当コラムを掲載している札幌の学習塾【大成会(たいせいかい)】には、現役の北大医学部生のアルバイト講師と、塾講師を専門にしているプロ講師がいます。
大成会は道内の受験において次のような実績を残していますが、これはタイプが異なる2種類の講師がいるからです。
異なる指導法で教わる子供は、効率よく学力を上げることができます。
大成会の最近の実績・中学受験の合格率:92.1%
・高校受験の第1志望合格率:91.3%
・大学受験合格率:100%
(2015~2020年のデータから算出)
学力向上には依存的援助と自律的援助の両方が必要
子供の成績を上げるには、依存的援助と自律的援助が必要になります(※1)。
講師のタイプにも関わる理論ですので、まずはこの2つの援助について解説します。
※参考1:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjep1953/56/2/56_243/_pdf
依存的援助とは
依存的援助とは、子供が先生を頼りにする教わり方です。
例えば、あるテストで100点を取るためにA、B、Cの3要素を学ぶ必要があるとき、子供は先生からA、B、Cのすべてを教わらなければなりません。
子供の学力のベースは、依存的援助でしかつくることができません。
小学生が習う九九や、中学生が習う英単語や、高校生が習う微分積分は、子供の自分のひらめきで獲得できる知識ではありません。
子供は、知識を獲得するために、先生に依存するしかありません。
知識のベースをつくるために、子供は先生に依存します。
自律的援助とは
「自立」と「自律」は、読み方が同じでも意味はまったく異なります。
自立は「独立すること」であり、自律は「自分の力で自分をコントロールすること」です。
子供の学習では、自律的援助が欠かせません。
知識のベースができると、子供は次第に「もっと知りたい」と思うようになります。
そして学力が一定程度身についてくると、今度は「自分の力だけでこの問題を解きたい」と思うようになります。
「先生、そこまで教えないで。自分で考えてみたいから」と思うようになるわけです。
先生は知識を子供に与えるだけでなく、子供に「勉強って面白い」「知識って役に立つ」と思わせることも重要です。
そのように思わせることを、自律的援助といいます。
なぜ両方とも必要なのか
小学生は高校生より、依存的援助を必要とします。
高校生は小学生より、自律的援助を必要とします。
小学生は知識のベースがほとんどないので、先生の依存的援助によって、どんどん知識を増やしていく必要があるからです。
高校生になると、将来のことを考えた学習設計が必要になるので、先生に依存するだけでなく、自律的に学習していかなければなりません。
ただ、小学生にも自律的援助が必要ですし、高校生になっても依存的援助は欠かせません。
小学生でも、知的欲求が旺盛な子供がいます。
そのような子供は「自分で考えたい」「自分で答えを出したい」と思っています。
そのような子供に依存的援助しか与えないと、せっかくの学力向上のチャンスを潰すことになりかねません。
そのような小学生に自律的援助を与えると、グングン成績を上げていきます。
高校生に依存的援助が必要になるのは、高校での授業内容がより専門的になるからです。
例えば、中学まで日本史が得意だった子供が、高校に入って日本史の成績を落とすことがあります。
戦国時代に興味があって自ら進んで日本史を学んでいたのに、戦後史に入った途端に学習意欲が低下する、といったことが起こるからです。
高校の学習には、「中学で得た知識のバージョンアップ」と「まったくの新規の知識」の2種類あります。
まったくの新規の知識を獲得するには、依存的援助のほうが効果的です。
だからタイプが異なる講師が必要
どの子供にも、依存的援助と自律的援助の両方が必要です。
それで大成会では、タイプが異なる講師を用意しているわけです。
講師には、依存的援助が得意な人と、自律的援助が得意な人がいます。
もし同じタイプの講師しかいなかったら、依存的援助が必要な子供に、自律的援助を与えることになるかもしれません。
それではベースとなる知識を獲得することが困難になります。
