将来の仕事 eスポーツの専門学校

道内にも「eスポーツ」の専門学校がある【将来の仕事になるか】

札幌の札幌アニメ・声優専門学校と恵庭市の北海道ハイテクノロジー専門学校に、eスポーツのプロを養成するコースがあることをご存知でしょうか。

北海道にも、eスポーツを将来の仕事として考える時代が到来しています。

道内の生徒、児童で、「将来プロゲーマーになりたい」「趣味のゲームで仕事をしたい」と考えている人は、ぜひこの記事でeスポーツに関する基本情報を集めてください。


出典:日本eスポーツ連合 – eスポーツプロジェクト

そして、子供が急にゲームのプロを目指すと言い出して困惑している保護者は、この記事でeスポーツの基礎知識を身につけてください。
ゲームを暇つぶしの遊びと考える時代は、しばらく前に終焉しています。

ゲームは今や世界的な産業であり、多くの英知が集まる先進ビジネスであり、eスポーツのプロ選手は立派な職業です。
日本政府も大いに注目しています。

ゲームについて真剣に考えている子供は、実は誰よりも将来のことを考えているかもしれません。

eスポーツに興味を持つ子供の保護者の考え方

多くの保護者は、自分の子供が医者になりたい、弁護士になりたい、国家公務員になりたいというと、安心します。

また、一流商社に入って世界中でビジネスをしたいといったり、一流自動車メーカーに入社して自動運転車の開発に携わりたいといったりしても、安心します。

IT企業でAI(人工知能)を研究したいといっても、喜ぶでしょう。

保護者がそのような子供を歓迎するのは、これらの職業が安定していて、世の中から必要とされていて、人々から尊敬されているからです。

また、これらの仕事に就くには高偏差値の大学に入る必要がありますが、保護者は、子供が高レベルの大学に挑戦する姿を頼もしく思うものです。

ゲームをする子供しかし子供が突然、「将来eスポーツのプロ選手になりたい」といったら、保護者はどう思うでしょうか。

eスポーツはelectronic sportsのことで、テレビゲームやビデオゲームやネットゲームなどのいわゆるゲームを、野球やサッカーやテニスなどと同じスポーツ競技とみなしたものです。

eスポーツを知らない保護者は、eスポーツに興味を持った子供に、まずは「それはなんなのか」と質問するでしょう。
子供から、eスポーツはゲームをして賞金を稼ぐ競技だと聞かされたら、保護者は思わず「やめておきなさい」といってしまうかもしれません。

保護者が子供のeスポーツ就職に反対するのは、その職業が不安定で、世の中から必要とされてなく、人々の尊敬を集めていないと考えているからです。

子供の将来のことを考えて、早いうちにeスポーツの夢をあきらめさせたいと思うからです。

しかしそれは誤解です。


出典:朝日新聞デジタル

確かにeスポーツのプロ選手は、医者や商社勤めよりは安定度が低い仕事ですが、プロ野球選手やJリーガー並みには「しっかりした職業」といえます。

さらにいえば、eスポーツの関連ビジネスはすそ野が広いので、仮にプロ選手になれなくても有望な仕事がたくさんあります。

プロ野球選手が引退後に指導の仕事に就いたり、テレビの解説者になったり、スポーツ用品メーカーに務めたり、スポーツジムを経営できたりするのと同じことを、eスポーツでもできるかもしれません。

保護者はeスポーツを全否定する前に、ゲームの世界が今どのようになっているのかを知っておいてください。

eスポーツは世界的な産業

2016年のリオデジャネイロ・オリンピックの閉幕式に、日本の首相が登場し、そのとき任天堂のゲームのスーパーマリオに扮したことを覚えているでしょうか。

日本の仕事の最高峰のひとつである首相が、日本を最も効果的にPRできるものとして選んだのが、ゲームだったのです。

ゲームは自動車、家電、半導体に次ぐ、日本の重要産業だからです。

経済産業省は経済効果を期待

経済産業省はeスポーツについて次のような見解を持っています。

「サイバー空間、フィジカル空間の融合の社会実装の一つの局面であり、様々な周辺市場・産業への経済効果が見込まれるほか、経済効果を超えた様々な社会的意義を内包しているのではないか」(※1)

疑問形で結んではいますが、eスポーツが日本経済に与える影響を強く意識していることがわかります。
そしてeスポーツには、社会的にも意義があるとも考えています。

まだあります。

ビジネスのイメージ経済産業省は20198月、「eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会」の開催を決めました(※2)。
eスポーツを含むゲーム市場がさらに拡大すると見込んでいるからです。
同省によると、ゲームやeスポーツの国内の市場規模は、スポンサー料、放映権、チケット販売なども含めると2018年で48億円でした。
それが2022年には2倍以上の100億円に達するとみられています。

経済産業省という国の機関が、ひとつの産業にこれだけ「肩入れ」するのは異例です。
税金を使って支援するということは、多くの国民に恩恵があると考えるからです。

同検討会が検討することは次の2項目です。

  1. 周辺市場・産業への経済効果を含めた国内のeスポーツの市場規模の試算、海外主要国のeスポーツの発展の経緯等に関する調査・分析
  2. eスポーツの社会的意義について国内の各種取り組みの現状、課題、今後の展望を踏まえ整理・検討を行い、一定の示唆を得る

