の方法

三者面談の注意点としてよくいわれますが、先生の前で親子喧嘩を始めないようにすることです。
言い争いの原因は、えてして第一志望の親子間の相違です。

■親は「頭の良い」高校に行って欲しい

なかでも多いのが、親が思う第一志望よりも、子が言う志望校が偏差値的に低いケースです。
子よりも親のほうが世間体などを気にして、地元でも優秀とされている高校に行って欲しいという思いを持っていることが多いです。

子供のほうは単純に偏差値的なことよりも、制服が可愛いから、仲の良い友だちが行くから、入りたい部活が強いから、などといった理由なことがあります。

そもそも子どもは高校ではなく専門学校を希望している場合も存在します。
たとえば、美容師になりたい場合です。

■子どもの考えを冷静に聞く

事前準備にあたっては、頭ごなしに子どもの気持ちを退け、親の主張を通そうとするのは間違いです。
偏差値を落とした高校に行きたいと言っているのであれば、なぜその高校に行きたいのか、という理由を聞きます。

その理由が、将来に照らして真に理に適ったものなら良いですが、先に挙げたような制服や友だちの話なのであれば、それこそ将来的なアドバンテージを持ち出して説得するべきです。

■現実的な側面を指摘する

一方で、子どもが希望する職業がはっきりしていて、そのためにこの高校が良いと、主張しているケースもあります。
たとえば、看護師になりたいから、看護師の資格を取れる高校に行きたいと言っている場合です。

このときは、子どもの気持ちの本気度を確かめて、さらに客観的にその職業のネガティブな面も提示するべきです。
中学を卒業しても、その後、高校、大学と、自分の進路を見定めるには充分な時間があります。

他の選択肢の可能性も指摘して、慌てずじっくりと進路を模索しても良いのではないか、と理性的な提案をします。

そのうえで、子どもが納得すれば、普通科の偏差値の高い高校を第一志望とします。

■最終的には子どもの意思を尊重する

思いやり反対に、ケースとしては少ないですが、子どもが断固とした意思で将来に照らして合理的な理由で特定の高校を志望しているのであれば、たとえその高校が親の本意ではなかっとしても、最終的には子どもの気持ちを尊重すべきです。

中学三年生は親からみればまだまだ子どもですが、実質的にみて、自分の将来をちゃんと考えられる年齢でもあります。
1人の人間として尊重して、気持ちに迷いがないことを確認します。

充分な話し合いのもとで、明確な一校を第一志望として担任に示せるようにしましょう。
そうすれば、担任が笑顔でOKと言わない場合でも、親子として統一した意見のもと、その第一志望にこだわる気持ちを主張できます。

併願校も考えておく

三者面談の前に、併願校も決めておく必要があります。
トップクラスの公立を受けれさえすれば受かるぐらいの偏差値が高い子も、併願で私立を受けることが多いです。

地域により併願確約を利用できる

地域によっては併願確約という制度があって、私立高校ごとの内申基準(主要5科目のうち5が3つなど)を満たしていると、確約がもらえます。

これは、基本的に試験をちゃんと受けて名前さえ書けば、出来がかなり悪くても受かるというシステムです。
たとえば、神奈川県ではこの制度が導入されています。
東京では、併願優遇という名前で存在しています。

合格可能性の高い私立が基本

併願確約がない場合、やはり実際の試験で合格点を取る必要があります。
つまり、併願で私立を受ける場合、ほぼ確実に筆記が通るところを選ぶ必要があります。

そうでなければ、第一志望の公立高校に落ちたときに、受け口である併願の私立が機能しなくなる可能性があるからです。

私立の併願校は、通学距離や校風、学校や部活の雰囲気、大学の進学実績などから選びます。
基本的には第一志望の公立を選ぶ指標と変わりません。

ただ、先ほど述べたとおり、あくまで併願ですから、妥協点を探って合格可能性が極めて高いところを選ぶ視点を忘れてはいけません。
できれば、最低でも2校は候補として持っておいて、三者面談のときに担任に示せるようにすると良いです。

そして担任の意見を踏まえて、併願で受ける一校を決定します。

あらかじめ質問事項をメモしておく

メモを取る三者面談の所要時間は、早い子で15分、遅い子で30分ほどかかります。
いずれにしても話しているとあっという間に過ぎてしまう時間です。

聞きたいことを聞けなかった、言いたいことを言えなかった、と後から悔やむ前に、あらかじめ先生に話したいことをメモにしておきましょう。

そのメモを見ながら話せば、聞きそびれる心配はありません。

具体的な質問事項を下記に示します。

聞いておくべきこと

■志望校受験の可否

再三述べてきたとおり、第一志望校の合格可能性です。
現状では厳しいという程度なのか、確実に無理だと断言されるのか、非常に重要です。

■これからできること

たとえば、上記の質問で合格可能性が高いとまでは言われなかった場合、これから内申書が作られるまでに、どんな努力ができるかを尋ねます。

さらに苦手科目があって、それが入試に影響する危険がある場合には、その克服方法も合わせて聞いておくと良いです。

■志望校の雰囲気

先生のキャリアにもよりますが、中学教師として経験が長い方なら、地域の公立や私立高校について、かなり詳しい情報を持っています。

卒業生から話を聞く機会もあります。
そのため、学校説明会やパンフレット、HPからだけでは分かりにくい実際の雰囲気を聞けます。

自分が続けたい部活の評判や、勉強についていけるかどうか、さらに進学したい大学があるならそれに照らして当該高校が最適かどうかなど、志望先の内実について詳しく質問します。

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中学生の三者面談についてまとめ

今回は、特に志望校決定の重要なイベントである中三の最終面談について解説してきました。
特に第一志望について、下げたほうが良いと言われたというケースがよく聞かれます。

ここで簡単に首肯しないことが大切です。
三者面談の時期から偏差値を上げることは可能だからです。

その努力を子どもにさせること、苦手科目克服に向けて全力を尽くすこと、そういった熱意を示してもなお、教師がOKと言わないときに、初めて志望校を下げる選択を検討すべきです。

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この記事を監修した人

チーム個別指導塾
「大成会」代表
池端 祐次

2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。


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公開日:2019年11月12日 更新日:2024年2月28日  
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