近年では、塾を選ぶ際に、ネットのランキングサイトを利用する例が増えています。
それは、親が子のために塾を探すときはもちろんのこと、子がランキングサイトを見てこの塾が良い、と決めるケースもあります。
ただ、ランキングサイトはネット特有の収益構造が存在していて、それがために全うなランキングになっているかというと、一概に言い切れない側面があります。
そこで今回は、ランキングサイトが本当に信じられるのか、その収益構造から事実的な側面を浮き彫りにします。
そのうえで、ランキングサイト以外の塾選びのポイントについて、解説していきます。
過去には「進学塾・補習塾等の種類がある!特長や違いを紹介」と題したコラムも掲載していますのでこちらも合わせて御覧ください。
学習塾ランキングサイト「塾ナビ」の例
学習塾のランキングサイトを参考にして、塾を決定する家庭が増えています。
たとえば、「北海道 塾」というワードでGoogle検索をすると、塾ナビ というサイトが1位表示されます。
塾ナビというサイトは、まさしく学習塾のランキングサイトです。
北は北海道、南は沖縄まで、地域の人気がある学習塾をランキング形式で紹介しています。
ランキング検索が容易
カテゴリも細かく分かれていて、学習塾の総合ランキングから、個別指導、集団指導、小学生、中学生、高校生と自分のニーズや属性に応じて閲覧できます。
たとえば、札幌市北区の中学生で個別指導型の塾を探していたとします。
地域や学年を指定したり、個別指導のタブをクリックしたりするだけで、簡単に条件検索ができます。
実際にしてみると、以下のランキングが表示されました(※)。
※参考:塾ナビ 札幌市北区
1位 個別教室のトライ
2位 個別指導塾スタンダード
3位 個別指導秀英PAS
これを見て、そうかトライが1位なんだ、じゃあそこに決めようとなる人がいます。
口コミも完備
さらに1位のトライには、2019年1月5日現在で5,528件の口コミが寄せられています。
「親切丁寧な対応で感じがよく子どももやる気になってくれたのがよかった。」、「授業後は分かりやすく、指導内容を記した紙をくれるので親としても分かりやすいです。」など概ね好意的なものが多いです。
こういった口コミも塾決定の要素となることは間違いありません。
塾の資料請求がしやすいデザイン
さらにランキング結果には各塾の資料請求が1クリックでできるように赤いバナーが設置されています。
視覚的にも申し込みやすい設計になっています。
学習塾ランキングサイトを信じないほうが良い理由
確かに、こういったサイトを利用して塾を決定し、それが結果的に子どもに合っていることはあります。
しかしその一方で、ランキング上位の塾に申し込んだからといって、必ずしも子どもにベストなチョイスになるかというと、そうではありません。
100%ランキングサイトを信用するのは危険だということです。
では、なぜ信頼を寄せるのに注意が必要なのか、その理由を以下にみていきます。
アフィリエイトサイトだから
一番は、アフィリエイトというネットビジネスの仕組みです。
ご存知の方は、この言葉を聞いて、あるいはこの記事のタイトルを見た瞬間から、ランキングサイトの実体にも気づいています。
アフィリエイトという言葉は聞いたことがあるけれど、その中身をよく分かっていないという方は、ぜひこの記事を読んで理解を深めてください。
アフィリエイトの仕組み
アフィリエイトというのは、サイトやブログの運営者が広告主と提携して、自分のサイトなどに広告を貼ります。
そしてその広告を見て、実際に商品を購入したり、それこそ入会などの申し込みをしたりする人が出ると、運営者にインセンティブ(報酬)が支払われるという仕組みです。
運営者と広告主の橋渡しをするのが、ASPです。
サイト構造になっていて、ASPに色々な広告主が依頼を出しています。
運営者は報酬などを考慮して、広告主を選びます。
一番有名なASPは、A8.net です。
では、実際にA8に出されている広告依頼を参考に、アフィリエイトの例をみていきます。
■具体的なアフィリエイトの例
新着の広告案件として、ワイジェイカード株式会社のヤフーカードが出されています。
新規カード発行の申込で3,100円という内容です。
「クレジットカード おすすめ」というキーワードでGoogle検索をすると、軒並みランキングサイトがずらっと並びます。
たとえば、そのうちの1つを運営していたとします。
そうしたら、ランキングのなかにヤフーカードを入れます。
