東京4理工 選ぶ意味

北海道の受験生が「東京4理工」大学を選ぶ意味とは?

東京の工学院大、芝浦工業大、東京電機大、東京都市大のことを「東京4理工(大学)」といいます。

道内の大学受験生にはあまりなじみがないかもしれませんが、東京4理工は偏差値がそれほど高いわけではないので、「東京で大学生活をしてみたい」という理系の人にはちょうどいいかもしれません。

しかし道内にも、入学がそれほど難しくない理系大学はあるので、「わざわざ東京4理工を選ぶ意味があるのか」という疑問は残りそうです。

道内受験生がこの4大学を選ぶ意味を考えてみました。

グループの愛称とリアルな現実

東京4理工

このロゴは、東京4理工の共通サイトのトップページに掲載されているものです。

偏差値が似ていたりライバル関係にあったりする複数の大学にまとめて愛称をつけることは「早慶」「MARCH」「日東駒専」「関関同立」などでおなじみですが、これらは人知れず誰かがそのように呼び始めました。

一方で東京4理工は、自分たちでそのように呼び始めたようです。

東京に本部がある偏差値5060くらいの理工系

黒板の前に立つ女子大生東京4理工は「自分たち」の共通点を「東京都内に本部を置く理工系の大学」としていますが、受験生の見方は少し違います。

受験生たちは東京4理工のことをもっとリアルに「偏差値5060くらいのよくも悪くもない大学」「MARCHの滑り止め大学」「日東駒専ではない選択肢」とみています。

東京の受験生たちにとって東京4理工の価値は「決して低レベルではないが難関大学でもない」というところにあるようです。

MARCHの下、日東駒専と同じくらい

東京理科大とMARCHの理系と東京4理工の偏差値を比べるとこうなります。

東京理科大/MARCH理系/東京4理工の偏差値比較

70:東京理科大(理学部、工学部)

69:立教大(理学部)

68:中央大(理工学部)、明治大(総合数理学部)

67:東京理科大(基礎工学部)

66:芝浦工業大(建築学部)、法政大(デザイン工学部)

65:法政大(生命科学部)

64:芝浦工業大(工学部)、法政大(理工学部)

63:芝浦工業大(デザイン工学部)、法政大(情報科学部)

61:工学院大(建築学部)、東京都市大(情報工学部)

60:東京都市大(建築都市デザイン学部)

59:工学院大(工学部)、東京電機大(未来科学部)、東京都市大(メディア情報-情報システム学部)

58:工学院大(情報学部、先進工学部)、東京電機大(工学部、システムデザイン工学部)

56:東京都市大(理工学部)

東京4理工にも差があって、芝浦工業大が「頭ひとつ」抜けています。

表を見やすくするためあえて入れませんでしたが、日東駒専の理工系は57から61の間に入ります。

東京4理工と日東駒専は似たポジションにありながら、東京4理工は偏差値の上下の振れ幅が大きく、日東駒専は小さいという特徴があることがわかります。

東京4理工のそれぞれの特徴

それでは東京4理工のそれぞれの大学の特徴をみてみましょう。

学部や校舎によっては埼玉県や千葉県や神奈川県で学ぶことになりますので、校舎の住所に注目してください。

わざわざ北海道から東京を目指して行ったのに、「東京に住めない」ことも十分起こり得ます。

工学院大の特徴

工学院大には、新宿校舎(東京都新宿区)と八王子校舎(東京都八王子市)があります。

工学院大で学べる学問は次のとおりです。

先進工学部

生命化学科・応用化学科・環境化学科・応用物理学科・機械理工学科

工学部

機械工学科・機械システム工学科・電気電子工学科

建築学部

まちづくり学科・建築学科・建築デザイン学科

情報学部

情報通信工学科・コンピュータ科学科・情報デザイン学科・システム数理学科

公務員を除く主な民間の就職先は次のとおりです。

大和ハウス工業・関電工・富士通ゼネラル・日立製作所・凸版印刷・NSD・清水建設株式会社・東急コミュニティー・東日本旅客鉄道など

芝浦工業大の特徴

芝浦工業大には、豊洲校舎(東京都江東区豊洲)と大宮校舎(埼玉県さいたま市)と芝浦校舎(東京都港区芝浦)があります。

芝浦工業大で学べる学問は次のとおりです。

工学部

機械工学科・機械機能工学科・材料工学科・応用化学科・電気工学科・電子工学科・情報通信工学科・情報工学科・土木工学科

システム理工学部

国際プログラム・電子情報システム学科・機械制御システム学科・環境システム学科・生命科学科・数理科学科

デザイン工学部

デザイン工学科

建築学部

建築学科

主な就職先は次のとおりです。

東日本旅客鉄道・本田技研工業・東海旅客鉄道・大和ハウス工業・キヤノン・清水建設・戸田建設・トヨタ自動車・竹中工務店・三菱自動車工業・三菱電機・ファナック・セイコーエプソン・オリンパス株式会社など