また、そろそろ自律的援助が必要になっているのに、いつまでも依存的援助しか与えていないと、子供の学習意欲が低下してしまうでしょう。
「違う先生」がいることは、学力を上げたい子供にとってよいことであり、効率よく成績を高めていくことができるわけです。
北大医学部生は「道内で最も厳しい受験を勝ち抜いた」人
大成会が、北大生のなかでも北大医学部生に講師を依頼している理由を紹介します。
北大医学部の偏差値は73もあります。
これは道内の大学で最も高い数値です。
同じ北大でも、理学部や法学部の偏差値は69です。
偏差値において「4」の差はとても大きいといえます。
つまり北大医学部生は、道内で最も厳しい受験を勝ち抜いた人たちといえます。
しかも北大医学部生は現役の大学生なので、「受験の記憶」が鮮明に残っています。
このような素質と経歴を持つ講師なら、塾生に高度な勉強テクニックを教えることができます。
特殊能力で塾生に教えることができる
北大医学部の1学年の定員は約300人です。
北海道の高校3年生は大体42,000人です。
北大医学部生は「300/42,000」の高くて厚い壁を越えてきた人たちです。
もちろん、すべての高3生が大学進学するわけではなく、また、道内高3生が道外の大学に進学することもありますし、道外から北大医学部を受験する人もいるので、この数字はひとつの目安と考えてください。
この目安から次のことがいえます。
この人たちに勉強を教わりたいと思いませんか。
北大医学部生たちも、自分たちの特殊能力を子供たちに授けたいと思っています。
だから大成会では、北大医学部生に塾講師の仕事を依頼しているわけです。
プロ講師は広い視野を持って勉強に特化して教えることができる
北大医学部生の講師も「プロ」ではあるのですが、ここでは「塾講師を専門にしている社会人」のことをプロ講師と呼びます。
プロ講師は広い視野を持って、塾生の性格や人間性をとらえ、その子の将来を考えて指導することができます。
そういった意味では、大成会のプロ講師は学校の先生や親に近い存在です。
子供たちの将来を勉強の観点から考える
ただ大成会のプロ講師は、学校の先生と異なる部分もあります。
それは、プロ講師が、勉強に特化した指導をしている点です。
塾生の将来を、勉強の観点から考えています。
そして何より、塾生の成績アップを最優先に考えています。
学校の先生は勉強以外にも、部活動や生活態度などを指導しなければなりません。
「子供の将来」と「勉強」は次のような関係にあります。
子供の将来は勉強の出来・不出来によって大きく変わる
勉強ができなくても、料理が得意だったり、運動能力が秀でていたり、人の心をつかむのが上手だったりすれば、大人になって「成功」することができます。
そういった意味では、勉強だけで将来は決まりません。
しかし、日本の社会はいまだに「学歴社会」です。
世間の人たちは、大学を出たかどうかだけでなく、どの大学を出たかまで厳しくチェックしています。
そして高学歴の人ほど有利なポジションに就きやすい社会構造になっています。
高学歴な人ほど年収が高いことも事実です。
このような状況を考えると、子供には勉強に特化した指導が必要なり、それこそがプロ講師の仕事になります。
プロ講師が持っている「広い視野」とは
先ほど、大成会のプロ講師は広い視野を持っている、と紹介しました。
この点について解説します。
プロ講師には、子供たちの学力を上げること以外の仕事もあります。
それは、日本の学校教育と受験制度の動向をチェックする仕事です。
日本の学校教育の方針は、文部科学省が専門家たちの意見を参考にしながら定めています。
そして各学校は、文部科学省の方針の範囲内で、独自の工夫を重ねながら教育を実践しています。
大成会を含むすべての塾は、近所の学校の教育内容だけでなく、文部科学省の考えも知っておかなければなりません。
そうしないと塾生たちに「正しい道」を示すことができないからです。
そして、日本の学校教育は定期的に変化しています。
学校教育の変化は、受験制度の変化につながります。
塾で教える内容は、学校の成績を上げるだけでなく、受験に有利にならなければなりません。