そのサイトをみてヤフーカードを作成した人が出るたびに、運営者に先の3,100円が入るという仕組みです。
ワイジェイカード株式会社からすれば、3,100円払う代わりに、自社のカードを持つ方が一人増えるわけですから、旨みがあります。
つまり、運営者、広告主、双方に利益があるのが、アフィリエイトというネットビジネスの仕組みです。
学習塾のアフィリエイト案件もある
アフィリエイトについてここまで具体的に分かっていなかった人も、ここまで読めば学習塾のランキングサイトの実体についても気づけます。
想像通り、ASPには学習塾も広告主として依頼を出しています。
■個別指導塾スタンダードの例
A8.netをみてみると、個別指導塾スタンダードが広告主として出ています。
内容は、新規資料請求・無料体験申込で6,500円、新規入会で16,500円です。
個別指導塾スタンダードと聞いて、あれ聞いたことがある、という人も多いはずです。
上述したランキングサイトの2位に入っている学習塾こそ、個別指導塾スタンダードです。
つまり、そこからスタンダードの資料請求がされれば、それだけで運営側に6,500円が入り、仮に入塾までいけば16,500円の利益が出ます。
ただ、ASPはA8だけではありません。
他のASPや、アフィリエイトの実績が高い運営者だけがみられるクローズドの案件だと、もっと報酬単価が高い可能性もあります。
アフィリエイト以外の報酬例
アフィリエイトは成果報酬で、体験申込みや入塾のたびに利益が生まれます。
そうではなくて、塾運営会社が内部の社員や外の会社にあらかじめ報酬を払い、集客サイトを作る例もあります。
不動産・保険・塾などの場合「資料請求」が成果となってサイト側に報酬が入る例もあります。
今では、SEOに強いサイトを作ることを専門にするHP制作会社が溢れています。
たとえばこういったところに自分の塾を入れたランキングサイトを作ってもらったり、自分の塾の公式HPを作成してもらったりすれば、ネットからの大きな集客を見込めます。
この場合、通常は作成依頼段階で報酬額を決定します。
さらに成果報酬の条項を付けるケースもあります。
たとえば、京都のホームページ制作会社bitでは、制作実績として大阪天王寺の学習塾RAKUTO を掲載しています(※)。
代金の支払について、bitでは以下のように説明しています。
ホームページを公開しましたら、ご請求書を郵送致します。契約書の支払方法に従いお支払いをお願い致します。
また、制作期間が長期間にわたる場合は3ヶ月ごとにその時点までの制作分をご請求させていただく場合があります。
ホームページ公開段階で請求書を郵送するわけですから、先述のアフィリエイトのように成果が出るたびに報酬を払うのとは異なります。
運営者はアフィリエイト報酬が目当て
そもそも、ランキングサイトの運営には時間と労力というコストがかかります。
塾ナビのようなサイトを構築するのには、膨大な時間と手間がかかります。
では、なぜこのようなコストを払ってサイトを作り、運営を継続するのでしょうか。
より多くの人により良い塾を知ってもらいたいという善意だけで、コストだけが発生する作業をするでしょうか。
答えはノーです。
そこにコストを上回るだけの利益が生まれる可能性があるからこそ、サイトを運営します。
その可能性というのが、アフィリエイトによる大きな収益です。
ですから、ランキングサイトのリンクから学習塾の資料請求をしたり、無料体験や入塾を果たしたりした場合には、運営者に一定以上の利益が生まれていることを理解するべきです。
アフィリエイトの事実が信用性を下げる
この仕組みが分かると、そのランキングの信憑性にも関わってきます。
つまり、ASPに出ている広告主だから、報酬が高い案件だから、という理由で、本来の口コミ評価なら下位にくるべき塾が上位に入っているかもしれません。
全てのサイトがそうであるとは言えませんが、悪質なランキングサイトでは作為的にランキングを操作し、サイト内の口コミにつき好意的なものを捏造している例があります。
最近では飲食店探しの老舗サイト「食べログ」でも、真偽のほどは明らかになっていませんが、口コミ評価やランキング操作をしていると疑いが掛けれられていますね。
特に大手の学習塾ほど広告活動に力を入れているケースが多いです。
つまり、より高単価の報酬で、集客力の高いランキングサイト運営者と契約を結びます。