本格的に税金を投入してeスポーツを支援して、日本の産業として育成すべきかどうか検討しようというのです。

※参考1:https://www.meti.go.jp/press/2019/08/20190830001/20190830001-1.pdf

※参考2:https://www.meti.go.jp/press/2019/08/20190830001/20190830001.html

世界の動向

グローバル経済産業省の本気度は、eスポーツを知らない人には驚きかもしれませんが、eスポーツの世界動向を見渡すと「遅い」とすら感じると思います。

2019年の世界のeスポーツの市場規模は、10億ドルを突破することが確実視されています。
1ドル100円とすると、1,000億円になります。

日本の市場規模は、eスポーツ市場とゲーム市場を合わせても48億円(2018年)にすぎず、eスポーツ世界市場の5%にも達しません。

eスポーツがこれだけの市場を形成できているのは、「する」だけでなく「みる」ことでもファンを魅了しているからです。

ゲームに詳しく知らない人は、他人がゲームをしている様子をみて喜ぶ心理を理解できないかもしれませんが、観戦という要素でもeゲームは野球やサッカーと同じようになっています。

プロの世界も盛り上がっています。


eスポーツ – Number Web

2018年の世界のeスポーツの賞金総額は15,000万ドル(150億円)で、1大会での最高金額はThe International 2018の総額2,550万ドル(約13億円)でした。

ちなみにテニスの4大大会のひとつ、ウインブルドンの賞金総額は3,800万イギリスポンド(約55億円)です。

札幌アニメ・声優専門学校のeスポーツコース

続いて、北海道でeスポーツを学ぶことができる専門学校を2校紹介します。

まずは札幌アニメ・声優専門学校のeスポーツコースをみてみましょう。

札幌アニメ・声優専門学校とは

札幌アニメ・声優専門学校は、学校法人コミュニケーションアートが運営する専門学校で、キャンパスは札幌市中央区北1条西8丁目2-75にあります。

イラストや漫画、アニメ音響の「クリエイティブデザイン科」と、声優やアニメミュージカルなどの「エンターテイメント総合科」、そしてeスポーツの「デジタルテクノロジー科」の3科があります。

デジタルテクノロジー科には4コースある

デジタルテクノロジー科には次の4コースがあります。

  • eスポーツのプロ選手を目指す「e-sports総合プロゲーマーコース」
  • ゲームのプログラミングを学ぶ「ゲームプログラマーコース」
  • ゲームの表現力や企画力を身につける「ゲームクリエイターコース」
  • 3DCGのスキルを獲得する「CGクリエイターコース」

この4コースはそのまま将来の仕事になります。

つまりeスポーツに関心を持った人全員がプロ選手を目指すわけではなく、ゲームをつくったりゲームを企画したりする側に回ることもできます。

デジタルテクノロジー科は3年制で、学費は年間100万円ほどです。

北海道ハイテクノロジー専門学校のeスポーツコース

北海道ハイテクノロジー専門学校は、学校法人滋慶学園が運営し、恵庭市恵み野北2-12-1に校舎があります。

北海道ハイテクノロジー専門学校とは

北海道ハイテクノロジー専門学校には15の学科・専攻があり、大きく医療系学科とITメディア学科にわかれます。

医療系学科

医療事務学科・視能訓練士学科・歯科衛生士学科・看護学科・臨床工学技士学科・救急救命士学科・義肢装具士学科

ITメディア学科

eスポーツ専攻・ゲームクリエイター専攻・ドローン専攻・デザインCG専攻・プロジェクションマッピング専攻・プログラマ専攻・AI専攻・ホワイトハッカー専攻

 eスポーツ専攻で何を学ぶのか

ゲームをするプレイヤーeスポーツ専攻のキャッチコピーは「君が北海道のプロゲーマーの道を切り開く!」となっています。

ここではFPSMOBAを学ぶことができます。

FPSはファスト・パーソン・シューティングの略で、いわゆるシューティングゲームのことです。
シューティングゲームは、プレイヤーが素手や武器で相手と闘うゲームです。

実際に学ぶゲームは「Call of Duty」や「Rainbow Six」などです。

MOBAはマルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナの略で、チーム対チームで闘うゲームです。

複数のプレイヤーがチームを組み、協力して敵チームの本拠地を破壊します。

戦略性と専門性が高いゲームで、実際に学ぶゲームは「League of Legends」や「DotA」などです。

eスポーツ専攻のあるITメディア学科は2年制で、学費は初年度が118万円、2年目が1135千円です。

まとめ~新しい道、覚悟が必要

eスポーツを将来の職業にすることはとても勇気が要ることです。
しかしどの職業にもリスクとメリットがある以上、勇気が要らない仕事などないと考えることができます。

新しい道だけに苦労も多いと思いますが、それだけにその道で成功すれば、得られる「果実」は大きいはずです。

子供も保護者も、eスポーツの道に進む・進ませるのであれば、この分野をよく研究するなどしたほうがいいでしょう。

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