受験制度が変わったら、塾で教える内容も変えていく必要があります。
それで大成会では、常に受験動向をウォッチしているわけです。
プロ講師が、学校教育と受験制度の動向を把握することで、大成会は常に正し方向に進むことができています。
タイプの異なる講師が生み出すミックス効果とは
ここまで「理屈っぽく」大成会の2種類の講師の説明をしてきましたが、異なるタイプの講師がいることは「理屈を超えた」領域にもよい効果をもたらしています。
兄さん、姉さんという存在の重要性
北大医学部生講師は、塾生の「兄さん、姉さん」のような存在になります。
それは、北大医学部生講師が、プロ講師より若いからです。
なぜ大成会は、この「兄さん、姉さん」感覚を大切にするのでしょうか。
勉強を苦手にする子供の特徴のひとつに、自分が感じた疑問を「馬鹿な質問」と思ってしまうことがあります。
勉強をしていてわからないことがあると、「これは知っていて当然のことであり、こんなことを知らないのは恥ずかしいことだ。これについて質問をしたら、馬鹿なことをきいていると思われてしまう」と思う子供がいます。
子供の疑問に「馬鹿な質問」は1つもないのですが、子供によってはそれを尋ねることを躊躇してしまいます。
そして、わからないことをわからないまま放置しておくと、次のステップでも必ずつまずいてしまいます。
これが学力低下の引き金になります。
しかし、目の前にいる人が「兄さん、姉さん」であれば「質問してみよう」と思えます。
もしくは、自然な会話のなかで自然に質問することができます。
北大医学部生講師たちの若さは、生徒と先生の間にできがちな壁を取っ払います。
つまずきの過去を教えに活かせる
北大医学部生たちは、高くて厚い受験の壁を乗り越えてきたわけですが、彼らが全員天才というわけではありません。
大抵は、挫折を味わいながら、つまずきながら、それでもめげずに勉強を続けて栄誉を勝ち取った人たちです。
そのため北大学部生たちは、勉強の「つまずき」を熟知しています。
大成会の北大医学部生の講師は、自分が小学生、中学生、高校生のころにつまずいた経験を鮮明に覚えています。
そして、そのつまずきからどのように立ち直ったのかも、よく覚えています。
それで北大医学部生講師たちは、大成会の塾生が勉強でつまずいていれば、「なぜつまずいているのか」「どのようにつまずいているのか」がすぐにわかります。
そして、その乗り越え方も経験済みですので、すぐに対処法を教えてあげることができます。
厳しくも優しく、優しくも厳しくなれる存在が必要だから
では、大学生だけで塾をつくればうまくいくのかというと、そうではないでしょう。
大成会のプロ講師は、塾生たちの「親」のような存在で、教育では「親」的な存在が重要だからです。
子供が勉強を続けることは、とても大変なことです。
勉強がしたくてしたくてたまらない、という子供のほうが珍しいでしょう。
学力を上げるために、遊ぶ時間を減らさなければならない子供もいます。
その場合、遊びたい気持ちを抑えなければなりません。
勉強を嫌う子供もいます。
そういった子供にとって勉強は苦難でしかありません。
また勉強では、挫折を味わうことがあります。
30時間勉強した子供が、1時間しか勉強しなかった子供に抜かされることは珍しくありません。
そして、成績トップだった子供が順位を落とすことも、常に起きています。
そのときプロ講師は、厳しくも優しく、優しくも厳しく塾生たちを指導することができます。
これは、人生経験と塾講師経験がなせる業(わざ)といえます。
まとめ~2つの目線から子供の学習をみる
大成会の塾生たちは、プロ講師に言えないことを北大医学部生講師に言い、北大医学部生講師に頼れないときにプロ講師を頼りにすることができます。
家庭のなかで、兄姉に言えないことを親に言い、兄姉に頼れないときに親を頼るのと同じです。
2つの異なるタイプの講師がいるということは、2つの異なる目線で塾生たちの学習を見守ることに他なりません。
大成会の実績は、北大医学部生講師とプロ講師が協力して築いてきました。
この記事を監修した人
「大成会」代表
池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。