東京電機大の特徴

東京電機大には、未来科学部・工学部の校舎(東京都足立区)と理工学部の校舎(埼玉県比企郡鳩山町)と情報環境学部の校舎(千葉県印西市)があります。

東京電機大で学べる学問は次のとおりです。

システムデザイン工学部

情報システム工学科・デザイン工学科

未来科学部

建築学科・情報メディア学科・ロボット・メカトロニクス学科

工学部

電気電子工学科・電子システム工学科・応用化学科・機械工学科・先端機械工学科・情報通信工学科

主な就職先は次のとおりです。

三菱電機・東日本旅客鉄道・日本電気(NEC) ・凸版印刷・関電工・大成建設・トヨタ自動車・大和ハウス工業・日立製作所など

東京都市大の特徴

東京都市大には、工学部・知識工学部の校舎(東京都世田谷区玉堤)と環境学部/メディア情報学部の校舎(神奈川県横浜市都筑区)と都市生活学部/人間科学部の校舎(東京都世田谷区等々力)があります。

東京都市大で学べる学問は次のとおりです。

理工学部・建築都市デザイン学部・情報工学部・環境学部・メディア情報学部・都市生活学部・人間科学部・共通教育部・工学部・知識工学部

主な就職先は次のとおりです。

大成建設・東日本旅客鉄道・スズキ・日立製作所・キヤノン・東京電力・東京急行電鉄・本田技研工業・富士通・三菱電機・凸版印刷・日本電気(NEC) ・東海旅客鉄道・いすゞ自動車・東急建設・大林組・鹿島建設・トヨタ自動車・大和ハウス工業・SUBARU・積水ハウス・清水建設・竹中工務店・オリンパス・日産自動車・NTTデータなど

東京で活躍したいのなら「あり」

ビジネスマンたち将来東京で働きたいと考えている道内受験生なら、思い切って東京4理工に進学したほうがよいかもしれません。

東京で大学生活を送れば土地勘がつきますし、東京の情報を無限に集めることができます。
また世界に羽ばたきたい人も、世界都市東京で生活することは有益です。

しかも東京4理工は、早慶や上智・理科大はもとより、MARCHより入りやすいうえに、就職先は先ほどみたとおり、大企業やグローバル企業の名前が並んでいます。
「お得」感があります。 

ただ、東京4理工の受験は簡単ではありません。

道内の理工系私大の偏差値は、北海道科学大(工学部)49、北海学園大(工学部)46となっています。

東京4理工は最低でも東京都市大(理工学部)の56なので、東京進出を狙うなら受験勉強のギアを一段上げる必要があるでしょう。

コストを考えるなら室蘭工大や北見工大

「東京には興味はあるが、絶対に東京でなければ駄目というわけではない。ただ将来はしかるべき有名企業に就職したい」

このように考えている道内受験生は、無理して東京4理工を狙わなくてもいいかもしれません。
道内から東京に進学すると、移動費、引っ越し代、一人暮らしの生活費、東京の高い物価など、お金がかかります。

これを東京コストといい、道内受験生にとってはかなりの高額になります。

お金を手渡す狙う大学が早慶、上智理科大、MARCHクラスであれば東京コストに見合うかもしれませんが、東京に対する特別な思い入れがないのであれば、国立の室蘭工大や北見工大のほうが「コスパ」がいいかもしれません。

室蘭工大の偏差値は50、北見工大は49と、東京4理工よりはるかに入りやすい大学です。
それでも「国立」なのでインパクトがあります。
年配の人にはまだ「すごい大学といえば国立」というイメージがあるので、就職には有利です。

室蘭工大の主な就職先は次のとおりです。

鹿島建設・清水建設・熊谷組・大成建設・竹中工務店・大林組・日立プラントサービス・アイシン北海道・スズキ・凸版印刷・ニプロ・東芝メモリ岩手

北見工大の主な就職先は次のとおりです。

いすゞ自動車・三菱自動車工業・JFEスチール・東海旅客鉄道・東京急行電鉄・東芝プラントシステム・大林組・鹿島建設・NTTシステム開発・東京電力ホールディングス・ファナック・三菱UFJトラストシステム

両大学とも、そうそうたる企業に学生を輩出しています。

これが「国立パワー」です。
室蘭と北見という超ローカルな地で学んでも、東京や世界に羽ばたくことはできます。

まとめ~上か下でもいいかも

東京4理工は魅力のある大学です。
知名度こそ日東駒専に及びませんが、偏差値でみると同格です。
就職先も一流企業ばかりです。
東京や首都圏近郊の受験生にとっては、本命大学としても滑り止め大学としてもありがたい存在でしょう。

ただ道内受験生にとっては、東京4理工は、いい意味で微妙です。

東京コストを考えると、室蘭工大や北見工大が魅力的にみえてくるからです。
この2つの国立大学は北大工学部と比べられることが多く、道民から実力より低くみられがちです。

しかし東京4理工という基準と比較すると、室蘭工大の北見工大の利点がくっきり現れます。

北海道に住み続けながら、一流企業への就職を目指せるところです。

また、どうしても東京に出たい人は、「東京コストをかけるなら、どうせならMARCHや早慶に挑戦してみたい」と思えるようになるでしょう。
それは受験勉強のモチベーションになります。

東京4理工を軸にして志望大学を検討していくと、自分の目指す道がみえてくるでしょう。

\この記事をみんなにシェア!/