このような事情から、地域密着型の1つしかない学習塾は、ランキングサイトに入りにくい傾向があります。
ランキングサイト以外の塾選びのポイント
ランキングサイトで紹介している学習塾に通って、確かに良い選択になる例があります。
しかし上記の仕組みから、ランキング自体の信憑性には疑問の余地が存在します。
ランキングサイトだけを塾選びの指標とするのではなく、別の視点も取り入れて、もっと俯瞰的に取り組むほうが、結果的に子どもに合った塾を見つけられる確率が高まります。
以下では塾選びの他の視点について紹介していきます。
知り合いがたくさん通っている塾or通っていない塾
中学に入ると、塾に通う子が増えます。
ベネッセが行った調査(※)によると、小学生では7.3%であるものの、中学生となると31.7%へ跳ね上がっています。
多くの子が塾に通い、特に中2、中3と学年が上がるにつれて通塾率もまた上がります。
このとき、大抵、クラスの子が多く通っている塾、というのが出てきます。
それは、大手であったり、小規模な個人経営の塾であったりします。
仲の良いあの子が通っていて確かに成績が上がっているから、という理由で自分も入りたいという言い出す子も少なからずいます。
知り合いが多く通っている塾がベストではない
ただ、クラスの子が多く通っていて、かつ、評判の良い塾だからといって、それが自分の子にとってもベストとはなりません。
■自分の子との相性は分からない
塾というのは、一人ひとりの生徒との相性があるからです。
多くの人に合っている塾でも、なかには合わない子もいます。
逆に、あの塾は厳しくてあまり評判が良くなくても、自分の子どもには合っているかもしれません。
このように、ある意味でランキングサイトと同じように、評判を鵜呑みにしない姿勢が大切です。
■馴れ合いのリスク
特に知り合いが多く通っていると、馴れ合いになることも多いです。
学校の授業の延長線のように塾がなってしまい、スマホや携帯ゲームを持っていって、友だちと授業後に塾やコンビニの前で長い時間を過ごすことがありえます。
知り合いの少ない塾の利点
反対に、同じ学校で通っている子が少ない塾だと、学校と塾を別の社会として認識できます。
学校は学校の友達、塾は塾でのライバル、といったように、関係性が峻別できると、学校の延長線での馴れ合いの関係にはなりにくいです。
■メンタルリセットが可能
少し脱線しますが、中学生というのは多感な時期で、友だちや先生からの少しの言葉で傷つきやすい傾向があります。
実際、いじめの末に胸の痛む結末になる例がよくニュースで報道されています。
その理由のひとつが、中学生は学校という1個の社会しか持ち合わせていないことが挙げられます。
つまり、そこでの自分に対する評価が、この世の全てのように感じやすい生活を送っています。
そこでの評価はあくまで1個の小さな社会の一つの評価に過ぎません。
友だちから性格が悪いといわれても、違う学校へ転校したら、すごく優しいよね、と言われる可能性があるわけです。
塾での人間関係と学校でのそれを峻別できると、学校での人間関係に参っていても、それを引きずらずに済みます。
学校でスポーツができないことでつらく当たられて自信がなくなっていても、塾での頑張りが講師や仲間から評価されて褒められると、自信を回復できます。
メンタルリセットが果たせます。
・学校と塾の評価がつながるとリセットしづらい
しかし学校と塾の面子が変わらないと、やっと学校が終わったのにまたあの嫌な子たちと会わなければならないと、ストレスが溜まり続けてしまいます。
どちらが良いかはケースバイケース
もちろん、学校と同じ人たちがいることで、負けたくないと切磋琢磨し、建設的な影響がある可能性も存在します。
やはりケースバイケースという話ですが、必ずしも学校で評判が良く、たくさんの知り合いが通っている塾だからそれがベストにはならないことが重要です。
自宅から近い塾or遠い塾
自宅から近い塾か遠い塾かという問題も、塾選びの大事な分岐点です。
結論からいうと、こちらも一長一短で、一概にどちらが良い、とはいえません。
自宅から近い塾がベストではない
一見すると、自宅から近い塾のほうが良いに決まってる、と思えます。
しかし、自宅から近い塾だと、上述した学校と塾の峻別、という問題が生じます。
自宅から近い塾ということは、えてして学区内か、外でもそう離れていないために、同じ学校の子がたくさんいる確率が高いです。
距離のある塾なら、逆に知らない子ばかりの可能性が高くなります。
遠い塾の利点
また、遠い塾で電車やバスを使うのであれば、その間に塾で習ったことを復習できるというメリットがあります。
近いとどうしても時間的に短い自転車や徒歩になり、その間に復習は難しいです。
家に帰ってからすれば良い、と言うのは容易いですが、多くの子は塾から帰ったら疲れていて、それからまた机に向かって勉強、というのは難しいです。
家に帰ったらご飯を食べてお風呂に入って、後はゲームなり漫画なり、自分の好きなことをして過ごしたいです。
こういったリラックスした時間も、ストレスを溜めすぎず塾通いを継続するために大切です。
■リフレイン(復習)は学習効果を高める
ただし、塾でやった内容を、早いうちに復習するというのは知識の定着という意味で非常に大切な作業です。
特に、頭の中で講師の言っていたことを繰り返すだけで、高い学習効果があります。
この頭の中での繰り返しを専門用語でリフレインといいます(※)。
リフレインは、それこそバスや電車での通塾の時間にするのにうってつけです。
※参考:合格する子がやっている 忘れない暗記術 宮本毅 著 かんき出版
塾で習ったことを、帰り道のまだ鮮明なうちに繰り返せば、次に行くときにはすっかり前回の内容が抜け落ちてしまった、ということになりません。
どちらが良いかはケースバイケース
もちろん、近くの塾に通えばその分、通う時間を短縮できますから、家に帰ってからちゃんと自分で復習できる子であれば、なんの問題もありません。
さらに前出の学校の友だちが多いという状況もメリットになったり、あるいは特別デメリットにもならなかったりするのであれば、そういった子にも距離が近い塾は問題がないです。
つまり、冒頭で述べたように、距離が近い塾か遠方かという判断もまた、子によるということです。
■遠くても相性の良い塾を選ぶべき
ただ一つ決定的にいえるのは、相性の良い塾が少し距離の離れた場所にある場合です。
近くにある塾も悪くはないけれど、遠くにある塾のほうが確実に相性が良い、と分かっているケースです。
このときは、絶対に相性が良い塾を選んだほうが良いです。
交通費や可処分時間の問題もありますが、個人的には片道1時間の範囲であれば、相性の良い塾で、自分に合っている先生に勉強を見てもらったほうが、学習効果の関係で甘んじて近場に通うより遥かにメリットが大きいと感じます。
チェーンの塾or個人経営の塾
チェーンか個人経営かという問題も塾選びのポイントになります。
たとえば札幌市西区の個別指導型の塾を例にとって考えてみます。
全国的に展開する個別指導塾だと以下があります。
ITTOは北海道から沖縄まで全国に1135校舎を有しています。
この数は個別指導チェーンでは最大級です。
栄光ゼミナールは特に関東圏を中心に教室を拡大中です。
関東以外では、北海道や宮城、滋賀、京都に教室があります。
他に個人経営型の個別指導塾だと以下があります。
チェーンも塾長によって中身が変わる
チェーンだと、それこそマクドナルドや松屋のように、どこで食べても同じ味だと考えがちです。
つまり、同じテキストが使われて同じ指導が行われる、マニュアルに沿った教育になるというものです。
しかし、チェーンでも教室によってその性格は異なります。
基本的に、塾長の人柄や考え方が、色濃くチェーンでも個人経営型でも塾の雰囲気に現れます。
教育熱心で自分と相性の良い塾長であるかどうかが、非常に大事です。
それは、チェーンでも個人経営でも変わりません。
たとえば同じ関東でITTOに通っていた生徒が札幌に引っ越して同じITTOを選んだからといって、必ずしも相性が良いとは限らないわけです。
それは、塾長が同一人物ではないからです。
そのため、チェーンの塾の名に良いイメージがあるかどうかよりも、実際に今、どんな塾長によって運営されているかが大切です。
塾長の人となりはHPや入塾相談で見極める
それを知るためには、HPを覗いたり、実際に入塾相談に行ったりする他ありません。
■HPから塾長を知る例(神谷塾の場合)
HPが充実していて、塾長の人柄や教育方針が覗くだけで伝わってくる例はかなりあります。
上記の神谷塾では、神谷塾長本人によるブログが作られています。
これを読んでいると、かなり塾の雰囲気や神谷塾長の人となりがみえてきます。
中3生の入試直前講習についての記事を、以下に引用します。
……場合によっては「この時期にこんなのを間違っていてはいかんなあ」的に延々とセッキョーを垂れたりします。中3も今くらいになると長い付き合いですので、実際はもう少し辛辣なことを言います(笑)。だから、生徒にとっては決してお気楽な時間ではありません。……
……それやこれやで彼らが解放されるのは夕方の4時半くらい。皆の出来が良ければ解説も早く終わりますが、逆であればなかなか帰してもらえない。そこのところがご父母様には非常に好評です(笑)。……
たとえば、セッキョーを垂れるとありますが、これによって効果があるかは人によりけりです。
おそらく長い付き合いのなかでこの子には言っても大丈夫、という担保があって言っているのだとは思います。
ただ、人とは難しいもので、普段は気にしない言葉も、入試直前のナーバスな時期だと大きなショックになるリスクがあります。
もともとプライドが高かったり、繊細であったりする子の場合、説教をされても逆効果になる例が多いです。
その子をリスペクトしたうえで、認めながら伸ばす、という姿勢が大切です。
実際、「この時期にこんなのを間違っていてはいかんなあ」という言葉を入試直前に聞きたくないタイプの子はいます。
自分に言われるのはもちろん、他の子に言っているのを聞いても気分が悪い、というタイプです。
そういった子は、正直なところ、この塾は合っていない可能性があります。
「皆の出来が良ければ解説も早く終わりますが、逆であればなかなか帰してもらえない」という言葉からすると、時間制で4時半になってチャイムが鳴ったら終わり、という塾ではないことが分かります。
分かっていない子が多いと判断した場合、分かるまで解説が続きます。
そういう意味では、時間やお金に捕らわれない、子どもの立場になった親身で良心的な塾という評価が可能です。
実際、「そこのところがご父母様には非常に好評です」と述べられています。
■HPから知れるのはあくまで一定程度
このように、塾のHPがある場合、そこのブログなどのコンテンツを通じて、一定程度、塾長の評価ができるケースがあります。
その時点で、自分の子との相性を推し量れます。
ただし、あくまで一定程度です。
実際に会ってみると、HPでの印象とはまた違う、ということがあります。
それは良くも悪くもです。
■実際に塾長と話して初めて相性が決定的に分かる
HPでは魅力的な文言が並んで良い印象だったけれど、実際に会ってみるとイメージと違った、というネガティブな流れになることもあれば、HPでは厳しそうな印象を受けたけれど、会ってみたら生徒一人ひとりに合わせた接し方ができる先生で、自分にはとても優しくて合っていた、というポジティブなフローもありえます。
そのため、結局のところ、ランキングサイトにしろ塾の公式HPにしろ、広くは集客を目的としている点で共通しているわけですから、実際に足を運んで塾に行ってみないことには、本質的なところは分からないということです。
ネットでの情報を鵜呑みにするのではなく、クラスメイト、その親御さんの評価をまた100%信じるのではなく、あくまでその塾を知るきっかけに留めて、入塾するかどうかの判断は、実際に足を運んでからにするべきです。
・大抵の塾では体験授業・入塾相談を行っている
多くの塾では、体験授業や入塾相談を実施しています。
体験授業について、HPを覗いても申込フォームなどが用意されていないケースもあります。
しかし電話で問い合わせれば、通常は無料で実施してくれます。
まずは体験授業を受けてみて、自分との相性の良し悪しを判断するのが一番安全です。
ランキングサイトと塾選びのポイントについてまとめ
塾のランキングサイトは、アフィリエイトなどで報酬を得られる関係から、お金目当ての恣意的なランキングになっている可能性があります。
こういったサイトだけを鵜呑みにして大事な塾を選ぶのは危険です。
他にも、知り合いが多いのか少ないのか、近いのか遠いのか、チェーンか個人経営か、など塾選びに使えるポイントは存在します。
ただそれらもランキングサイトと同様、決定的な一打にはなりません。
結局、塾は相性が全てです。
そして相性とはつまるところ塾長とのそれで、これは、HPを見たり、実際に訪問したりする他に知ることは難しいです。
この記事を監修した人

「大成会」代表:池端 祐次
2013年「合同会社大成会」を設立し、代表を務める。学習塾の運営、教育コンサルティングを主な事業内容とし、札幌市区のチーム個別指導塾「大成会」を運営する。「完璧にできなくても、ただ成りたいものに成れるだけの勉強はできて欲しい。」をモットーに、これまで数多くの生徒さんを志望校の合格へと導いてきた。